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組織効力感の高い組織をつくり、長く使われるサービスをユーザーに届けたい|私たちの職務経歴書 ~ 髙木雅史

こんにちは!
マネーフォワード ビジネスカンパニー コミュニケーションデザイン室の塩原です。

私たちの職務経歴書」シリーズでは、面接の場でみなさんとお会いする社員のこれまでの経歴、マネーフォワードになぜ入社したか、今の仕事ややりがいなどをお伝えしています!

今回は、リーガルソリューション本部 本部長の髙木雅史(たかぎまさし)さんです。

大企業を中心に新規導入が進む電子契約・契約書管理サービスを扱う、リーガルソリューション本部 本部長を務める髙木さんに、マネーフォワードを選んだ理由、リーガルソリューション本部で働く魅力、どんな方にご活躍いただきたいかなどを聞いてきました!

リーガルソリューション本部 本部長
髙木 雅史
新卒でSIerに入社し、新規開拓営業 および ソリューション企画に従事。その後、自然言語処理を専門としたAIスタートアップに参画し、営業/CS組織を立ち上げた後、事業責任者を務める。外資系IT企業を経て2021年8月にマネーフォワードに入社。2022年9月からリーガルソリューション部 部長を務め、2023年9月の組織の本部化に伴い、リーガルソリューション本部 本部長に着任。


これまでの経歴

ーー前職までのお仕事について、教えてください。

髙木:新卒ではSIerに入社して、エンタープライズ向けの新規開拓営業を経験しました。

塩原:ファーストキャリアはSIerでの営業だったんですね。学生時代からITに興味があったんですか?

髙木:実は、学生時代はホテルマンになりたかったんです。友人に「向いてそう」と言われたことがありまして。学生時代にホテル運営会社の1週間のインターンシップに参加したこともあったのですが、当時はホテルで接するお客様が一定層に限定されている感じがしたんです。

そして改めて、社会全体に対して広く役立つことのできるインフラになるような会社を選びたいと思い直しました。中でも成長分野と思えたIT領域で、現場の自由度や裁量権が相対的に大きいシステムインテグレーターの会社を選択したという経緯です。

塩原:これからの自分のキャリアや、社会への貢献度の観点で選んだんですね。

髙木:はい、ただ入社してみたものの、はじめの3年間はほとんど実績を上げられなかったんです。同期たちが名だたる大企業から年間十数億円の発注を獲得している一方で、新規開拓の部門ということもあり自分はほとんど数字をつくれませんでした。

お客様から聞いた要望をプロジェクトマネージャーやエンジニアに伝えて調整していきたいものの、「そんなこと実現できないよ」と返事がきたら、そのままシュンとして前に進めない・・・そんな状況が続いていました。お客様や上司やプロジェクトマネージャーなど周囲に気を遣いすぎていたのかもしれません。今思い返しても、焦りと諦めと無力感でどうしようもない若手時代だったと思います。

塩原:それは辛い社会人の滑り出しでしたね。でも3年間ということは、その後に転機があったんですか?

髙木:そうですね、きっかけは「もうこの仕事は自分に向いていない」と考えて転職活動を始めたことでした。と同時に「もう辞めるから嫌われてもいいや」と開き直って仕事をし始めたんです。

転職活動での評価を受けて少し自信を取り戻したこともあり、まわりに気を遣いすぎるのをやめました。そして、社内リソースを考えずに自分が思う最高のユーザーストーリーに沿って営業してみたら、嘘のように簡単に受注できたんです。しかも、結果的に、お客様が想定していたよりもコストが低く、業務効率化も可能なシステムを導入することができました。

この経験から、営業の仕事は、自分が信じられるストーリーをつくってチームに方向性を浸透させ、結果に導いて周囲に還元することだと考えるようになりました。そのスタンスで商談に向き合うことでどんどん新たな受注ができましたし、チームを大きくすることでケーパビリティが上がり、顧客への提供価値が増え、ユーザーにサービスをより良く使っていただけることが増えたためです。

結果を出すことで社内でも色々な調整がしやすくなり、パートナーとして組んでいたプロジェクトマネージャーも喜んでくれましたし、自分自身も仕事をコントロールするためには何が必要なのかという感覚を得ていきました。これが社会人最初の成功体験ですね。

塩原:そのほかに、1社目で得たことはありますか?

