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無伴奏混成合唱のためのミサ曲【音楽】

コンペに出そうかとも思ったのですが、あらゆるコンペで「組曲ではないこと」「仮に組曲なら~分以内であること」という条件があり、どのような条件でも満たせそうもないので、コンペに出すのはあきらめてここに公開することに決めました。

もともと私は2004-05年に「オルガン付き混声合唱のためのレクイエム」を作曲しようとしたことがあったのですが、当時の力量で作れるはずもなく失敗しています。その時の断片を元に再構成したのが今回の「無伴奏混成合唱のためのミサ曲」です。

無伴奏ミサ曲なんていうのは近代の音楽にはまず存在せず、17世紀前半、まだバッハすら生まれていない時代の非常に古い音楽にのみ見られます。これは、もともとはコンペへの出品を考えていたのもありますが、Josquin de Prez(ジョスカン・デ・プレ)という15世紀の偉大な作曲家の傑作として「Missa Pange Lingua」というミサ曲があり、これに匹敵するものを作りたいと昔から考えていたのがあります。

構成は伝統的な形式に乗っ取り、
1.キリエ(Kyrie)
2.グロリア(Gloria)
3.クレド(Credo)
4.サンクトゥス(Sanctus)
5.アニュス・デイ(Agnus Dei)

となっています。歌詞はこのサイトなどを参照してください。

(ただ、今日の時点でグロリアとサンクトゥスの楽譜に問題があるため、音楽は全てアップロードしますが、楽譜については完全な形で出来上がっている1,3,5のみ公開します→4/5追記:全楽章公開しました→4/7グロリアに誤植がありアップしなおしました。)
なお、現在のミサは実際には各国の言葉が使われますが、カトリック教会の伝統的な形式に乗っ取り、歌詞は全てラテン語です。また、クレドはデ・プレを強く意識して、デ・プレのMissa Pngue Linguaのクレドの冒頭の独唱と全く同じ旋律を敢えて用いた上、対位法で作曲しています。

この曲は、本当はキリスト教の「神」に贈るべきだと思うのですが、これほどまでに神を憎んできた私にその資格は全くないと思うのと、大事な家族からは「私が昔通っていたカルト団体で合唱ばかり歌わされていたから合唱は嫌いだ」と言われて拒否されてしまったので(苦笑)、代わりに、日ごろお世話になっているなよさんとI.M先生、Maiさん、それから、あの日の後悔の免罪符にはなりませんが、ひとみさんに贈ります。

楽譜
※2024/4/9に更新しています。

音源

http://musictrack.jp/index.php?pid=user&uid=22282&mod=sounds&snd=99309

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