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アーティスト活動で成功する方法#3

第1章 アーティスト活動のレベル

第2章 Lv.0の初心者が成功する方法

第3章 Lv.1の初心者が成功する方法

Lv.1:始めてみたけどこれからどうしよう…な初心者
【実力】☆☆☆~★☆☆【収益力】☆☆☆~★☆☆【充実度】★☆☆

「動画を撮ってYouTubeにアップしてみた!」「ライブハウスで歌ってみた!楽しい!」→でも、これからどうすりゃいいの?状態の人です。
①歌も演奏も下手だし、恥ずかしくて友達にすら「活動してる」って言えない。②歌や演奏は上手くないけど、家族や友達が応援してくれてるから集客はそれなり!③歌や演奏はそこそこ上手いけど、友達少ないしファンのつけ方も分からない。……と、ふんわり3パターンに分かれるかなと思います。

アーティスト活動を始めたら、すぐに誰かが「素敵だね!」と声をかけてくれて、スターへの階段を駆け上がっていけるわけではありません。

それは100万人にひとりの才能をもつ人々しか体験できない物語です。

しかし、そんな天才でなくとも、夢を描くことは自由です。好きなものを好きでいることは自由です。

「どうしたらいいかわからない」初心者は、「これからどうしたらいいかが見えてきたぞ!」という心境まで成長できれば、成功といえるでしょう。

その境地に至るために、幾つかのアドバイスをお伝えします。

(1)練習する

当たり前といえば当たり前のお話ですが、下手な歌を聴くより、上手な歌を聴いている方が楽しいですよね。ギターでも、絵でも、写真でもそう。

どんな分野でも、何の練習もせずにやりたい放題やって、良い結果が残せることは少ないです。大体の場合、周囲から「本人は思い入れがあるんだろうけどねぇ」「変だな」「下手だな」「これなら俺の方が上手くやれるんじゃない?」と評価されてしまいます。いわゆる『イタい』状態です。

もっとも『上手であること』がそのまま価値になるとは限りません。「こいつ、歌上手いけど、それだけだよな。つまんない」「有名歌手の〇〇の真似をしてるだけじゃん」と思われてしまう可能性もあります。

最低限の形を整えたうえで、自分らしさを育てていくことが重要です。

練習の方法は、百人いれば百通りの方法があるでしょう。最寄りの音楽教室に通って、先生に教わるのもよし。教則本やYouTubeの動画を参考にして、独学するもよし。自分の演奏を録画して、何回も見て、違和感を覚えた部分を直していく方法もよし。

とにかく、「思うがままにやりっぱなし」では、成長できません。PDCAを繰り返してがんばりましょう。

これは他人を喜ばせるため、ファンを増やすためだけではありません。

今のあなたは、理想のあなたとはほど遠いはずです。「もっとこうしたいのにできない」「ああしたいのにできない」と、悔しさを抱えていませんか?

練習を重ねていけば、いつか「思い描いたままのパフォーマンスができる自分」「作りたい作品を作ることができる自分」になれます。それはとても嬉しくて、楽しいことです。練習は面倒で、しんどくて、退屈かもしれませんが、がんばりましょう。

もちろん、人には向き不向きがあります。

練習すればするほど上達できるかもしれないし、どれだけ時間とお金と労力をかけても大した成果を得られないかもしれません。しかし、それもやってみないと分からないのです。

もしもあなたに適性があり、誰にも真似のできない超絶技巧を身に着けられれば、それだけで人と差別化できる価値になるでしょう。

そこまでいかなくとも、自分にとって素晴らしい自分、誰に見られても「へぇ、いいじゃん」と思ってもらえる実力を得られれば、自信になります。

初心者の皆さん、練習しましょう。

(1)のまとめ

真になりたい自分になるため、自分の才能を測るため、応援してくれる人を増やすため、とにかく一生懸命練習しましょう。

(2)アーティスト仲間を増やす

人間、一人でやれることには限界があります。

寂しいのは悲しいことです。大勢で何かを成し遂げるのは楽しいことです。喜びを共有できる相手がいることは幸せです。

…と、いうことで(?)、アーティスト仲間を増やしましょう!

