短歌

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ノート

連作50首「否定する脳」

第61回角川短歌賞予選通過作品「否定する脳」です。

それぞれに配られている台本の僕の行だけ妙に少ない

たったいま売り切れました教室の会話に混ざるためのチケット

春の陽を浴びて駐輪したはずの一昨日買った自転車がない

自らの個性を消して平均に近付くことが常識の町

落ちてきた黒板消しの粉塵に汚されたのは服だけじゃない

乱雑な数十平方メートルを崩さないよう笑い続ける

手のひらに収まり光る液晶

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