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【YMS】皿洗い⇒ホテルマンに昇格する。

みなさんこんにちは。
久しぶりの更新になってしまいスミマセン。。。

イングランド北西部の小都市チェスターにあるホテルで、1月からキッチン・ポーター(皿洗い)の仕事をしていたわけですが、タイトルのとおり、この度、同じホテルで(ナイト)ポーターの仕事に転職(昇格?)することができました!

今回の記事では、私の新しい仕事の様子について、お伝えしていきます。


1 経緯

4月の末ごろ、ちょうどキッチン・ポーターとして働き始めて3か月経とうとしていた頃、同じホテルのフロントチームで働くベテランポーターから「フロントでポーターをやってみないか?」とお誘いを受けます。

雑談の延長で冗談半分だと思っていた私は、つい軽く「面白そうですね~、やってみたいです!」と返事をしたところ、その日のうちに書類を書かされ、勢いで応募することに。

そして約2週間後の5月の半ばころに、フロントチームのマネージャーとの面接が設定されました。

マネージャーは、日本のクルーズ船での勤務経験がある知日家かつ親日家。日本語もちょっとだけ喋れます。

そんな巡り合わせも味方してか、流れるようにポーター職に就くことが決まったのです。


2 労働条件等

(1)給料

年£23,000
キッチン・ポーターをやっていた時は、時給制だったのが、ポーター職では年俸制に。
イギリス国内の平均給料(£25,000~26k)から見ても決して高い方ではありませんが、キッチン・ポーター時と比べると、年£4,000~5kほど増加。

ちなみに今はかなりの円安なので、月給換算にすると、日本で地方公務員をやっていた時より高月給。
ただし、期末手当等が無い分、年収換算にすると地方公務員時より安いです。

ボーナスってスバラシイ。。。

(2)労働時間

1日8時間勤務を週5日で、週当たり計40時間で固定。
キッチン・ポーターをやっていた時は時給制で、契約上の勤務時間の縛りがなかったため、忙しくない週は勤務時間を減らされたり、週3日~4日勤務だったりすることも少なくありませんでした。

そのため今回の契約更新により、毎月の収入に対する不安は解消され、安定した生活を送ることができそうです。

(3)休暇

完全週休2日制。
有給に関しては4月からの1年間で28日間の付与。

新しい契約が6月の半ばからであったため、

28日×9.5/12か月=23日(端数切り上げ?)

と言うわけで新たに23日間の有給が付与されました。

これまでキッチン・ポーター時に付与されていたものの、未使用だった有給は、すべてホテルが買い取ってくれ、その分が最後の給料に上乗せされました。なんだかお得な気分。

3 実際にやってみて

まず一つ言えることは、日本の公務員時代に磨かれた窓口対応スキルは、イギリスの5つ星ホテルの接客でかなり応用が利きます。

と言うか、同僚たちの接客を見ると、私の元職場である地元の市役所の元同僚たちの方が遥かに良い接遇をしていると自信を持って言えます。

5つ星ホテルとは言え、イギリスクオリティ。

お客さんもお客さんで、日本のような「きっちり、丁寧、スピード命」をそこまで期待していないので、これで良いのかもしれません。

先日、私が迅速にルームサービスを提供すると、

「え、早すぎない!?」

という言葉が返ってきました。笑

(1)勤務時間

私は現在、ナイト・ポーターのため、夜9時半から朝6時まで(休憩時間30分を含む)の勤務です。

夜間に仕事をする分には大丈夫なのですが、昼の明るい時間に深い眠りに落ちることができず、浅く眠り、度々目を覚ましては、もう一度眠り、とダラダラ繰り返しているうちに仕事に行く時間になり、日中に何もできないのがつらいところです。

生活リズムができれば、もう少しぐっすり眠れるようになるのでしょうか…。

(2)勤務内容

メインの仕事は、

フロント付近での接客
客室への案内と荷物運び
ルームサービスの提供
夜間の館内巡視
共用部分の清掃
朝刊の手配と配布

なのですが、夜間はスタッフが少ない分、直接自分の仕事でなくてもカバーしなければいけない部分が多く、覚えることがいっぱいあります。
(「それは私の仕事ではない」ときっぱり断る同僚もいますが。笑)

チェックインの受付
ルームサービスのドリンク作りや、夜間提供メニューの調理
ハウスキーピング

などなど。

ただし、夜は正直そこまで忙しくないので、ゆったりとした環境で、色々と経験しながら覚えることができ、私のような駆け出しにはうってつけの環境です。

ワーキングホリデーで、未経験でホテルでの仕事を目指される方には、ナイト・ポーターから始めるのをおすすめします!

(3)英語の問題

接客という仕事柄、英会話は避けては通れません。
そして、やはり私はこれが未だに苦手です。

わかる時はわかるのですが、わからない時はとことんわからない…

特定のアクセントと、早口の人が話す言葉が全然理解できません。そして電話だと尚更…。

上司や同僚たちに助けてもらうばかりの毎日です。

それでも、キッチンで皿洗いをしていてはできない経験ですし、お客さんをお部屋へ案内する間のちょっとした雑談を交わす時間は、ほどよい英語の練習になります。

まだまだいっぱい場数をこなして、英語力をもっと上げなければいけませんね!


4 おわりに

ごく少数のお客さんではありますが、私が接客していると、

日本語で「アリガトウ」とか「日本人デスカ?」とか、

英語で「Are you Japanese?」

と話しかけられることがあります。

街中やパブなどで中国人だと思われることはあっても、初対面でズバリ「君は日本人かい?」と当てられたのは、渡英して一年経っても、(日本人以外では)ハウスメイトの一人だけでした。

それが、ポーターの仕事を始めてから急に的中率が増加したのです!

なぜ私が日本人だとわかったのか、そのうちの一人のお客さんにたずねてみると、

「見た目もそうだけど、君のふるまい方は日本人そのものだよ」

という応えが返ってきました。

なるほど。わかる人にはわかるんだな~、と思ったのですが、

「礼儀正しくて、とても親切だ。」

と続く言葉に、お客さんが私の接客にとても満足している様子がうかがえました。(言葉がうまく通じなくても、気持ちは伝わるものなのですね。)

これは接客をするものとしてこの上ない喜び!
日本で当たり前の「丁寧で親切な接客」は、世界ではハイレベルなのです!

逆に、みんながみんなちゃんと口に出して「Thank you」と言ってくれたり、軽い雑談の中で積極的にフィードバックをしてくれるイギリスの人々も素敵だなと思います。

日本だと「丁寧で親切な接客」が当たり前すぎて、お店の人にお礼を言わず、お金だけ払ってすたすた帰る光景は普通に見かけますよね。

「ありがとう」というたったの一言や、ちょっとした会話の中でサービスに対する満足を表現するだけで、接客をする側のやりがいや幸福感は全然違います。

私も日本に帰っても、絶対にお店の人に感謝を伝え続ける。と、心と、このnoteの読者の皆さまに誓います。

ほんの一瞬の会話ではありましたが、とても嬉しく、優しい気持ちになれた出来事でした。

ポーターとしての仕事はまだまだ始まったばかり。
世界に誇る「日本人の接客」に恥じぬよう、接遇スキルと英語力を磨きつつ、ゲストとの小さな出会いの数々を楽しみながら働きたいと思います!


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