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折々のチェスのレシピ(356)中盤戦

相手が打診してきた手に対して、そのままやらせたらどうか、と考えることで応手を決定できることが結構あります。例えば、

第1図

こういう局面になった際に、放っておいても問題ない、というか、むしろ相手が困るはずとすぐにわかるようになるとチェスも楽しくなります。まず、

e4のポーンを守るためとd1にルークを設置できるようにクイーンを移動させます。ここで賢明なプレイヤーであればdファイルのポーンを進めてくることはないと思いますが、今回のテーマはdファイルのポーンを放置しておいても大丈夫という趣旨なので、やってみます。

ここは、

ナイトを逃しておけば問題ありません。黒がポーンをさらに進めてきたとします。

またナイト取りになってしまいました。しかし、

困るのはあなたでしょという手が待っています。

相手の駒が前進して来るのは嫌なものです。でも、ポーンだけが進出してきても、ほとんどの場合にはどこかで捌くことができます。ということが念頭にあれば、第1図で焦ってポーンを交換しなくてもよくなります。ちなみに、第1図でポーンを交換しても白の形勢がそんなに悪くなるわけではありませんが、黒にセンターを作られてしまい、白はちょっと指しにくくなると思います。


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