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宗教を生み出した能力、人間に備わる「メンタライジング能力」とは【宗教の起源⑭第五章③】

こんにちは、らるです。

今日も、宗教の起源の紹介をしていきます。

今日は「メンタライジング能力」に
ついてです。

人間にだけ備わっているこの能力が
宗教を生み出すのには
必須のものだった、という話をしていきます。


メンタライジング能力って?

自分や他人の心理状態を
深く考える能力
であり

もっと言えば
私たちが直接経験する世界から一歩引き
そこに別のパラレルワールド
すなわち、相手の心が存在すると
想像する能力
のことです。


よくよく考えてみれば
相手の心…なんていうのは
本来分かりようのないもの
なのですが

それをあたかもわかるかのように
想像する能力…というのを
私たちはもっています

これって、なかなかスゴイことですよね。


この、メンタライジング能力というのは
段階があって…

まずは、私は~~と思う というのが
最初の段階です。(一次志向)

自分が思っていることを認識する段階ですね。

その次が、

あなたが~~と考えていると
私は思う

のように、二重になれば二次志向
この段階は4~5歳で到達するそうです。

そして一般の人だと
これが五次志向くらいに達するそうで
その場合は…

神が存在し
私たちを罰する意図があることを
アナタと私は知っている
あなたは考えている
私は思う

位まで考えられるようになります。

ここまで考えられるからこそ
人と人との間で共有できる宗教が生まれる

というわけです。


人智を超えた霊的存在が居ることを
想像できないと宗教は生まれません。

神のような超常なものが何か存在して
その神が何か意図をもっていて
(罰するとか、祝福するとか…)
その意図をもっていることを
私も、アナタも信じている
…と
アナタが考えている…と
私が思わなければ
集団で行う宗教は成り立たないんです。


ここがわかると
動物に宗教がないことが
理解できるかと思います。


メンタライジング能力が高いのは「女性」?

メンタライジング能力が
宗教の成立に不可欠だった
という話をしてきましたが

のメンタライジング能力には
性別によって、傾向があり
女性の方が高い
とされています。

アメリカの大規模研究でも
『人格神を信じる男性は
 女性のわずか半分だった』

という結果が出ているそうですが

おそらく、皆さんの周りでも
宗教に熱心な方は
男性よりも女性の方が多いのでは
ないでしょうか?

私自身の家族や、周りに住んでいる人を
考えてみると、確かにその通りだなぁ、
と感じます。

昔から何となく思っていたことに
理由がつけられるのは
好奇心が満たされて、いいですね!



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