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アクションと逆生産04:ナチュラル・コード

石田憲一
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<ナチュラル・コード>
●アクションコード概要:
 ・アクションコードは、本来ナチュラル・コードだけであった。
 ・そこに発展形として、ノン・ナチュラル因子が入ってくることで、ノン・ナチュラル・コードが誕生した。(ただしあくまでもサブコードとして)
 ・そして現代は、ナチュラル・コードを破壊した、アンナチュラル・コードが主流化しつつある。
●ナチュラル・コード
 ・ストーリーラインとしての起承転結を踏まえた、嘘のない展開を基本においたコード。
 ・歌舞伎〜チャンバラ〜徒手格闘まで連綿と続くコードであり、舞台でも映像でも使用できる熟成したセオリーに基づいている。
 ・振付けをある程度の時間にわたって持続させることで見世物化する、という条件下では必須のものである。
●ノンナチュラル・コード
 ・主に映像表現において発展したと考えられるコード。
 ・人力では不可能な身体運動を表現として実現するため、もしくは超人的活躍を実現するための、あり得ない動き(スピード・パワー・超人的強さなど)をカメラワークや機材の使用、またアスリート並みに鍛えた肉体によって実現させたもの。
 ・ナチュラルが自然という意味であるのに対し、ノンナチュラルは非自然となる。
 ・特に見せ場においては、ナチュラル・コードの要所々々にノンナチュラルを配置することで、変化をつけて面白さを増幅することに貢献する。
●アンナチュラル・コード
 ・欧米の立回り文化なき格闘表現が、格闘の見世物化を映画表現に取り入れ独自に製作を始めたことによって、また日本においては素人がデジタル化の恩恵により映像作品を通じて、容易に振付けを研究できるようになったことで、どちらも見様見真似による格闘表現を形にすることができるようになった。
 ・それによって、ナチュラル・コードのセオリーが伝わらないまま、動作のコンビネーションや振付けの奇異さだけが一人歩きを始めたことにより、ストーリーライン的や人物設定的に反する振付けが闊歩し始めた。これがアンナチュラル・コードである。

そんな話をしています。

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