髙木成果と挑戦に対してコミットすることの大切さです。ある案件が取れなかったことでメンバーにリリースを自分が伝えなくてはいけない、という状況も経験しました。プロジェクトの失敗が自身のキャリアにとってどれだけインパクトを持つのか不安になられているお客様からの𠮟咤激励もいただきました。

つまり、仕事は、他人の人生を背負っているということです。「私は努力しました」「私は得意な仕事で貢献したいです」なんていう言葉は、結果の前には無力であり、自分が新人時代にいかに甘ったれていたのかを反省しました。

ただ結果は水物でもあります。結果が出なかったとしても、辛いことがあっても、それでも明日はやってくるし、そのうちチャンスはやってきます。そのときに、個々がチャンスを掴みやすいように、チームの挑戦する姿勢を崩さず、 挑戦の過程でチームメンバーが成長することが、チーム全員の未来を幸せにすることに少しでもつながると信じています。

ーー成功体験を積んだことで、チームとして成果を出せるようになったんですね!SIerに約8年在籍された後は、2社目となるAIスタートアップに転職されています。

髙木:ちょうど30歳になり、次のチャレンジをしたいタイミングでした。

転職のきっかけは、SIer時代の同期が立ち上げたAIスタートアップで扱うプロダクトの導入事例インタビューに付き添わせてもらったことです。ユーザーが目を輝かせながら「このツールで会社をイノベーティブな文化に変えます!」と宣言していて、とても刺激を受けました。

世の中をこんなに変えるポテンシャルがある仕事があるんだ、ぜひ自分も一緒に働きたいと思い、ジョインしました。

塩原:1社目のSIerとは、会社規模もカルチャーも全く違う環境だったと思いますが、入ってみてどうでしたか?

髙木:まだ資金調達前の数人の会社だったこともあり、休みもあまり取らずに働いていましたが、毎日が文化祭のようでとにかく楽しかったです。

しかし、トップラインが一気に伸び、ものすごいスピードで組織が大きくなるにつれて、まとまりのない多様化が進み、「あうん」の呼吸が通じなくなり、いわゆる30人の壁・50人の壁にぶつかるようになりました。お互いを理解し合うことが難しくなり、社内の空気もギスギス。私自身も殻にこもってしまい、考えが内向きになっていきました。

また「事業責任者として自分がなんとかしなければ」という想いが強くなりすぎて苦しくなってしまいました。今思えば一人でやるのではなく、事業や組織のありたい姿を正直に話して、全員と丁寧にコミュニケーションしていくべきだったと思います。実力が足りませんでした。

塩原:そこで3社目に移られたんですね。

髙木:3社目は外資系企業にアカウントエグゼクティブとして転職しました。チームプレーの度合が低いビジネスの方が自身に向いているのでは、と思ったことと、営業のプロフェッショナルとして生きていくのであればアカウント型の営業を経験してみたく、これまでと違うキャリアを選択したんです。結果、途中から日本法人において最も売上高の大きいアカウントを任せていただき、日本初となるソリューションの受注もできました。

しかし、日本はあくまで営業拠点という位置づけであり、数字を死守しようとする日本の経営陣と本社が掲げるビジョンの乖離を感じていました。そして次第に、お客様に価値を届けるという大事な視点を持ちづらくなっていることに、自分のなかでもどかしさを感じるようになりました。

