ひとりハッカソンでつくった「食品表示印刷」を正式リリースした話と裏話。
先日、ひとりハッカソンでアプリをつくりました。
ありがたいことに多くのスキをいただき、本日無事正式リリースしたので、変更点や裏話をご紹介します。
ハッカソンと正式リリースどう違うの?
ハッカソンって、Hackとマラソンを組み合わせた造語で「走りきる」ことが目的なんですよね。プレゼンとかには利用できる品質になるのですが、プロダクトとしてユーザに利用してもらうには機能や完成度が足りないことがほとんどです。
ですのでハッカソンイベントも、イベントによっては賞金を「準備金」という名前にして、ハッカソンイベントの最終日がプロダクトをリリースする準備のスタート時点だ!と強調しています。
私の場合、多くの方に共有いただいた、アプリ「食品表示印刷」ですが、
という、デモできるし変更も印刷もできるけど、そもそも新規登録機能が死んでるという致命的な不具合がありました。1分で直せる修正だったんですが、気づこうよ私・・・(ありがち)。
正式リリースの新機能
前記事で、これは『「あったらいいかもしれない」仮説検証アプリ』と紹介しましたが、実際に惣菜販売を行っている兵庫県西宮・夙川のフレンチレストラン「ル・ベナトン」に持ち込んでヒアリングしたところ、いろいろ要望をいただいて、以下について対応・実装しました。
・ パソコンとスマートフォンでデータ共有したい
わかる。私もそうですが、長文をスマホで入力するの好きじゃないんですよね。スマホから操作できるのは必須としても、パソコンからも使えるようにしたい。もともと構想にはあり、バックアップにも使えるので、Firestoreを使って実装しました。何で実装しようかなーと悩んでたら以下リプライをもらったので採用したのですが、Firestoreはよかった。
・ 自由フォーマットでも印刷できるようにしたい
食品表示ラベルをつける商品は、表面に商品名と値段ラベルをつけますよね。「製造→食品表示ラベル印刷→値札印刷→商品陳列」と一貫したオペレーションを考えた時に、たしかに自由フォーマットあったらいいなと思ったので追加しました。
・ラベルプリンタを利用したい
私も要望をもらってはじめて知ったのですが、巷にはパソコンやスマホから出力できるラベルプリンタなるものがあるそうです。10年前に探した時には以下のようなタイプライターみたいなものしかなかったので、技術の進化を感じます。
普段だとヒアリングでこういう要望があったら、「なくてもいいけどあったら嬉しい機能」に分類した上で、いつまでも実装を後回しにするんですが、ついテンションがあがってしまいまして。だって、以下のフォルムです!
キーボードがそもそもついてない割り切りすごくないですか!業務用機器なのでできたことだとは思うんですが、Wi-FiもBluetoothも対応してて3万円を切るんです!!しかもモバイルSDKが公式サイトで配布されてるんです。
https://www.brother.co.jp/product/dev/mobilesdk/index.aspx
さすがにWebブラウザから出力できそうなインターフェイスはありませんが、iOSとAndroidからは組み込みができる!!
ついテンションがあがって実装しました。目的と手段を間違ってるのはわかってる。
Androidは比較的簡単に実装できて、iOSはCライブラリを利用していたため苦戦してたのですが https://twitter.com/bj1024 さんが手伝ってくれて無事実装できました。iOS、Androidアプリから QL-820NWB をつかって印刷することができます。
あと、使ってて楽しくなるようにデザインに色をつけたりしています。前の画面は白黒で少しさみしかったので。(左が旧デザイン、右が新デザイン)
トラブルがあった時のために利用規約をつくったりもしています。
どうしてWeb、iOS、Androidの3つも実装できたの?
Ionic Frameworkを使って、多くを共通コードで実装してるからです。
WebとiOSとAndroidを別々に作ってたらひとりで3つのアプリを一週間でリリースまでもっていくのは(少なくても私には)無理ですが、WebアプリをiOSアプリ、Androidアプリとしてもリリースする形にしたので、3つを実装することができました。Web制作ができたら、そのコードを使ってiOSアプリ、Androidアプリもつくれる時代ですのでおすすめです。興味ある方は以下書籍もぜひご利用くださいー!
プレスリリースもしました
@Pressというプレスリリース配信サービスを利用してプレスリリースを配信しました。
大学時代とかは自分でプレスリリースを書いて、市の記者クラブに投げ込みしてたのですが、こういうサービスを使うと、原稿チェックと適切な配信先メディアの選定、配信を行ってくれるので本当ありがたいです。JAcom(農業協同組合新聞)とかあるの知らなかった。今回は320件選定してもらったのですが、鉄道チャンネル。駅弁や特産品販売を考えたら候補になるのか。プロってすごいな・・・。
(320件選定のうちの8件)
もちろん自分でやると無料ですし、もっと安いプレスリリースサービスもいろいろとありますが、掲載されやすさや、手間との費用対効果を考えてこのサービスを利用しています。
おわりに
シンプルなツールアプリなので簡単にご利用いただくことができます。ぜひ使って、以下のように紹介してもらえたら喜びます。
それでは、また。
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