見出し画像

4月の#キクキキ

 みなさんこんにちは!record 1.5スタッフです。

 本noteは4月の#キクキキをまとめたダイジェスト記事です!#キクキキの概要は以下noteをお読みください。


 みなさん新生活いかがお過ごしでしょうか。4月の担当パーソナリティやまだいは、サングラスとともに飾ったほろ苦い華々しい高校デビューを振り返りつつ、今月もまた様々な《危機》に向き合います。

 是非、#キクキキをつけ各SNSで感想やシェアをお願い致します!

◆4月のPodcast配信「危機は気候か、環境か、...か?」◆


 4月11日公開、偶数月担当のやまだい回では「気候危機の現在地」を捉えるため、気候危機に関する様々な情報や議論を共有し、共に考えるきっかけづくりをしていきます。


◇コーナー①そのニュースちょっとまった!◇

 最初のコーナー「そのニュースちょっとまった!」は、最近の気候危機関連のニュースの中から、ちょっとまった!と言いたくなるものをピックアップして、ご紹介していく企画です。気候危機にオタク級の熱量で挑むやまだいによる、踏み込んだニュースのご紹介です。

 4月回でピックアップしたニュースは、電通総研により行われた、気候不安に関する意識調査。「気候不安(climate anxiety)」とは、「気候変動による生活や環境への影響や未来への不安から、不安感や無力感、怒りなどの感情を慢性的に抱いている状態」のことを指します。

 この調査では、気候不安に関する8つの質問に対する日本在住の16~25歳、1000人の回答が集められ、2021年に10ヶ国を対象に行われた先行調査と比較して、結果がまとめられています。そして、日本における調査結果は他の国々と比べて特徴的なものとなっており、主要な結果6項目中3項目について「もっとも」という言葉が使われています。

 Podcast本編でやまだいは、複雑な社会的背景に目を向けつつ、自分の意見を交えながら当調査について伝えています。

 ほかにも、神戸製鉄石炭火力発電所の稼働差し止めを要求する住民グループの訴訟が棄却された件や、気候危機問題に対して各国が負う責任について、国際司法裁判所に意見を求める案が国連で採択された件についても、報道では大きく取り上げられていない背景までさかのぼって深堀りしています。


◇コーナー②気になる数字やデータの話◇

 気候危機に関する様々な数字やデータを専門家の方にピックアップしていただき、そのポイントを紹介していくコーナーです。

 4月回でゲストにお越しくださったのは、東京大学未来ビジョン研究センター教授の江守正多さんです。

 江守さんは、一般の市民が気候問題について話し合う「気候市民会議」や、脱炭素化技術について経済学・科学・倫理学などの視点から多面的に考える「地球温暖化研究プログラム」に取り組まれている研究者です。分野を代表する研究者でいらっしゃる江守さんとの対談ということで、やまだいも緊張しつつ臨んだようです。

 今回、江守さんにご紹介していただいた「気になるデータ」は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第6次評価報告書です。この文書は、気候危機の過去・現在・未来について、最新の科学的知見からグローバルな基準を示すとても重要な文書であり、江守さんはその執筆者でもいらっしゃいます。

 江守さんには、「気候変動は人間の活動のせいなの?」「2100年までに海面はどのくらい上昇するの?」「気温上昇を1.5℃で止められるの?」といった基本的で重要な問いに対する答えを、身近で分かりやすい比喩も交えながら解説していただきました。

 「今すぐに行動しなければならない」という《危機感》がまだまだ世の中に伝わっていないとおっしゃる江守さん。Podcast本編では、気候危機の現在地についての冷静な解説だけでなく、日本で環境活動に取り組む人に向けた力強いメッセージも聴くことができます。ぜひお聴きください!


◆4月のYouTube配信「あなたの危機感を教えてください」◆


 4月25日のYouTube配信ではやまだいがパーソナリティを務めました。

 5月19日から21日に行われるG7広島サミット。気候危機の問題は「気候・エネルギー」という重要課題として議論されます。また広島では、首相に対して核兵器廃絶に向けた「具体的な」行動を要望する声が市民団体などから上がっています。そこで今回は核兵器問題に注目し、核のない世界を目指す市民団体「KNOW NUKES TOKYO」から中村涼香さんをゲストにお迎えし、今の社会に抱える危機感をお聴きしました。


◇なぜ核兵器はダメなのか◇

 配信の前半では、「なぜ核兵器はダメなのか」をテーマに、例えば以下のような具体的な事実をお示しいただきながら、中村さんが核兵器廃絶に取り組む理由を説明していただきました。

1発で広島・長崎に多大なダメージを与えた核兵器が, 全世界に12,720発ある
核兵器の被害には性差がある

 やまだいは中村さんの説明を聞いて、途方もない核兵器の数に驚いていました。また、放射能の影響の性差は、3月のYouTube配信でも取り扱ったジェンダー不平等問題にも関連する事実です。中村さんには、核兵器とジェンダーとの関係について、さらに、核兵器の使用が気候に及ぼす影響についてもお話いただきました。

 中村さんには、核兵器の脅威について情報を共有していただくだけでなく、ご自身の経験も交えながら、その脅威について私たちの想像力に寄り添う説明をしてくださいました。やまだいも「核兵器による損害がいかに取り返しのつかないことなのかよくわかった」と言っています。

 また中村さんには、G7サミットが広島で開催されることに対する期待と私たちの役割や、広島と長崎への原爆投下に関する教科書には載っていない史実、私たちが得るべき教訓についてもお話しいただきました。


◇ゲストに聞く「あなたの危機感を教えてください」◇


 中村さんの抱く《危機感》は、「市民運動を続けられない社会」。中村さんは、経済的な基盤や専門知識がないと市民運動を長期的・集中的に続けられない現状を憂いていらっしゃいます。
 そんな中でも、中村さんは、市民運動を続けることの意義を「成熟した民主主義」というキーワードに見出しています。市民が継続的に政治家の活動を監視し、絶えず要求を伝えるという民主主義の基本を再確認することが重要だとおっしゃっています。

 また配信の終盤では、やまだいと中村さんが自身のアクティビズムや内心を吐露しつつ、市民運動の未来について話し合う様子を観ることができます。

 是非YouTube配信のアーカイブをご覧ください!

(Text、編集:後藤隼)

◆更新状況◆
2023/5/2:公開しました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?