マネフォに入社したきっかけ

ーーマネフォに入社したきっかけを教えてください。

髙木:マネーフォワードからスカウトメールをもらったのがきっかけです。入社を決めたのは、2つのポイントに惹かれたからです。

1つは、純粋にユーザーの方向を向いて仕事をできるのではないかという期待です。
マネーフォワード クラウド契約』(以下:クラウド契約)がローンチした際の記事を読んだのですが、日本メンバーと共同開発しているベトナムメンバーに対し、日本のハンコ文化を理解してもらうためメンバー全員のニックネームが入った印鑑を作成してベトナムにお土産として持って行ったと書かれていました。

作り手の解像度を上げることを大切にしているのであれば、ユーザーに対しても手触り感のある価値を届けられるのではないかという期待がありました。

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2つ目のポイントは、何十万という企業がユーザーであることです。
私自身はエンタープライズ系の仕事をしてきた経験が長く、自分の仕事の影響範囲は、目の前のお客様や、そのお客様にとっての取引先やユーザーまででした。しかし、マネフォの場合には個人事業主や中小企業も含めた多くのユーザーがいます。今までの自分の経験を活かして、さらに広く世の中に貢献できるのであれば、こんな嬉しいことはないと思ったんです。

塩原:『クラウド契約』につながる、さまざまな経験をこれまでされてきていますもんね。

髙木:SIer時代には、ベンダーとしての電子契約の経験がありましたし、スタートアップ時代には、ユーザーとして契約書管理を経験しペインを感じていました。SIer時代に経験した、日本初の「住宅ローンの電子契約」案件を担当したことは、いまでも大きな財産になっています。スタートアップ時代の初期フェーズでは契約書審査も担当していたのですが、契約書の審査で条文をどう書き直すのかで悩んだり、過去に締結した契約書の原本が見つからなかったり、契約書記載の金額と顧客からの入金額が微妙に合わなかったり、営業が「明日の朝までに審査お願いします」と夜中に言ってきたり(笑)・・・といった経験が今に活きていると感じます。PdMロールとして開発プロセスに参加していたことも、SIer文化と異なる文化を実感できたという点で大事な経験でした。

また、『クラウド契約』の事業としてはまだ立ち上げ期だったので、スタートアップの0→1フェーズにおいてとにかくスピード感を持って物事を解決しながらチームの出力を上げていくことや、その中で最低限の要点を押さえつつ個人の自由度を持つというバランス感は、これまでの経験からお役に立てるかもしれないと思いました。

ーー実際に入社してみて、驚いたことはありますか?

髙木:一番驚いたのは、入社後初めて参加した半期総会(Soukai All-Hands)です。

半期に一度、全マネーフォワードグループのメンバーが参加する中、半期ごとの業績や事業戦略が発表される総会がオンラインで開催されるのですが、4-5時間の開催中、視聴しているメンバーからのコメント投稿が止まらないんです。ZoomのチャットやSlackを使ってコメントが投稿されるんですが、本当に目視では追えないくらいのコメントが終始殺到していました。

これまで自分が経験してきた全社総会だと、基本的には「偉い人が喋る、以上。」という感じで、もちろんテーマアップされた現場メンバーが話すことはあっても、それに対して全員でリアクションをすることはありませんでした。

その点、みんながその会に参画する意識があり、発表者を率直に応援する姿勢が、やらされでなくデフォルトセットされていて根付いている、それがこの人数規模でできていることに対してとても感動しました。

塩原:たしかにあの光景を見ると、一人一人のメンバーの会社に対する参画意識を肌で感じますね。

その他、髙木さんのマネーフォワードのカルチャーへの思いは、こちらのインタビュー記事もご覧ください!

リーガルソリューション本部について

ーー現在はリーガルソリューション本部の本部長をされています。事業について教えてください。

髙木:リーガルソリューション本部では、企業の法務に関わる課題を解決する『マネーフォワード クラウド契約』を提供しています。

塩原:いわゆる「電子契約」と呼ばれるサービスですよね。電子契約のマーケットはどのような状況なんでしょうか?

