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読書記録 精霊の守り人、下町ロケット

精霊の守り人 上橋菜穂子 10/6読了

先日読んだ鹿の王が面白かったので、同作者の作品を購入。
守り人シリーズと言われるうちの一つ「精霊の守り人」。
流れの女用心棒バルサと、自国から命を狙われている皇子チャグム。あるきっかけでバルサはチャグム皇子の用心棒をすることになるのだが、チャグムの身には神話に語り継がれる精霊が宿っていた。国のみならず精霊界をも巻き込んだ冒険劇が始まる……
元々が児童小説ということもあってか、登場人物の関係性や世界観がとてもわかりやすい。
鹿の王は、世界観が壮大かつ複雑で、その説明と理解に1~2巻を要していたように思えるが、それに比べるとこちらは入りやすいと思った。
また、主人公のバルサは既にチート級の強さを所持しており、並の人間相手では歯が立たない程の無双ぶりである。そちらも読んでて爽快感がある。
物語序盤の食事風景についてはなかなかの飯テロで、読んでて腹の虫が鳴くこと請け合いだ。

下町ロケット 池井戸潤 10/6読了

おなじみ池井戸潤小説。
結構前に阿部寛主演のドラマで盛り上がりを見せていたが、そちらも見たことがなかったので、今回この物語に触れるのは初だった。

私事であるが、私の祖父は宇宙開発事業団に所属しており、幼少時から宇宙については関心があった。それもあってか、宇宙に関する物語と聞くとワクワクする。
本作品もスペースファンタジーかと思っていたが、その思惑とは全く異なる内容であった。序盤ですぐ「ああ、やっぱり池井戸小説だ」と気付くのである。

主人公佃が経営する町工場がいきなり上場企業からの訴訟、買収の危機に陥ってるのである。当然ながら資金繰りもピンチ。頼りの銀行はお決まりの突き上げ。これでもかという程の逆境ぶりだ。
それが終わったかと思ったら、今度は佃工場で開発された新技術を巡って大企業とのバトルが繰り広げられる。そこではさらに、社員の内部反発も加わりハチャメチャな程に追い詰められる。
そんな状況の佃社長の心境や如何に・・・・・

本作品は、大きく2つの章に分かれていると思われる。「町工場VS大企業」のラウンド1,ラウンド2がある形か。小さな町工場が、国内の名だたる大企業に立ち向かっていく姿は胸が熱くなる。500ページ近くの膨大な量であるが、展開が読めないので、先が気になってついつい一気読みしてしまった。
ドラマの方も是非みてみたい。


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