見出し画像

RMPのあゆみvol.5-REFINE METALの証明-

こんにちは。REFINE METAL PROJECT(RMP)の小西です。

都市鉱山由来のサステナブルでトレーサブルな貴金属「REFINE METAL」の認知拡大と価値向上を目指し、「REFINE METAL」だけでジュエリーを作る事の意義を広めるべく活動しています。

※都市鉱山=廃棄されたスマホや小型家電の中に含まれる有用な金属資源のこと


さて、前回の記事では2019年に取り組んだ内容と、遂にX金属がREFINE METALの証明発行についてご承諾くださったことをお伝えしました。


RMPのあゆみvol.4はこちら↓

REFINE METAL PROJECTの概要はこちら↓


そもそも、なぜ私達は証明発行にこだわったのか。。。

ここを説明するには、出処が天然の鉱山であっても都市鉱山であっても、その貴金属の成分・性質には何ら変わりがないという点が重要なポイントになってきます。

国内、海外、鉱山、都市鉱山、様々な出処の貴金属が混在して流通している現状は、

「鉱山を採掘した貴金属も、リサイクルされた貴金属も、全く同じ」

「全く同じなら、マイナスイメージに繋がりそうな“リサイクル”の側面は表に出す必要がない」

このように考えられてきた結果であるといえます。


ですが時代は変わり、貴金属にもサステナビリティやトレーサビリティの観点が求められるようになりました。


X金属は元来、天然の鉱山を採掘した金属は扱っておらず、回収された金属のみを精錬しています。

しかし、やはりイメージの面で「リサイクル地金」を打ち出すことはしてこなかったそうです。

X金属から仕入れた地金は必然的に都市鉱山由来の地金=REFINE METALだといえますが、その事実をX金属に証明していただくことでしか、私達はそれがREFINE METALであると正しく認識できません。納品された純金のインゴットをまじまじと見ても、詳しく分析しても、導き出されるのは「これは純金です」という事実だけで、そのバックグラウンドについては何一つ調べられないからです。


国の方針を踏まえて、都市鉱山の活用を促進していく必要性や地金の出処を明らかにする意義を十分に理解されているように見えたX金属ですが、「コンプライアンス上」、証明の発行には相当慎重になっていました。

X金属は多数の取引先を抱えているため、そのような証明を出さないでほしいと指摘される可能性は大いにあるのです。


そこで、私達がX金属から仕入れる地金に関しては、納品の都度「REFINE METALの証明書」を発行していただく事になりました。

この方法であれば、あくまでも個々の納品に対して「“今回の”納品分はREFINE METALです」と言うだけなので、他社との取引においても問題が無いと判断してくださったようです。


こうして、誰もがREFINE METALを使ってジュエリーを作れる環境への第一歩を踏み出すと同時に、REFINE METALを世間に広めていく為のわかりやすい方法として、humの「REFINE METAL Collection」を制作していくことになります。

(次回へ続く)


【REFINE METAL PROJECT公式サイト】


【プロジェクトレポート】

Facebookのプライベートグループで、RMPに関する未公開の最新情報をお知らせしています。私が所属するジュエリーブランド「hum」での出来事も綴っています。お気軽にご参加ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?