仲間の増やし方は、百人いれば百通りの方法があるでしょう。同じ音楽教室に通っている人とグループワークをしたり、行き帰りの道で会話したりして縁が繋がるかもしれない。教則本を書いている人のSNSや、YouTubeのコメント欄に書き込みしまくれば、気の合う人が見つかるかもしれない。ライブで対バンしたアーティストのなかで尊敬できる人、自分と似ている人、逆に正反対の人と連絡先を交換するかもしれない。

とにかく、自分の殻を破ってみましょう。

人の振り見て我が振り直せ。追いつけ追い越せ。人と人とのかかわりは刺激となり、成長に繋がります。

情報収集の面でも、仲間がいると便利です。「〇〇を身に着けたいけどどうすればいいんだろう」と思った時、「自分はこうしたよ」とか「最近はこれが流行っているらしいよ」とか、自分の知識を超えた何かをぽいっと投げてきてくれる可能性があります。

ギブアンドテイクの関係を築けるといいですよね。

さらに、自分と系統の近いアーティストと組めば、共通のファンが増えるかもしれない。お金や時間を融通し合って共同イベントをすれば、理想が実現しやすいかもしれない。お得です。

もちろん、人には向き不向きがあります。

友達付き合いが得意じゃない人もいるでしょう。広く浅くより、深く狭くが得意な人もいるでしょう。

無理は禁物です。

少なくともこの段階では、あなたにとってアーティスト活動は、「あなたの人生を豊かにする行動」のひとつ、趣味のひとつであるはずです。

自分にとって無理のない範囲でやればいいのです。

あくまでほしいのは「アーティスト仲間」であって「友達」ではないのだから、本名も年齢も住所も過去も共有する必要はありません。そのくらいの気軽さで付き合える仲間を、得られるだけ得られたらいいと思います。

(2)のまとめ

自己成長の機会と情報収集手段を増やし、経済的・時間的・精神的余裕を得るために、無理のない範囲でアーティスト仲間を作りましょう。

(3)継続的な自己表現手段(SNS等)をもつ

もし、あなたが素敵なYouTube動画を見たら。

きっと、いつかもう一度その動画を見たくなった時のために、もしくはその動画制作者が新作を投稿した時のために、チャンネル登録をしますよね。

でも、いつまで経っても、そのチャンネルから通知が来なかったら?

三日経ち、三週間経ち、三ヶ月も経てば、「このチャンネルなんだったっけ?よく覚えてないし登録外そう」ってなる可能性が高くなりますよね。

でも、もしその制作者がTwitterをやっていて、チャンネル登録した直後にTwitterアカウントもフォローしていたとしたら?

動画は投稿されなくても、「次回作はこうしたい」とか「今日は絵コンテ作った」とか、多少なりとも情報が更新され続けたら?

きっと三ヶ月後も、チャンネル登録はそのままですよね。

まだ活動を始めたばかりのあなたは、毎日のように動画を投稿したり、毎週のようにライブをしたり、頻繁にアーティスト活動をすることは難しいはずです。スキル的にも、経済的にも、精神的にも、何もかも。

だからこそ、何かをきっかけにあなたに興味をもってくれた誰かのために、もっと気軽に、継続的に自己表現をできる手段をもっておきましょう。

TwitterでもInstagramでもFacebookでもmixiでもアメブロでもいいです。

……個人的には「日本での利用者数が圧倒的」「アカウントを所持していなくても気楽に見られる」「RT、いいね、リプライ、DM等のコミュニケーション方法が段階的に複数用意されている」点から、断然Twitterを推します。

が、自分がやりやすい媒体、好きなものをやればいいと思います。

これはファン獲得のためだけではないからです。

「継続的で頻繁なアーティスト活動ができなくても、私は私というアーティストなんだ」とご自身に胸を張るためでもあるのです。

今日はステージで歌っていないけれど、私も歌手の端くれだ。今日は動画を投稿していないけれど、私もYouTuberの端くれだ。三ヶ月後には大きいことをやってやるから、見てろよセカイ。

そのくらいの意気でがんばっていただけたら幸いです。

もちろん、人には向き不向きがあります。

SNSが得意じゃない人もいるでしょう。承認欲求が凄まじく強い人もいれば弱い人もいます。プライベートを晒すことが生き甲斐のひともいれば、絶対に嫌だというひともいます。

無理は禁物です。

(3)のまとめ

ファンを獲得するため、継続的なアーティストとして存在するため、無理のない範囲でSNS等を使いましょう。できれば毎日、最低でも三日に一度は更新してみましょう。

(4)背伸びしてみる

もし、あなたがギター弾き語りシンガーソングライターとして売れたいのであれば、ギターの練習は必須。歌の練習も必須。曲を作りまくったり、歌詞を書きまくったりすることも、絶対に必要です。

