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アップデートは突然に。

今回は「アップデート」。


「更新」「最新のものにする」という意味で、最近パソコンやスマホを使っているとよく出くわすし、それ以外の場面でもよく使われているように思う。

当方、どちらかと言えば面倒くさがりなもので、何もかもその都度新しくすることもないだろうとも思っている。少し前にそれこそスマホのアップデートを、画面に言われるがままに実行したら、LINEが使えなくなって、復旧に苦戦を強いられた経験があり、「アップデート」にはあまりいい印象を抱いていないし、毎回通知が表示されるたびにちょっと怯えてしまう。ただ、その反面、必要に応じてやっていかないとなーとも、最近は思う。そんな「アップデート」のタイミングはふとした拍子に訪れる。

つい先日の外出先の駐車場にて、車(仕事用の軽トラではなく日常使いする方の車)のタイヤがパンクしてしまっていたのだ。突然のことだった。そりゃまぁ大体のパンクは突然なんだろうけど。左前輪がペチャンコになっていて、これでは走れない。だからと言って焦ることもない。こちとら、運転歴はもう20年以上のベテラン。前回の更新でようやくゴールド免許になった苦労人だ。パンクごとき何度も経験してきた。スペアタイヤに交換し、パンクタイヤをカー用品店に持ち込んで修理してもらえばいい。そう思って、意気揚々とトランクを開けたのだが、ここで衝撃の事実が判明する。

「スペアタイヤがない」!

一瞬頭が真っ白になってしばし呆然と立ち尽くしてしまった。てっきりトランクの下にはスペアタイヤが入っているものとばかり思っていたが、気を取り直していろいろ調べてみた。すると「最近の車にはスペアタイヤは積載されていないことが多い」「その代わりに『パンク修理キット』が装備されている」という情報を得た。そういえば、去年この車に替えた時に、そんなことを車屋のお兄さんに言われたような…(多分、いや確実に言われてるはず)。ただ、どっちにしろ、スペアタイヤがないという、事実は変わらない。それなら、この目の前にある「パンク修理キット」なるものを使ってみようか。ただ、いったん手に取り説明を読むも、なんだかよく分からない。使えるようで、使えない場合もあったり、使わない方が良いというような情報もヒットする。迷った結果、決断した。

「ノーマルタイヤを持ってきて交換する」!

不安がよぎる修理キットには手を付けず、近所だったのでひとまず迎えに来てもらい、パンク車を置いて家まで帰る(一応お店の人には声をかけておく)。そして家にあるノーマルタイヤを軽トラで持っていき、1本だけ交換してひとまず動けるようにする。この作戦だと、一時的に1本だけノーマル、他はスタッドレスの状態になるけど、幸い雪も積もっていなかったので問題ないだろう。意気揚々と軽トラで現場へ戻り、隣に停める。タイヤ一本替えるなんて朝飯前だぜー!(正確には昼飯後)と腕まくりをしたところでまた気付く。

「工具が無い」!

タイヤ交換に使う「工具」や「ジャッキ」が、当然車に積んであるものだと思っていたが、先述の「パンク修理キット」はその名の通りに「修理する」もので、ジャッキアップしたり、ボルトを回したりすることが出来るものではなかったようだし、それ以外のものは搭載されていなかった。これについては完全に僕の確認ミスではあるが、ここで再び立ち尽くしてしまった。

結局、どうしようもないので、何もせずに再び家へとトンボ帰り。あまりに早く戻ってきたもんだから、家族からの「もう終わったの?仕事が早いねー!」という感嘆の声を、苦笑いで受け流し、工具やらジャッキやらを積み込み、再出発!(ちなみに、この間軽トラのカーステレオは無音…自分が不甲斐なく無心でひたすら車を走らせた一往復だった。)

その後、無事タイヤを交換し、軽トラで再び帰宅。改めて駐車場まで送ってもらい、修理完了した車で帰宅(店員さんに一言お礼を忘れずに)。そしてその1本だけノーマルタイヤな車にパンクタイヤを詰め込み、某タイヤ店へGO!気まぐれで加入いしていたパンク保証サービスのおかげもあって、支払いは特になしで、4本とも新しいスタッドレスタイヤに交換となった。めでたしめでたし。

ということで、今回のパンク事件でいろいろアップデートされていた。

赤間泰樹 Ver.40.2
改善点
-「最近の車にはスペアタイヤも工具も積まれていない」ことを覚えました。
-「パンク修理キット」の使用は慎重に判断することしにました。
-「パンク保証」には店員さんに勧められるがままだったけどなるべく加入しておくようにしました。

あとから調べてみたら、結果的に「パンク修理キット」は使わない方が良かったようだったし、「スペアタイヤが積まれていない」という、新しいスタンダードを受け入れつつも、従来のスタイルで立ち向かったおかげで、新たな出費を被ることなく、このピンチを乗り越えた。こうして無事ニューバージョンに更新された僕だけど、だからと言って、あれもこれもアップデート、何でもかんでもウエルカム!とはやはりなれそうにない。多分、次の機会でも「パンク修理キット」はやっぱり使えなくて、タイヤ交換しちゃうだろうし、スマホやパソコンのアップデート通知に慄き、通知に気付かぬふりをしたりするだろう。ただ、いつかその時は来るわけで、旧式では乗り切れない場面もきっとくる。最近よくテレビで見かける、価値観の凝り固まったおじさまたちの話を聞いていると、心底悲しい気持ちにもなる。自分が「老害」と呼ばれるには、年齢的にまだ猶予があるとしても、適度なアップデートしつつ、経験とアイデアで乗り越えられるおじさんになっていられたら…と思うし、スマホやパソコンのアップデートもほどほどにしてほしいとも、つくづく思う。

ひとまず今回はこの辺で。またそのうちに。


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