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Number_iに見るヴィジュアルイメージブランディング

2022年11月、ちょうど1年前に「King&Prince」の平野さん、神宮寺さん、岸さんがグループを脱退する発表があり、ネットで大騒ぎになっていました。

私と言えば、キンプリって紅白でトップバッターとして唄うJのグループとしてしか認識がなく(見たことも無かった)、平野さんが主演していた「クロサギ」を観たりしてて、「あぁ、あの子のグループね」という程度でした…。

しかし1年後の現在、「Number_i」として独立した彼らは、飛ぶ鳥を落とす勢いの人気となっていますね。
先日発売されたイヴ・サンローランの香水は、表参道のPOPUPストアには、300人の行列ができて3~4時間待ち、在庫切れになりサンプル配布になったとのことです。

このような現象を起こすのは、彼らの実力や人気があり、元ティアラさん達の応援があってのものなのですが、アーティストとしてまだ何のコンテンツも発表していないのにここまでの人気を保っているのは、一貫されたヴィジュアルイメージのブランディングがあってこそだと思うのです。

そしてそのイメージには、彼らがJ時代に成し遂げられなかった本当にやりたいこと、目指したいこと、ありたい姿が、強く表現されているように私には感じます。

今回の記事では、そんなNumber_iのヴィジュアルブランディングについて、キンプリ時代から少し分析していきたいと思います。

Number_iが魅せる世界観

2023年7月7日、TOBEから初お目見えした平野さんと神宮寺さんのヴィジュアルは、『大人のアーティスト』でした。

ダブルのスーツに黒のTシャツ、このサムネイル↑の衣裳もそうですが、クールな大人の雰囲気です。

初めはこの時だけかなと思っていましたが、この後から出てくる彼らのInstagram投やファッション雑誌でハイブランドを身にまとった姿がたくさん掲載されました。
 

同じ事務所のIMP.が発表されたYouTube配信では、全身Louis Vuittonの平野さんのコーデが話題になり、早々に完売した商品もあったとか!

カジュアルウェアであってもハイブランドのものだったりするせいか、これまでの「アイドル」の雰囲気とは完全に違っているのが印象的でした。
 

その後、ELLEで平野さんの特集が掲載されました。
ネットで見て、興味を持ったので私はすぐ予約できましたが、サーバーがパンクするほどの人気だったとか⁉

自然体で、柔らかさと強さそしてどこかしらに少年っぽさも残しつつ、素敵な写真だなと感じましたよ☺︎

 
その後もinstagramでは、ハイブランドファッションのショットは続き、雑誌の掲載だけでなく、自腹でフォトグラファーを雇って、ハイブランドを着た写真をインスタグラムに投稿したり。



 
ヴィヴィッドな色はあっても、可愛さや甘さはゼロ。
黒を多めにシャープにしながらも、トレンド感のあるシルエットでもシンプルめなデザインのものを選ばれています。
きっとスタイリストさんと話し合いながら、衣裳を決められたのでしょう。

クールで洗練されながらも少し色気もある大人の男性アーティストとして、活動されていくのだと、その姿とヴィジュアルから表現されていました。
 

イヴ・サンローラン香水のイメージフィルムはまさにその雰囲気ですね。
記憶に新しい王子さま姿から一変した、洗練されてクールな大人感。

逆に残ったKing & Princeのふたりは、アイドル路線らしいほっこりの可愛い雰囲気からスタートされました。
 
永瀬さんも高橋さんも年齢が若いのもありますが、癒し系な雰囲気などはこれまで通りアイドル路線ですね。
 
グループで最後の王子様となった、デビュー曲のリバイバル。
まさに従来の旧J事務所らしいヴィジュアルでした。
これも素敵ではありますが、ここから半年程度しか経っていないのが、不思議なぐらい(笑)

 

彼らが目指す方向性

こういったヴィジュアルから、これまで路線とは違う「世界」を視野に入れた方向性だと分かります。

アパレル関係者からもよく聞く最近の傾向として、ハイブランドがショーに誘致したり、アンバサダーにするのが、K-POPのスター達。
その戦略が功を奏して、あるハイブランドは敵なしの状態で売上を上げています。これまでのハイブランドの顧客とは違う層の獲得に繋がっているようです。

そんな世界的な戦略をNumber_iは参考にして、自分たちをプロデュースしているのだと思います。
日本のTVドラマやバラエティに出るのではなく、世界的に目が触れる場所。
 
まだ楽曲を出してはいなくても、その行動は海外を意識していることがよく分かりますね。
特にInstagramやYouTubeは、人種を超えて世界に繋がることができるツール。私のような弱小アカウントでさえ、海外からさまざまなご連絡を頂きますので、間違いないと考えられます。
 

実はKing & Prince 時代から意識していた

平野さんがキンプリ時代から世界を意識していたことは、さまざまなメディアで発表されていますが、楽曲やヴィジュアルからもそれは伝わります。

私は解散発表後に「ツキヨミ」のYoutTubeを観て、これはアイドルレベルのグループではなくと度肝を抜かれましたが、海外を意識しているヴィジュアルイメージの最たるものは、「ichiban」です。


竹林に提灯、月のようなものにつながる階段、金屏風に襖、
そして真っ赤な衣裳は日の丸のイメージでしょうか。
海外の人が見て分かりやすい日本のツールを使っています。

一番ではなく、ichibanなのも、その表現かなと思わせられます。
この楽曲をYouTubeで配信したのが、2022年6月。
当時から世界を目指していたのでしょうね。
 

そして、世界への第1歩。

2023年11月30日、平野さんはヴィトンの2024プレフォール メンズ・ファッションショーに招待されて、(たぶん)フロントローを飾りました。

もちろん、全身ルイ・ヴィトン。
ディレクターのファレル氏とのツーショットも話題になりました。

 
彼らが掲載されたファッション誌はすべて外資系。
タイアップしたイヴ・サン・ローランの香水もVOUGE JAPANのメディア。
 
こういった世界にも発信されるファッションブランドのヴィジュアルに登場することは、世界に対する名刺代わりになっているのでしょう。
 

まだ作品を出してはいなくても、アイドルではなくアーチストとして、一貫したヴィジュアルブランディングで自分たちを表現すること。
世界を意識していることが、とてもよく伝わってくるし無駄がありません。
 

“何を?”だけでなく、“誰が?” が大切な価値観となってきましたよね。
誰でもよければ、AIがとって変わってしまいますから。
そこには仕事内容という中身も大切ですが、誰がというところでは外見の印象でどう表現するかが影響してくるものです。

人が存在するかぎり、ヴィジュアルブランディングが欠かせない時代に突入したのだと、強く感じさせてくれるNUMBER_Iの面々。
 
本格始動がとても楽しみなアーチストとなりました♪


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