それに加えて、+αの背伸びをしてみましょう。

たとえばピアノを練習してみる。サックスやフルートなど、歌いようもない金管系楽器をやってみる。自分ではない誰かが書いた詞に曲をつけてみる。自分ではない誰かの依頼を受けて歌詞を書いてみる。

何でもいいので「自分が目指している方向ではないこと」を、ちょっとだけがんばってみてください。

なぜなら、人には向き不向きがあります。

もしかするとあなたはギターよりピアノのほうが才能があるかもしれない。声を使わないほうがより魅力的な音楽を奏でられるかもしれない。自分のなかだけで自由に空想をふくらませるより、外からお題を与えられて応えるほうが輝くかもしれない。

望むと望まざるとに関わらず。

自分が本当は何ができて、何ができないのかを見極めましょう。すぐには分からないかもしれません。それでも続けていけば徐々に正解に近づきます。

そのうえで選べばいいのです。

「私はギターよりピアノの方が得意だけど、ギターが好きだからギターを選ぶ!」と断言してしまえばいいのです。

使うか使わないかは別として、得意なものがわかっていれば、どこかで必ず役に立ちます。武器になります。

まだ初心者のあなたは、何もできないゆえに、何でもできる無限の可能性があります。何も固まり切っていない今のうちに、できるだけ多くのことに挑戦してみましょう。

もちろん無理のない範囲で。

(4)のまとめ

初心者のうちに、自分が持って生まれた性質を調べましょう。

(5)アーティスト活動以外のことで遊ぶ

もし、あなたがギター弾き語りシンガーソングライターとして売れたいのであれば、恋をしましょう。登山をしましょう。春は桜を見て、夏は海で泳いで、秋は紅葉狩りをして、冬は雪だるまを作りましょう。

なんでもいいので、アーティスト活動とは関係なく、プライベートの日常でたくさん遊びましょう。

すべての経験があなたを豊かにし、新たなひらめきを与え、さらなるアーティストとしての高みに導いてくれることでしょう。

田尻智氏がポケモンを企画したきっかけは、幼いころに熱中した昆虫採集だそうです。秋元康氏が『川の流れのように』を作詞したきっかけは、自宅の目の前に流れていたイーストリヴァーだったそうです。

もっとも、あえて自分から手を伸ばさなくても、運命からもたらされる人生経験もあることでしょう。

やなせたかし氏がアンパンマンを描いたきっかけは、自身の戦争体験を通じて考えた『正義』だそうです。米津玄師氏が『Lemon』を作ったきっかけは、祖父を亡くしたことだそうです。

なぜこんなことを言うかといえば、100万人にひとりの天才でもない限り、『個性』とは『自分の人生』から生まれるものだと思うからです。

特別に神に愛された感受性と想像力をもっていないかぎり、空から降ってくるアイディアというのは、自分の目で見たもの・聞いたもの・考えたことの域を出ません。

たとえばラブソングを作るとして、ひとめぼれ・長い片思い・片思いの後ふられる・両想い・両想いの後ふられる・両想いの後にふる・長い両想い…などなど多くのパターンを経験していたほうが、多くの曲を作れます。

色んな映画や小説や漫画に触れて、疑似体験するのもいいですが、それは誰かが『作ったもの』。

自分だけが体験したこと、自分だけの言葉で語れるものを増やすことは、唯一無二のアーティストを目指すうえで重要だと考えます。

それが結果として誰かの言葉と似てしまったとしても。

もっとも、時間もお金も心も有限です。いつかどこかで優先順位をつけて、切り捨てることもあるかもしれません。しかし少なくともこの段階では、「私は恋も勉強も仕事も家族も友達も全部捨ててアーティスト活動に邁進するの!」なんて言ってしまうほうが損失が大きい。

まだ初心者のあいだに、できるだけ多くのことに挑戦してみましょう。

……私はできれば、みなさん明るく楽しく元気よくアーティスト活動してほしいので、「遊びましょう」とだけいいますが、過酷な経験でも同じ効果はあると思います。

(5)のまとめ

アーティスト活動をするからこそ、たくさん遊びましょう。

***

自分がこれからやっていきたい方向性が見えてくれば、Lv.1の目標クリア。晴れてLv.2に昇格です!おめでとうございます。
引き続き頑張ってください。

第4章 Lv.2の初心者が成功する方法

第5章 Lv.3-1の中堅が成功する方法

第6章 Lv.3-2の中堅が成功する方法

第7章 「平凡なアーティスト」が溢れる時代へ

おまけ

ここから先は、ちょっとした自分語りになります。「こんな記事を書いてるお前自身はどんなやつやねん」って思われましたら、ぜひ読んでください。

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