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あしたもちゃんと起きること

じっとりとした一日だった。今日の暑苦しさを形容するのにこれ以上の言葉はないかもしれないくらいだ。

私の住んでいる地域では、例年にないくらいに早い梅雨入りをした。本来なら夜になれば虫の声が聴こえてきそうなところが、今もしっかりカエルが鳴いている。こう書くと誤解が生まれそうだけれど、カエルの声が嫌いなわけでも何でもない。カエルが鳴くのは6月になってからであってほしいだけで。

夏が少し顔を出したような、それでもまだ春の心地よさも混じった5月の風が好きだった。大体毎年この時期くらいに新しい環境にも慣れ始めて、これから何かが始まるようなわくわく感とか、顕著に伸びはじめる日の長さに甘えられる6時過ぎとか。夕日とか。もしかしたら高校の学祭や部活動の大会がこの時期だったことも少なからず影響しているかもしれない。

とにかく、そんな空気が好きだったのに、今年は少し物足りないまま、どうやら終わってしまったらしい。

そんな今日の朝はと言えば、外を出た瞬間に湿気を感じた。ただでさえ昨日体を動かすことがあって、その疲れがとれないままで寝起きの偏差値は48.7だったのに、湿気が足にまとわりついたからいつもより体感3g足取りも重くなった。朝のルーティンから、いつもの仕事をこなすのにも、何もかもいつもより少しだけ気力が必要だった。

でも梅雨入りが早かったからと言って、明けも早くなるとは限らないというから驚きだ。ならばせめて、5月中に何日かは梅雨の休みを、五月晴れを天にお願いしたい。

この流れに身を委ねてしまったら、レコードにさされた針のように、きっと梅雨の間中溝を辿ることしかできない。少しでも明日をうまく漕いでいけるように今日の自分に約束する。

気の澄むまで熱い風呂に入ること。
スマホはほどほどに寝付くこと。
明日もちゃんと起きること。

目覚めの偏差値いくつを目指そうか夢想する。高望みはしないから、せめて50は超えたい。

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