レッドプリン

お友達と創作を楽しんでいます。 読んだ方は、一言でよいので感想をお願いします。 こっそ…

レッドプリン

お友達と創作を楽しんでいます。 読んだ方は、一言でよいので感想をお願いします。 こっそり、言いたい方は gogoyumiko1971@gmail.com まで、お願いします☆

マガジン

  • RAT

    私が参加させて頂いている同人誌『RAT』に掲載した作品をまとめています。 毎回テーマが決まっていて、私たちはそれぞれに、 自由な表現方法で作品を発表しています。 他の作家さんもnoteやっていたら、ここに載せたいな😆 『RAT』にご興味のある方は、お送り致しますので ご連絡下さい。 gogoyumiko1971@gmail.com

  • 市川散歩

    私が住む市川を舞台にした作品を集めてみました。

  • よしなしごと

    日々思いついたどーでもいいことを まとめてます。

最近の記事

ハッピーバースデー深川さん。

自宅のドアを開けるとビスと田中が立っていた。 今日は深川さんのお誕生日なんでちゅう。そこで何かプレゼントをあげようと思って。 2人で相談に伺いました。何がいいですかね? うーん・・・ 私は暫く考えてから、 3人でショートショートを作ったらどうかな? そう2人に提案してみた。 どんな話しがいいだろう? 私はそう言いながら、暫く考えていると、 やっぱり主役はかわいさ、賢さを備えたぼくでちゅね。 ビスが胸を張ってそう言った。それを聞いた田中が、 いやたまには、

    • 中国式

      今日は中国式痩身体操のレッスン、第一日目。 ではぁ、レッスンをはじめまあす。 講師の王先生は、細身でしなやかな身体をした中国人女性だ。 ゆみこさん、ステキな先生よね。私たちもマジメに体操頑張って、先生みたいになろうね! お友達のけいこさんはやる気満々だ。 レッスン終了。汗びっしょり。かなりキツい体操で、日頃の運動不足からか、身体のあちこちが痛い。 はあい。体操おしまいです。お疲れ様でした。 隣のお部屋にランチご用意してます。お着替えされたらどぞー。 先生に案内さ

      • ロングドライブ

        枯れ草ばかりの土手沿いの道を延々と走り続ける。助手席に座る彼女は、窓枠に肘をつき、刈り取りの済んだ何もない晩秋の水田を眺めている。 ねえ、この道が切れたところで私を降ろしてくれない? 窓にもたれながら彼女がそう言った。 あなたとの単調な生活にはもううんざり。まるで土手沿いの一本道みたいでつまんないのよ。 僕は黙ってハンドルを操る。 そうやって、いつだって黙ってばかり。別れ話を切り出されてるのに、何か反論とかないの! 彼女が声を荒げる。 わかったよ。君の言う通り、

        • 気分爽快?

          「ごめん、待った?ところで話したいことって何? 「‥」 「わかった。もう言わなくていいよ。多分そんなことじゃないかと思ってた。」 「急に呼び出してごめん‥。なんかさ、1人で部屋に居たら泣き出しちゃいそうでさ‥。」 「いいよいいよ。気にしないで。それよりさ、 じゃーん!」 「あ!缶ビール。どうしたの?」 「うちから持って来たの。こういうときは酒でも飲んでさ。ほら、森高の出てるCM。飲もう、今日はトコトン飲み明かそー。ってあるじゃん。」 「あの曲『気分爽快』って題名

        ハッピーバースデー深川さん。

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          3本
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          5本
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          8本

        記事

          ある居酒屋さんのお話し

          居酒屋サチは、駅前の繁華街の外れに建つカウンターだけの小さな居酒屋だ。 あーあ、今夜も誰も来ないのかなぁ。 みどりは椅子に座ってあくびをしながらそう呟いた。彼女が一人で切り盛りしているこの小さな居酒屋も、すっかり不景気の波に飲まれてしまっていた。 こんばんは。俺一人だけどいい? 引き戸を開けて、常連の公一が入って来た。彼はカウンターに腰掛けると、みどりが差し出したビールを一気に飲み干した。 暑い日はビールうまいよね。ところでさ、もうすぐママの命日だね。 ママとはこ

