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本の紹介2_自由になるための技術 リベラルアーツ

こんにちは。
本日も山口周さんの本について紹介したいと思います。

この本はリベラルアーツの必要性について説いた本であり、宗教や歴史など7つの観点でその道の有識者との対談を行い、要点をまとめた本になります。

要点を記載すると、リベラルアーツというのはイノベーションを起こす為に必要となる知見であり、皆さんの働き方をより高いレベルに持っていくために必要なものということです。
リベラルアーツがあることで、疑う必要のない常識(人間は朝起きて夜眠るというような大多数の人にとっての常識)と疑うべき常識(カリグラフィーの美しさを知っていたジョブズにとってはコンピュータフォントの醜さを疑った)を見極めることができ、そこにイノベーションが起こる源泉を見分けることができます。
またリベラルアーツは非常に広範囲なので、例えば宗教観を認識しているからこそ様々な宗教の方とうまくコミュニケーションが取れたり、行動心理学の知見があるから幸福を感じながら生産性の高い組織を作っていけるなどの利点があります。

このような力を身につけるために、リベラルアーツが重要であるということです。
私が特に学びを得た点を記載します。

* 多様性がある方が意思決定は早い
    * 多様性が大事だと述べると、「いろんな意見が出ると意思決定が遅くなるのでは」と反論する人がいるがグローバル企業は意思決定が速い。
    * 同質社会ほど忖度や空気を読むために意思決定が遅くなる。さまざまな意見や価値観の混在する異質な社会は、数字・ファクト・ロジックに基づいて考えるほかないために、かえって意思決定が速くなる。
* 理論理性的に損得勘定をした上で実践理性的に価値判断をすることがリーダーに求められる
    * リーダーをめざす方に提案したいのは、まず徹底して理論理性的に損得計算をし、そのうえでその結果を実践理性的に価値判断して自律的に実践すること。
    * その損得計算の結果と、「真善美」のうちの「善」と「美」、善い悪い、好き嫌いといった自分の価値判断は、大抵、一致するがときどきずれが生じます。そのずれこそが、人間としての自分の見せ場である。
    * つまり、より低次の理論理性的な損得計算の結果とそれを価値判断するより高次の実践理性の階層の違いを、常にリーダーは意識する必要がある。
* 個々人の幸福度と生産性が高い組織には4つの特徴がある
    * まず、人と人とのつながりを線で表すソーシャルグラフの中に三角形が多い、つまり、自分とつながりのある人同士もまたつながりがあるという関係が多いほど、組織における人間関係が密で、幸福度が高い傾向にある。 
    * 二つ目の特徴は、五~一五分程度の短い会話の頻度が高いこと。これは、組織のメンバーが気軽に会話できる関係にあるかどうかを示している。
    * 三つ目の特徴はその会話が双方向であり、会議でも全員が均等に発言しているなど、つながりが平等であること。
    * 四つ目の特徴は会話する相手と体の動きが同調していること。人間のコミュニケーションは言葉によるものだけでなく、声の調子や体の動きなどの非言語の情報で、相手に対する共感や拒絶を伝達している。幸福度の高い組織では、特に体の動きがコミュニケーションの相手と同調している傾向が強く見られる。
    * 人は一人では生きていけないと言われるとおり、人類は集団で協力し合うことで繁栄してきた生物であるため、人と協力することによって幸福感が高まるという生化学的な仕組みを進化の過程で獲得してきた。
* イノベーションを起こすためには常識を疑うことが重要であり、その為にリベラルアーツを用いて様々なことを比較し普遍性のない常識を見極める必要がある
    * 目の前の世界を、「そういうものだ」と受け止めてあきらめるのではなく、比較相対化する。そうすることで浮かび上がってくる「普遍性のなさ」にこそ疑うべき常識があり、リベラルアーツはそれを見るレンズとしてもっともシャープな解像度を持っている。

如何でしょうか。
よくリベラルアーツが必要であるということを耳にするかと思いますが、凄く実践的で価値を感じることができるのではないでしょうか?

皆さんからもご意見をいただけると嬉しいです!
是非コメントをおねがいします。

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