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学校の部活がビジネスに⁈ 

【ビジネストレンド】 / ぷくぷく

学校の部活動が地域移行する動きが2023年度からはじまっているのをご存じですか?
学校の部活動の地域移行とは、これまで学校教員が担ってきた部活動の指導を、地域団体や民間事業者などに担ってもらう取り組みのことです。地域移行が求められる背景には、児童生徒のニーズの多様化、生徒数減少に伴う部活動メニューの縮小、教員数の減少と勤務負担増などが指摘されています。

2022年12月に、スポーツ庁と文化庁の両庁名で「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」が策定されました。

すでにモデル校で試行的に取り組まれていますが、2023年度から2025年度までの3年間を改革推進期間として段階的に取り組み、可能な限り早期に実現することを目指すものとされています。私学や高校についても実情に応じて取り組むことになるようです。
 
メリットとしては
児童生徒の選択肢が広がる
専門的な指導が受けられやすくなる
教員業務のスリム化が期待できる

デメリットとしては
指導者や受け皿の確保が容易ではない
児童生徒の安全上の不安がある
保護者の経済的負担が求められる

といったことが言われており、全国の中学校の部活が地域のクラブなどに移行中で、運動部のみならず文化部の地域移行も一部自治体では取り組もうとされているそうです。一方で市町村ごとに条件が異なるため、自治体ごとで”運用の形”に関しては検討中のようです。
そんな中、サッカーをはじめプロスポーツのチーム運営において、クラブ活動の地域移行への協力はトップチームに繋がる入り口の一つと捉えているのではないでしょうか。
 
例えば、今シーズンJ3に昇格した「奈良クラブ」。チームビジネス全体において地域密着を考えた施設の充実と環境を整えています。
練習拠点ナラディーアは広大な敷地にフルコート2面、フットサルコート1面、合宿所兼クラブハウスなど充実の施設を設置。恒常的に奈良クラブのトップチームだけでなく、ユース、ジュニアユース、アカデミー。そしてFCバルセロナのジュニアユース、アカデミー、エコノメソッド(スペインの有名なサッカーカリキュラム)スクール、地元の一般チームなどが使用しているそうです。

※関係者撮影:サッカーコート
※関係者撮影:充実の施設


土日祝となると多くのチームが大会などを開催し賑わっており、地域を巻き込んだ動きでトップチームのファン獲得などにつながっているようです。クラブ活動の地域移行についても自治体からの依頼内容次第でどのようにでも対応できそうですね。
https://www.sankei.com/article/20230418-QUNBTMPPPNKSNPD4ABUVZNK3XE/

その他、
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などなど、サッカーをはじめとして施設の充実と地域密着の動きが活発になってきており、部活動の地域移行もスポーツビジネスの一端として今後捉えていくことになりそうですね。

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