          ある居酒屋さんのお話し

          『片足の看板ボーイ』が出来るまで。

          先日アップした『片足の看板ボーイ』は、私の師匠、深川岳志さんのこの作品の後編として書いた作品です。 (使った画像は偶然同じになりました😆) 深川さんは、人間じゃないキャラを作るのが本当に上手です。今回のお題は「ワゴン」でしたが、私には、このお題から古本屋の店先にあるワゴンは思いつく創造力はないなぁ。 偉大なる深川岳志さんに乾杯🥂 私の作品『片足の看板ボーイ』はこちら

          『片足の看板ボーイ』が出来るまで。

          片足の看板ボーイ

          夕方、たくさんの人達が僕の前を行き来する。でも、僕に目を留める人は殆どいない。 昔は良くご主人と他のお店をまわったなぁ。 沈む夕日を眺めながら、僕は古書店街が華やかだった頃を思い出していた。 今はただの古ぼけた小さなワゴンだが、こう見えても僕は、在庫管理、本の売買、お金の管理、古書店の仕事ならなんでも熟せるワゴン型ロボットだ。そう言っても僕の担当は、100円コーナーなんだけど。それでも少しは利益を出そうと、僕とご主人は古書店街を駆けずり回り本の仕入れに明け暮れていた毎日

          片足の看板ボーイ

          創造主

          「おいおいそこの君」 いきなり声をかけられて振り向くと、そこには誰も居なかった。 「新しい世界を築く。君の助けが必要なんだ。」 姿は見えないが声は聞こえる。声の主は、創造主だと自己紹介した後で、こんな話しを僕にした。  彼は新しい世界を作ろうと、男石と女石という石を用意した。男石は男性、女石は女性を生み出すらしい。 「それで、たくさんの夫婦が出来て子供を作るんじゃが、」 「じゃが?」 創造主は決まりが悪そうな小さな声で、 「男石をどっかに落とした。」 といい

          あの子が腹腔鏡手術を受けるのって言ったから、今日は僕たちの腹腔鏡手術記念日(試作)

          静かな午後、病院のカフェテラスで、僕はコーヒーを飲みながら 明日行われる腹腔鏡手術について考えていた。すると すみません。お隣よろしいですか? 若い女性が声をかけてきた。僕が「どうぞ」と返事をすると 彼女は「ありがとうございます」といいながら、僕の前に腰掛けた。 そしてしばらくすると彼女が突然、 あの腹腔鏡手術ってされたことあります? と僕に質問してきた。僕が「明日、その腹腔鏡手術をするんです」と答えると 実は私も明後日、腹腔鏡手術を受けるんです。でもね・・ そう

          あの子が腹腔鏡手術を受けるのって言ったから、今日は僕たちの腹腔鏡手術記念日(試作)

          支度

          祭囃子が聞こえている。今夜は近所のお祭りだ。縁日もたくさん立つ。ちょっと行ってみようかな。 久しぶりに浴衣着ちゃおう。 着付けをする前に、まずは下駄を並べて置くこと。帯を巻くと屈むの大変だからね。 一番はじめに着付け教えてくれた、ご近所の奥さんのこの言葉を思い出す。 随分前に亡くなった奥さん。着物姿が粋だったな。 衣紋を掴み、襟先を揃え中心を決め、また浴衣を開き直し袖に手を通す。 そうそう。着物を着るときは、シャツを着るみたいに腕を振り上げちゃダメ。カッコ悪いから

