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火花を観た感想

おはようございます。最近観たい映画が沢山溜まってしまってとうとう食いしばってNetflixも加入してしまいました。いやぁ、月額課金のトラップにまんまとハマってしまっている私です。

2月から大学の夜間の授業が始まってますます自分を追い込んでしまっていて全く自由時間が無いなか、毎晩一話ずつ観ようと決めてようやく金曜に火花全10話を観終えました。


私は、アメリカに来たのもロサンゼルスを選んだのも、全ては音楽をやりたくて選んで来たわけですが、やりたいことや好きなことというばかりで初めの10年は全く右も左もわからなかったし、英語すらままならなかったし、今振り返ってみても本当苦しい事ばかりでした。当時は音楽も芸事ですから普通の人生を送る家族や友人には反対されたり理解してもらえなかった事も重なって本当に孤独の日々を過ごしていました。


アーティストには他人には理解してもらえない世界感を作りあげる事、そしてそれを伝える事、そして理解してもらえる努力をする事、などなど身を削って生きていくんですよね。だから理解してもらえない目標を掲げると自然と人は去っていきますし、批判されますし、最終的には自分の信念との対話になっていくと思うんです。それでも表現を続けるかというのを日々自問自答していくことが、アーティストの生き方なんだと私は今でも思います。


火花は、発売当初単行本を読んで当事者なのに第三者目線で語られる描写や、すごく繊細な表現をするのが本当に又吉君(今となっては又吉直樹大先生ですね)らしいなぁ。としみじみ思った感想でした。私もあの頃は、自分のアーティストが、メジャーレーベルに認知され始めていて、複数契約のオファーをもらったりしていたんですが、契約内容が本当にヤ◯ザみたいな内容のものばかりで、マジ足元見られてんな。って痛感していた時だったので、結局全てをお断りしていて、魂売ってたまるかって背伸びしていた時期でもありました。だから、今のレーベルとの契約に漕ぎ着けられた事を考えると、やっぱり信念持ってNoと言い続けた事は経験という私達の財産になった気がするので本当自分たちを信じてきて良かったなぁ。と振り返っても思えます。

だから、火花の本中では徳永も葛藤しながら自分のやりたいことを貫ていく姿に自分を重ねて応援しながら読んでいたんです。だから、私の中では、信念を貫くっていうイメージが残った本でした。

あれから、私は自身のアーティストをメジャー契約させることが出来て職務を遂行を達成してしまった私は、以後燃え尽き症候群になってしまい本当に人生を見失ってしまいました。しかもパンデミックが直後に起こって無職になってしまって、躁鬱期に入り、自分の第二の人生を考えることになってしまったのです。その経験はNoteにも書いてきましたが、いい意味で、音楽人生に別れを一方的に告げられた事は私にとっては死刑宣告でした。本当に魂が抜けたり、もう私は死んだも同然だとか数年前は思っていましたが、傷が癒え始めるとまた違う景色が見えて来たんです。キリストが死後復活したように何故か私もまた違う目的を持つことが出来て、新しい人生が始まりました。信じられへんかもしれないけど、42歳でノタリーパブリック(公証人)の資格挑戦して合格して、今44歳なる年から大学に行政書士の勉強しに夜間のクラスに通っています。だから、今回は、相方に芸人を辞めると言われてスパークスが解散して、相方とじゃなきゃもう漫才やれませんって言って、不動産業に再就職していった徳永に胸を締め付けられてしまいました。

何かを諦めるって言うことって、続けていくってことより数倍勇気が要ることだったんだな。と思ったんです。走り続けていた当時の私には、想像も出来ない苦しみだったんだなと今回火花を見終えて思えました。時間と時というものには、本当に改めて感心させれました。そして、辞めるという決断と経験と、続けるという決断と経験の2つを人生で経験できたことは自分にとっては素晴らしい財産になってるんだなと改めて思うし、一つ一つの日々の選択をもう少し大事に丁寧にこれからしていかなきゃいけないなと痛感しました。

今ね、週5日10時から5時まで法律事務所でアシスタントパラリーガルしていて、月曜と木曜の夜7時から10時まで2クラス受講してるのね。予習していかないと全くさっぱり分からなくて、土日も平日帰宅後も勉強したりしてるの。なんかさ、自分をここまで追い込んでワシャMか!とか最近良く思うんだけど、アメリカで一人で生き抜くにはさ、走り続けて行かないと生きていけないのよ。LAなんかハイパーインフレでさ、物価がガンガン上がってるのに、金がかかって引っ越せないのよ。だからさ、3年って区切ってとりあえず走り抜こうと決めたわけ。23年中に卒業してパラリーガルのアソシエイトディグリー取って、実務3年経験してさ、そしたらロースクール行けんじゃん?だったら、その前に100万持ってメキシコと中米グアテマラ南米ペルーとコロンビアに数ヶ月くらい放浪しに行きたいの。そしたら、カリフォルニアからアリゾナ州に引っ越してロースクール行けたらいいなぁ。ってのが漠然としたプラン。それ通りに人生いくかなんてわかんないけどさ、手に届きそうな目標があれば、頑張れるし、3年頑張りゃ辞めれるし!って開き直れるしね。

だからさ、年のせいにして諦めるのだけは、ダサいからやめようよね!


総評:火花、楽しかったです。



トップ画像は、ここから拝借しました。




最後まで一読ありがとうございました。