髙木:電子契約が普及してきたことで新たな課題が顕在化してきた、という状況です。電子契約サービスを導入すると、紙の契約書などを郵送する必要がなくなるため、契約数の多い大企業を中心に普及し、徐々に中小企業まで裾野が広がっています。

今起きている課題のひとつは、大企業が電子契約を導入すると、取引先に対し「このプロダクトで契約を結んでほしい」と依頼するため、中小や中堅企業は、大企業が指定する仕組みに乗らざるを得ないことです。つまり、A社とは電子契約サービスaで締結、B社とは電子契約サービスbで締結、C社とは電子契約サービスcで締結・・・と、取引企業に合わせて複数の電子契約プロダクトを使い分けて、契約を結ぶことになります。

塩原:どの契約書がどのサービスで締結されたのか、分からなくなりそうです。

髙木:そうなんです。一つのサービスを使えばいい大企業はいいかもしれないのですが、中小や中堅企業にとっては「契約のチャネルを管理する」という新しい業務が発生していて、電子化で便利になるようで、実は紙で契約を結んでいたときよりも管理は煩雑になったという実態もあるんですね。

『マネーフォワード クラウド契約』の3つの特長

ーー『クラウド契約』の強みについても教えてください。

髙木:大きく3つの特長があります。

1つ目はデータの一元管理ができることです。
マネーフォワードの強みであるアグリゲーション技術の活用によって、他の電子契約プロダクトで締結した契約の情報を、受信メールから自動で取得することができます。

2つ目はプロセスの一元管理です。
企業が契約を結ぶにあたって、契約前の与信確認、雛型管理、契約書審査、社内稟議、押印申請、締結、保管、廃棄/再利用といったプロセスがあります。電子契約が対応しているのは、契約書を結ぶという業務のラストワンマイルだけなんですね。

そのため、電子契約の前後のプロセスがつながっていないことで発生する負が多くあります。例えば、締結した電子契約が社内の最終承認を取ったバージョンではなかったということや、審査が問題なく終わっているにもかかわらず稟議文書に審査結果のサマリを入力する作業に負荷がかかっていたり、経過した契約書の巻き直し時期に締結当時の情報がなくなぜその条文で妥結しているのかわからない・・・といったことが実際に現場で発生しています。『クラウド契約』には、こうしたプロセスを一元管理するためのテクノロジーが揃いつつあります。

3つ目の強みは、使用料が定額制であるため企業がコストの最適化をはかれることです。
現在、電子契約のサービスのほとんどは送信料による従量課金モデルです。これまで切手や印紙代として発生していたコストが送信料に置き換わるという、自然なプライシングです。

しかし、電子契約の便利さが浸透すると、秘密保持契約や業務委託契約書といったいわゆる一般的な契約書に限らず、アルバイトの方への労働条件通知書や取締役会議事録、また、取引先に確認してほしい文書の一括配布など、さまざまなシーンで電子契約のプロダクトが使用されるようになりました。すると、従量課金の場合はお客様の当初想定よりも費用がかかってしまうケースが多いのです。予算調整に苦慮した結果、総務は総務、人事は人事、営業は営業と、個別の電子契約プロダクトを導入してしまい、ユーザーが複数の電子契約を使い分けているというケースも起きています。その点、『クラウド契約』は定額制であり、書類の閲覧権限も適切に設定できるため、お客様が安心して社内のデジタル化を進めていくことが可能です。

現在、『クラウド契約』は、社員数が100名〜数百名くらいの中堅企業を中心にご利用いただいています。

現状と課題

ーーリーガルソリューション本部は、どのような組織ですか?

