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海外大学 ”フェミニズム”の授業②: Patriarchy(男性中心の社会)

こんにちは!メルボルン大学で社会学と心理学を学んでいるれいです!
先日公開された今年のQSランキングで私の大学が14位にランクインし、周りがざわついているこの頃。笑

前回初めてFeminismに関する記事を書いたところ、多くの人に読んでいただき、やっぱりフェミニズムの関心って高いんだな〜と改めて感じました。
(↓ 前回はFeminismの旅・初回、Misogynyについて考えました)

そして現在Feminismを学び始めて1週間が経ったのですが、いろんな考え方がありすぎて頭がパンクしそう、というか、絶賛パンク中!🤯🤯🤯

前回、自分はフェミニストなのか分からない・言いたくないと書きました。それは自分がフェミニズムについて無知だったから。何も知らないのに無責任にフェミニズムを背負うことはできないと思っていました。自分の中でFeminismって大きすぎる概念で、手に追えない感覚があったんですね笑

で、今もその感覚は特に変わっていません!笑
だけど少し学び始めて、フェミニズムって女性だけじゃなく男性の理解も必要不可欠で、突き詰めると今ある社会構造そのものを見つめ直す必要があるため、私も含めた全員がフェミニストになるべきってことは分かり始めました。だから「分からない」で避けていてはダメなんだって気づけました。

ただ、重要なのは「Feminism」と一言でいってもいろーーーーーんな考え方があるということ。だからフェミニスト同士でも同意が取れるところとそうではないところがある。これは私を安心させる重要な気づきでした。
フェミニズムだからといって全部を受け入れる必要はなく、一人のフェミニストとして自分が納得できる考え方を見つけていけばいい、と考えられるようになったからです。

私の記事を読んでくれた人が、「フェミニストはみんなが目指すべき姿・ゴールで、フェミニズムはJourney」という考え方を教えてくれました。
一人一人がフェミニストを目指して旅していけばいいらしい。
私はフェミニストはなるか・ならないかだと思っていたので、自分も当てはまるのか分からない、とFeminismを学ぶ前の段階で立ち止まっていました。ですがこのようにフェミニストを過程の中で捉えれば、敷居が低くなって誰でもフェミニストに向かっていけそう、、、!本当に考え方って偉大で重要です。

ということで前置きが長くなりましたが、今回も私のFeminismの旅の経過をシェアしていきたいと思います!

Patriarchy - 男性中心の社会

Misogynyを議論した後、授業は「Patriarchy」をテーマに展開されました。
Patriarchyとは日本語で「家父長制」、言葉通りの意味では父や年長の男性が家族・社会を統制するシステムのことを指します。

しかしFeminismではもう少し広義的に使われています。
この定義もフェミニストによって異なりますが、男性中心の社会制度とここでは訳しておきたいと思います。

このPatriarchyによれば、この社会は男性のために、男性によって作られました
今でこそ女性の社会進出が実現されてきていますが、昔から政界や会社は男性ばかりというのが当たり前でした (Male-dominated)。ですから社会は男性によって構成されていますし (Male-identified)、男性の利益・価値観をもとに作られています (Male-centered)。

ここで出てきた議論が、「女性はマイノリティなのか」という問い。
社会学者のルイス・ワースはMinority groupを以下のように定義しています。

‘A minority group is any group of people who because of their physical or cultural characteristics, are singled out from the others in the society in which they live for differential and unequal treatment, and who therefore regard themselves as objects of collective discrimination’

Sociologist Louis Wirth (1945)

マイノリティというのは、身体的・文化的特徴によって社会で区別され、不平等な扱いを受け、そのために自分たちを差別の対象であるとみなしている人々のことを指す、というのです。

クラスで議論した時、この定義によれば女性はマイノリティだよね、という考えにまとまりました。女性は男性に比べて不当な扱いを受けることが多いですし、女性がそれを差別 (=Misogyny) であると声を上げ始めたからフェミニズム運動が始まっているのですから、ワースの定義に女性は当てはまります。しかし本来マイノリティというと少人数のグループを意味する、という指摘もありました。女性は少人数でしょうか。男女比はだいたい半々のはず。だから言葉通りに行けば女性はマイノリティではない、という結論に至りました。

しかし今改めて議論を振り返ると新たな考えも出てきました。
Patriarchyの社会において、女性は男性に支配され家庭に押し込まれている。そのため公共の場では女性はやっぱり少数派だなーと。そうなるとやっぱり文字通りの意味にも当てはまると思います。

あなたなら、女性はマイノリティだと考えますか?


Patriarchyについては他にも面白い議論があったのですが、長くなるので今回はここまでにします。

ぜひみなさんも一緒にFeminismについて考えてみてください!




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