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日本だけにある「ヤンキー」文化?

こんにちは、らるです。

今日は、ヤンキー文化の話を
していきたいと思います。

ヤンキーなんて、どこの国にも
いるでしょ?

…と思いがちかと思いますが
実は、日本のヤンキー文化というのは
独特なのだ
と言います。

欧米の不良文化は限定的に下層のもので、日本だけが「平等」に、階級を超えてヤンキー的なエートスが広まっているからです。さらに言えば、ヤンキー文化にはバッドセンスだけではない一種の倫理性、規範意識までが含まれますが、この点も海外の不良文化には見られない特徴です。

松岡 正剛; 赤坂 真理; 斎藤 環; 中沢 新一. 別冊NHK100分de名著 「日本人」とは何者か? (p.143). NHK出版. Kindle 版.

海外の不良文化と違い
下層だけでなく
平等にヤンキー的な習性が
広まっている
…というのが
違いだというわけです。

そしてさらに
ヤンキーが好む「アゲ」というのは
日本文化でずっと受け継がれてきています。

単純に気持ちを「アゲ」てくれるものが、ヤンキーには非常に好まれます。アゲというのは、「アガる」(気分が高揚する、テンションが上がる、イケイケ状態になる)から来ている言葉で、中身がなくても、勢いがあればよい。これは、政治思想史家の丸山真男が、「歴史意識の『古層』」という論文で、『古事記』を読み込んだ際に指摘した、日本文化の古層には「つぎつぎになりゆくいきほひ(勢い)」の歴史的オプティミズムがある、という言葉にも通底します。「気合」と「アゲ」といった「勢い」が日本文化のいちばん深い部分でずっと受け継がれてきているのです。

松岡 正剛; 赤坂 真理; 斎藤 環; 中沢 新一. 別冊NHK100分de名著 「日本人」とは何者か? (p.144). NHK出版. Kindle 版.

特に自分はヤンキーではない
という人でも
「アガる」感じを大事にしている

細かい中身より、ノリと勢いが好き
…みたいな感覚は
持たれている方が多いのではないでしょうか?

そしてまた、実際に行動力を発揮するのには
中身は「空」なくらいが合っている

という話もあるそうです。

ヤンキー的なたたずまいの成功者の著作を読んでみても、気合の入れ方についてはいろいろ書いてあるのですが、夢を叶えるための具体的な作業工程についてはほとんど言及されていません。気合と絆、夢と覚悟があれば何でもできるという精神論は、まさに「中空」という感じがします。言い換えれば、中空という空虚だからこそ気合が入るとも言えます。
「行動の動機がなくても、行動してさえいればいい」という行動原理主義的な考え方が優位であるため、彼らは方法論を言葉にする必要がないのかもしれません。たしかに、主体を空虚にしたほうが人間は行動できるという主張は心理療法的にも当たっています。

松岡 正剛; 赤坂 真理; 斎藤 環; 中沢 新一. 別冊NHK100分de名著 「日本人」とは何者か? (p.145). NHK出版. Kindle 版.

https://dic.pixiv.net/a/%E3%81%93%E3%81%BE%E3%81%91%E3%81%87%E3%81%93%E3%81%9F%E3%81%81%E3%81%84%E3%81%84%E3%82%93%E3%81%A0%E3%82%88%21%21

ということですね!


人は理屈でなく感情で動く

ということを、別の言い方をすれば

「アゲ」と「気合」で人は動く
中身は空っぽなくらいの方がよく動く

と言えるのかもしれません。


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