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戦略コンサルが教える議事録作成の基本-誰でも簡単に会議の議事録が作れる!

今日は議事録作成がうまくできないという方に議事録の目的や作成プロセスについてお伝えしたいと思います。
私は戦略コンサルとしてこれまで数百以上の議事録を作成してきましたし、倍以上の議事録のレビューを行ってきております。
プロジェクトに初めて入ったメンバーへの指導も何度も行ってきており、皆さん短期間できちんとした議事録が作成できるようになっております。
今日はそういった観点も踏まえて、議事録作成方法をお伝えしたいと思います。

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ご参考までに、先日スライド・プレゼン資料方法について投稿した「戦略コンサルが教えるスライド作成の基本」が今日の注目記事に掲載されましたので、パワポやスライド作成についてご興味がある方はこちらもお読みください。

コンサルへの転職についてまとめた記事もございますのでそちらもご興味がある方は是非!


はじめに

議事録作成がうまくできないといわれる方からよく言われるのが、「どんなフォーマットに何を書けばよいのかがわからない」、「どれくらいまとめて書けばよいのかわからない」、「どうせ使われないのに作る意味が分からないというような」ことです。
業務やプロジェクトを進めるために行った会議において、どんな背景で何を決断したのか、今後決めないといけないことは何かということが討議を通して明らかになっていきます。
そして時間が経てばたつほど、「あの時どんな話をしたっけ?」「何を決断したっけ?」というように関係者の記憶があいまいになります。
これらを「後でだれが見てもわかるようにする」のが議事録です。
また議事録は簡単に見えて奥が深いです。
議事録をうまく書ける人は瞬時に構造化し、要約しながら記載することができます。
これができるようになると、会議での様々な人の発言を素早く構造的に理解できるので、討議にも積極的に参加できますし、それをホワイトボードなどに記載すると討議をガイドすることもできます。
また、スライド・パワポ資料の作成にも活かすことができますので、皆さん是非チャレンジしていただければと思います。

議事録の目的

まず議事録作成の目的は、会議での決定事項や合意事項を明らかにし、ネクストアクションを定めることです。
会議ではいくつかの議題に対して様々な意見が飛び交い、その場で様々な判断が行われていきます。
しかしながらいくつもの会議をこなされている方々はすべての内容を覚えているわけではありません。
ですので、会議で決まったこと、残論点として残っていること、ToDo事項を成果物として残し、メンバー間で共有することで、ネクストアクションを確実に行うことができます。
また、プロジェクトであれば、後から参画するメンバーもおりますが、きちんとした議事録があればそれを読むだけである程度これまでの状況を把握することもできますので、非常に有用なツールです。

議事録作成の目的は会議での決定事項を明らかにし、ネクストアクションを定めること

議事録の全体像

議事録の3パターン

議事録にはいくつかの種類があります。
ここでは「文字起こし型」、「サマリ型」、「ハイブリッド型」についてご紹介します。

議事録はいくつかの型があるが「サマリ型」が基本

文字起こし型は、発言者の内容を対話形式でほぼすべて残していきます。
(あきらかに討議に関係のないことは省く)
これは書き手がプロジェクト参加直後や知見のない領域などの場合やキーマンがだれかわからず、誰の発言を中心にまとめていけばわからない場合等に活用します。
また、議事録の作成に自信がない場合には、いったんこの形をとります。

サマリ型は、ベースとなる議事録の作成方法です。
話したの内容を聞きながら、要はこういうことだよねと自身の中で構造化・要約しそれを文字に残していきます。
成果物として共有する場合には、ある程度要約して記載していないと読み手が読んでくれないので、この型をベースに作成することをお勧めします。

最後にハイブリッド型ですが、こちらは経営者等、非常に重要なキーマンがいる場合に使います。
全体としてどんな討議内容であったかを議事録に残すのはもちろん、キーマンのニュアンスや雰囲気などまでわかるようにすることが目的です。
基本的にはサマリ型で記載をするものの、重要なキーマンの発言内容については文字起こし型で記載します。

議事録の構成要素

記載の通りになりますが、「決定事項」「残論点」「ToDo」はかならず議事録の討議内容よりも上位に、読み手がパッと見てわかるように記載をします。
議事録を書くことが目的ではなく、読み手が決まったことは何か、これから決めないといけないことは何か、次に誰が何をしないといけないのかを把握することが最も重要な目的になります。
また関係者が後でどんな議論をしたのか、新たに参加したメンバーが内容をキャッチアップするためにも活用しますので、討議内容も構造化、要約して記載することが大切です。
作ることが目的ではなく、関係者が共通認識を図ることで確実にネクストアクションに繋げられるようにするということを意識してください。

