【S05:MUSIC】後ろは任せろ、楽しく歌え!オールマイティ・サポートバンド

PAエンジニアを本職とし、Key.&Gt.&Per.の演奏家としても活躍する櫻井雅芳(さくらい・まさよし)ことスクオペア♪。彼が主催するサポートミュージシャン集団『スクオペア♪バンド』には、Ba.山本洋士(やまもと・ひろし)、Dr.柳島亮祐(やなぎしま・りょうすけ)、Gt.松本けんじ、Sax.田尻由紀(たじり・ゆき)が参加している。どんなボーカリストも力強く支える彼らの矜持とは。

1を100に変える仲間として

シンガーソングライターやバンドマンの多くは、「自分の個性を表現したい」「人前で目立ちたい」などの思いを抱いて活動している。『サポート専門』のバックバンドである櫻井たちは、どのようなモチベーションで活動しているのだろうか?

「ボーカルさんが歌いたいように歌ってほしい。それが一番ですね」と櫻井が語ると、Dr.柳島、Ba.山本も頷いた。

山本曰く、「僕らは0から1を作るんじゃなくて、1を100にする存在です」。「1の意志、つまりボーカルさんが何を表現したいのかを汲み取って『こうでしょ?』と演奏で提示するのが楽しい。『それそれ、正解』と言ってもらえると、とても嬉しい」。

どうやって汲み取るのか?と訊くと、「雑に言えば『なんとなく』ですね」。「そこを察せられるように、普段から色んな音楽を聴いて、自分の引き出しを増やしてます」。最も得意なジャンルは歌謡曲だが、ロックでもポップスでも、アップテンポからバラードまで幅広く対応するという。

柳島は「あんまり『サポート』的にならないようにしてます」と言う。「確かに僕たちはサポートだけど、余所者じゃなくて、バンドメンバーのように『仲間として演奏する』ことを心掛けていますね」と、櫻井も同意した。

楽曲中にアーティストがジャンプしたら、一緒に飛び跳ねる。MC中も、内容に合わせてBGMを奏でる。依頼主に寄り添い、ともにステージを作り上げるのが彼らの持ち味だ。

限界に挑戦する『M企画』

町田Beat Box Cafeにて、二ヶ月に一回の『ちょいM企画』、年一回の『どM企画』というライブイベントを主催している櫻井。なんとも不思議なイベント名の由来を聞くと、数年前の9月に行ったバースデーライブでのことを話してくれた。

その日、櫻井はブッキング・PA・出演者の演奏サポートの全てを一手に担っていた。すると出演者の一人から「自分のバースデーライブなのにそこまで働くなんて、スクオペア♪さんってドMですね」と言われてしまったのだ。

ちょいM企画では一日6組、どM企画では昼夜あわせて12組のアーティストが30分ライブを行う。180~360分に及ぶイベント全体をスクオペア♪がサポートし、一部はスクオペア♪バンドでのサポートとなる。最盛期は、一日の演奏曲数が70を超えることもあったという。現在は一組あたりの曲数を減らしているそうだが、過酷であることに変わりはない。

何故そんな企画をしているのか?と訊くと、櫻井はこともなげに答えた。

「音楽を仕事にしていると沢山のアーティストと知り合います。彼らや、お店についてくれているお客さんの交流会の意味合いが強いですね。人と人を繋ぐことで、化学反応が起きたらいいなと思って」。

「いつも一人で活動しているシンガーソングライターさんに、無償でサポートがつくライブの機会を提供して、『楽しいでしょ?』と体験してもらう目的もあります。僕のことしか知らない人に、柳島や山本を紹介する機会でもありますね」。

彼らに演奏サポートを頼みたい時は、どうすればいいのだろうか。

「TwitterやFacebookなどで声をかけてもらえれば、すぐに返事をしますよ」と櫻井。「一人でやることに飽きてしまったり、バンドのサポートを入れたワンマンライブがやりたくなったら、気軽に声をかけてください!」。

筆者もピアノ弾き語りで活動していた時代がある。自分のオリジナル曲を他人に演奏してもらうのは不安なものだ。だが心から音楽を愛し、サポートに生きがいを見出しているスクオペア♪バンドになら、自分の曲を委ねてみてもいいかもしれない。そんなことを思った。

text:Momiji photos:by Lin-ya Kanzaki casting&PR:Smitch

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