髙木:私が入社した2021年8月時点では、全体で10名未満の組織でしたが、現在では数十名ほどの組織になりました。フェーズでいうと、2023年2月くらいまでは0→1をつくるフェーズ、それ以降は1を10にしていくフェーズに移り変わってきています。

0→1のフェーズでは、お客様に訴求するプロダクトのポイントを改めて見直しました。たとえ受注できなかったとしても、自分たちがお客様に届けようとしている価値やストーリーに共感いただけたかどうかを確かめ、事業の軸を定めることに注力していた時期でした。

基本的にはTHE MODEL型の役割分担をしていましたが、あるときにはマーケ担当も企画担当も役割関係なく、全員で200件の架電をするコンテストを実施したこともあり、まさに立ち上げ期の“みんなが何でもやる雰囲気”でした。

その後、事業が成長して1→10のフェーズになってくると、徐々に経験者が入社して組織のメンバーの顔ぶれが変わり、各自が専門性をもって業務を分担するようになりました。事業フェーズの潮目がきたことでチームのあり方が変わってきているのを感じています。

塩原:現状の課題として取り組んでいることはありますか?

髙木:分業が進んだことで、互いの仕事の状況はどうしても見えづらくなるため、情報がオープンに行き交うチームにすることを心がけています。

具体的には、事業の意思決定の背景を個別に説明したり、広告宣伝費や外注費の消化状況を常に確認できるシートを共有したり、グローバルメンバー全体で事業状況を共有するAll-Hands Meetingを開催したりしています。

このプロダクトでどのような価値を提供できているのか、実際にユーザーからいただいた喜びの声や課題をカスタマーサクセスチームから共有してもらっています。また、リーダー以上全員で外部の組織基盤構築研修に参加することで、チーム運営における共通言語をつくりながら改善を進めています。

今後の展望

ーー『クラウド契約』の今後の展望について教えてください。

髙木:『クラウド契約』では、契約書の管理プロセスをワンストップでサポートできるプロダクトを引き続き提供するだけでなく、大企業が求める非機能要件やAPIへの対応も進めていきます。

また、リーガルソリューション本部という観点では、契約書管理以外のリーガル領域の業務も最適化できるプロダクトを検討していきたいと考えています。リーガル分野は相対的にシステム化が遅れている領域で、細分化された課題に対するサービスもスタートアップを中心に多く存在します。

しかし、個別に最適化されたプロダクトを複数利用していくことは法務部の管理者からするとかなりの負担ですし、もちろん金銭的にも負担が大きくなります。リーガルソリューション本部では「マネーフォワードさえあれば大丈夫」というリーガル業務のすべてのサポートができるサービスづくりを目指しています。

塩原:組織として目指していることはありますか?

髙木:組織としては、メンバー全員が「自分はこの組織に貢献できている」と思える組織効力感の高い組織にしていきたいです。

ビジネスは、ずっといい状態が続くということはなく、ダウンサイドを迎えるときもあるものです。そういったマイナスの局面で、個人としての挑戦がしづらくなる場面も出てくるでしょう。また、組織だけでなく、働く個人のライフステージの変化やさまざまな事情によって、挑戦したい気持ちと折り合いをつけなくてはいけない時期もあります。

そんなときでも、「自分の出しているアウトプットが、きっと組織に貢献できているはず」「このメンバーとなら、きっとまた結果を出せるはず」「このミッションなら、きっとまだ自分の時間をかける意味があるはず」と思えれば、組織が辛いときでも、組織への自信や愛着を持って、自分ごととして組織に参加できます。

実は、私自身がこれまで「挑戦」「プロフェッショナル」というメッセージの一本やりでやってきたと自覚しています。しかし、いろいろな経験を経て、全員がシンボリックな挑戦をできなくてもいいんだと考えるようになりました。「今は最大出力が出せないかもしれないけれど、今の自分ができる最大の挑戦をしよう」と各自が思えて、それを言うことが恥ずかしくない組織にしていきたい、それが今の組織への思いです。

一緒に働く仲間について

ーー髙木さんが働くうえで大事にしていることはありますか?