          暑かったり、涼しかったり、またまた熱かったり

          暑い夏の午後。西日が直撃する風通しの悪い四畳半で、オレは全身汗まみれ。大の字になって伸びきっていた。涼しい場所に行けばいいのだが、あまりの暑さにその気力は失われていた。暑い暑すぎる!このままじゃダメだ。そうだ、涼しい場所を想像して現実逃避したらどうだろう? 涼しい場所と言ったら冷蔵庫だ。オレは自分が冷凍庫の中にいる冷凍食品になっているところを想像した。 スーパーのオープンストッカーの中には、いろんな種類の冷凍食品が並べられていた。オレはありきたりの冷凍コロッケ。 新しく入

          暑かったり、涼しかったり、またまた熱かったり

          ハイヒール

           大学の帰り、靴屋のショーウィンドーに目が止まる。中にはハイヒール。優美で上品な フォルムは、私に大人の女性を連想させ、そしてあの出来事を思い出させた。  一週間くらい前のことだった。学校の近くのカフェで、先輩が女性と一緒にいるのを見かけた。優美で上品な雰囲気の女性。彼女を前にして、彼はちょっと恥かしそうに笑っていた。私とは全然違うタイプの大人の女性。  夏の終わり。先輩はクルマで私を自宅まで送ってくれて、そして、別れ際にそっと私の手を握り、好きだよと言ってくれた。あれか

          苦い思い出

          生まれて初めて、男の人から喫茶店に誘われた。誘ってくれたのは、ちょっと気になっているサークルの先輩。 僕はブレンド。何にする? 先輩がメニューを差し出す。 親と一緒のときくらいしか入らない、昭和レトロな雰囲気の喫茶店。クリームソーダの文字が目に入ったが、お小遣い前の財布にはちょっと厳しめなお値段。そこで私も先輩の真似をしてブレンドを頼む事にした。お値段もお手頃だしね。 私もブレンドにします。 そう先輩に言うと、先輩が このお店初めてだよね?初めて来るお店でブレンド頼

          売れないモノマネ芸人の追っかけなんてやめちまえ。

          もう授業終わったよ。いつまで居眠りしてんのよ! いきなり肩を揺さぶられて、慌てて起きる私。 昨日も出待ちしてたの?毎日毎日大変だね。 でも聞いて、昨日は進展あったんだよ。 なんと差し入れと一緒にLINEのID書いたカードを渡したの。連絡来るかな? ちぃは、 売れないモノマネ芸人だもん。時間たっぷりあるだろうから、連絡来るんじゃない? 呆れた顔をしてそう言った。 私はモノマネ芸人のタケの大ファン。彼のモノマネライブは全て観に行っている。もちろん、お金と時間の許す限

          売れないモノマネ芸人の追っかけなんてやめちまえ。

          堪忍袋

          一人暮らしの彼の部屋で、今日は初のおうちデート。かなりドキドキ。 待ってたよ。さあ上がって。 ドアを開けて私を招き入れてくれる彼。今日もめっちゃカッコイイ。会社のアイドル的存在で仕事も出来るし頭もいい。それでとっても優しいの。居並ぶライバル達を蹴り飛ばし、やっと捕まえた私の彼氏。 さえこちゃんが好きな源氏巻にイチゴケーキ。 を用意したんだけど、ごめん、お茶を買って来るの忘れちゃった。甘いものにジュースじゃおかしいから、今直ぐコンビニで買って来るね。 そう言うと、彼はサ

          犬吠埼灯台

          ホテルの窓いっぱいに広がる満点の星空。そこに浮かぶように真っ白な灯台が立っていた。 あの灯台、明治時代からあの場所で、夜の海を照らし続けてるんだって。ずっと昔からよ。凄くない? ねえ、あの灯台のように、永遠にあなたの愛で私を照らし続けてくれる? 彼は勿論だよと答えるように、私をそっとだきしめ、そしてその姿を、まるでスポットライトのように、灯台が照らしていた。 その晩私は夢を見た。 あの大きな灯台が私に話しかけてきたのだ。 あのさ灯台の仕事って、本当は暗い海を照らして、