フォーマットに決まりはないが、上記構成要素は必ず記載する

議事録作成プロセス

資料作成のプロセスは「事前準備」、「討議内容の記載」、「内容確認」という流れになります。
会議の前に、記載する議事録のフォーマットを準備し、事前に入力できるところはすべて行っておきましょう。
会議中に記載すると、討議内容を聞き漏らす必要があります。
会議中は討議内容を構造化しながら、「要はこういうこと」と要約しながら聞き取り、議事録に記載をしていきましょう。
細かい誤字脱字は後で修正すればよいので、まずは自分がわかるレベルで素早く書き取ります。
また議事録を作成していると、当初の会議の目的を果たせているのかどうかが文字として確認することができるので、まだ討議が必要だなと思えば積極的に発言して、会議の目的を達成できるように勧めていきましょう。
議事録の作成者も会議の参加者ですので、積極的に発言していきましょう。
会議後は作成した議事録の内容を確認しましょう。
誤字脱字はないか、構造化して書けているか、要約できているか等、細かい点を確認しましょう。

事前準備と会議後の内容確認を怠らない

議事録作成のポイントと記載例

議事録を作成するにあたり、「目的を実現できる会議になっているかを確認」、「構造化しながら整理」、「ファクトと推察を混ぜない」、「その日中に議事録を作成」ことを意識しましょう。

必ず守る4つのポイント

目的を実現できる会議になっているかを確認

会議には当初何を実現したいのかという目的を定めて臨みます。
目的がきちんと会議中に果たされているのかを常に意識しましょう。
最初は書くことでいっぱいいっぱいになってしまう可能性もありますが、きちんと文字に起こしているので当初の目的が達成できているかを書き手が最も把握しています。
議事録の書き手ではありますが、討議メンバーであることは忘れずに、会議の目的を達成できているのかを意識しながら記載するようにしましょう。

構造化しながら整理

決定事項やToDoが明確になった場合、なぜそのような決定をしたのかということがわかるようにしておきましょう。
決まった内容だけが書かれていても後でなぜその決定になったのかがわからないので、決まったこととその根拠等を討議内容の中にきちんと書くようにしましょう。
また細かく書きすぎると読み手が読んでくれないので、「要はこういうこと」と常に頭の中で要約して書いていきましょう。
会議中に要約が難しい場合は一度文字起こし型で書いておき、会議後に要約するようにしましょう。

ファクトと推察を混ぜない

誰かが発言したファクトと書き手の推察を混ぜないようにしましょう。
議事録は共通認識を図るものになるので、議事録に残っていることは参加メンバーでの共通認識になります。
誰かが言ったことに対して、違う内容を追記してしまうと、それが共通認識になってしまうので、以後の業務やプロジェクトに影響を与えてしまう可能性があります。
もしも書き手の推察を記載したいのであれば書き手の推察とわかるように記載しておきましょう。

その日中に議事録を作成

人の記憶というのは直後から急激に失っていきます。
生産性を考えると、少なくともその日中に書き終えるようにしましょう。
レビュー者も日が開けばあくほど忘れていくので、その点も注意しましょう。
またよく会議が終わってどれくらいまでに作成完了すべきかと相談を受けるのですが、大きく3ステップを意識しましょう。
最終目標は会議終了直後には完了している状態。
第二ステップは会議終了後、会議時間と同じ時間、つまり1時間の会議であれば会議終了から1時間後に作成完了している状態。
第一ステップは会議終了後、会議時間×2倍の時間、つまり1時間の会議であれば会議終了から2時間後に作成完了している状態を目指しましょう。

記載例

議事録の悪い記載例と良い例をご参考までに記載します。

議事録作成の悪い例
議事録作成の良い例

おわりに

いかがだったでしょうか。
議事録が非常に重要なアウトプットであることやそれができるということは討議にも積極的に参加もできますし、スライド・資料作成にもつながっていくということがお判りいただけたでしょうか。
議事録はせっかく作っても使われないようなケースもありますが、きちんと使えば業務やプロジェクト遂行やメンバー育成等有用性があるツールです。
今回は作成プロセスやポイントなどについてもお伝えしましたので、少しでも議事録作成への不安が解決できていればうれしいです。
議事録の作り方やどれくらいの内容を記載すればよいのかと不安だった方もこのやり方にそって議事録作成を続ければすぐに、簡単に議事録が作れるようになっているかと思います。
是非お試しいただければ幸いです。

参考書籍

議事録作成において参考となる書籍をあげておきますので、気になられる方はご一読ください。

おまけ-スライド・パワポ資料

今回掲載したパッケージを並べておきます。
パワポ・スライド資料作成の参考になるかと思います。


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