髙木:死ぬときに後悔したくない、ということが大事で、自分が死んだ後も使われ続けるプロダクトを残したいと思っています。そういう意味でも、クラウド化による「民主化」を体現できているマネフォは、自分が死んだ後でも後世に残せるプロダクトづくりができる環境だと感じています。

また、「人を残す」というほどのことは少々おこがましいのですが、自分が関わることで、知見や判断軸など、その人が仕事をしていくうえで節々に思い出せるような何かが少しでも残せたら嬉しいと思って、普段からコミュニケーションを取るようにしています。

塩原:本部の朝会(※)でされている、髙木さんからの「小話」は、その想いが詰まっているんだなと感じます。

※リーガルソリューション本部では週2回の朝会を実施(2024/3現在)。司会と15分の「小話」はメンバーが持ち回りで担当しています。

髙木:暑苦しくてすみません(笑)。あと、働くうえで大事にしていることは、仕事なので成果を出すことを大前提にしていることです。仕事は他人の人生を背負っています。事業として成果を出すことによって、ユーザーや一緒に取り組んできた仲間に報いることを大切にしています。

ーーどんな方にマネーフォワードに来ていただきたいですか?

髙木:自分を変えることをいとわずに、仲間を応援しながら物事を前に進められる人に来ていただきたいです。結果にコミットするための学びも含めて自分に向き合える強さを持っている方、そして、チームにさまざまな人がいることやそれぞれの変化を受け入れられる方だと嬉しいですね。

例えば、結果がまだ出ていないメンバーの「昨日は50点の仕事をしていたが、今日は52点になった」という小さい変化を見つけられることや、相手の意見を自分が受け入れられないと感じたときに「なぜ自分は受け入れられなかったのか。受け入れられなくても受け止めることはできるのではないか。相手が頑なな態度を取る背景はどこにあるのだろうか」と考えて、人は変われると信じることなどです。私自身、至らないところが多くあるので、そんな方が来てくれると、一緒にいいチームを作りながら、ユーザーに嬉しい体験をさらに届けられるなと考えています。

ーーありがとうございました。最後に、髙木さんのプライベートについても教えてください!

髙木:最近は、妻と一緒に日本百名城をまわることにして、数か月に一度くらいのペースで旅行をしながら、日本各地の城めぐりをしています。ここ2年ほどで20くらいの城を訪ねました。

ほかには、野球観戦が好きでヤクルトスワローズのファンです。そんなこともあり、グローバルのメンバーからは「Swallow」というニックネームで呼んでもらっています。

編集後記

今回のインタビューでは、過去の失敗談(たくさんの書けないことも含め)や、これまでに感じてきた悩みなど、髙木さんの等身大の言葉を聞くことができました。

その姿は、社員向けの戦略発表などで見せる、熱を持って大きな声で、聞き手を鼓舞するように話す姿とはギャップがあるようにも感じました。そこで、「髙木さんって本当はどういう人なんですか?」と聞いてみると、

「僕、基本的に人見知りなんですよ。本当は、家でずっとスプラトゥーンしてたい人なんです(笑)。 でも、やっぱり仕事になるとメンバー全員の気持ちを揃えるために、熱量高めに振る舞ってることも多いですね。ある意味、ビジネスエモーションを発動しているのかもですね(笑)」

と、率直な思いを教えてくれました。

また、インタビューで印象に残ったのは、髙木さんが「お返しできるかもしれない」という言葉を何度も使っていたことです。

  • いま、マネフォで『クラウド契約』に携わっているのは、これまでの自分の経験から「お返しできるかもしれない」と思ったから。

  • いま、チームマネジメントを担う中で、メンバーに対して何かしらの「お返しできるかもしれない」という思いで接している。

髙木さんの「お返し」という言葉は、ユーザーに対して価値を届けることだったり、リーガルテック業界全体への貢献だったり、メンバーへのアドバイスだったり、いろんな場面で使われていました。これは、髙木さんの死生観にも関わる部分なのかもしれませんが、今まで自分を生かしてくれたこの世界に対して、何か役立つことがあるのであれば積極的に関わっていきたいという気持ちがあらわれているようでした。そして、その気持ちを軸として、これまでのキャリアを歩んできたのかなと感じるインタビューでした。

そんな髙木さん率いる、リーガルソリューション本部では、ともに働く仲間の力を求めています。ご興味のある方は、ぜひフォームよりお申込ください!