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「姉枕」(匠芸社刊) 関連

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匠芸社・シトラス文庫より発売(2024年4月5日)、官能小説「姉枕」に関する記事をまとめたものです。
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記事一覧

【姉枕】神をも恐れぬ飢えた猛獣そのもので……

「あぁ、はる! あぁ、また、怖い顔になってる……アアッ、アアッ!」  欲望に血走った目で…

柚木怜
7日前
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【姉枕】僕こそが姉さんから離れるべきときだった……。

 僕は封筒を差し出した。 「なにいってんの? それは、はるが……」 「持っていって! お願…

柚木怜
9日前
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【朗読】それは僕の記憶にない、姉さんの匂いだった

YouTubeチャンネル「ちづ姉さんのアトリエ」より。 現在発売中の『姉枕』(匠芸社・シトラス文…

柚木怜
12日前
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【姉枕】怖いのは、姉さんと僕のあいだに──。

「ちょっと見ないうちに、男っぽくなったなぁ」  ヒールを履いて立ち上がった母さんが、振り…

柚木怜
2週間前
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【姉枕】制作メンバーと、ボツ表紙をいくつか紹介

 4月5日に発売された「姉枕」(匠芸社・シトラス文庫)より、ボツとなった表紙案がいくつか…

柚木怜
2週間前
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【姉枕】一緒に気持ち良くなるのが、一番気持ちいい

 一緒に気持ちよくなるのが、一番気持ちいい。  それを教えてくれたのも、姉さんだった。  …

柚木怜
3週間前
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【姉枕】だめな姉さんが、可哀想な姉さんに見えてくる

 姉さんももう何をされるかわかっているから、自分から両手を後ろに回してきた。  まずは姉さんの両手首を後ろ手にして、スカーフで縛った。  ほどけないように強く結ぶと、姉さんは肩甲骨を寄せて、「あん」と可愛い声を漏らした。  それからもう一枚のスカーフで、姉さんの目を覆った。こっちも強めに結んでおく。 「見えない?」  姉さんの耳元に顔を寄せて囁く。 「うん……見えない。すごくドキドキする」  これも姉さんの、いや、僕と姉さんに共通する秘密の性癖のひとつだった。  姉さんの正面

【本日発売】貧しい姉と弟の官能ストーリー『姉枕』

 こんにちは、柚木怜です。  本日より、新刊「姉枕」(匠芸社・シトラス文庫刊=定価770…

柚木怜
1か月前
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【姉枕】姉さんだって、この時ばかりは姉の威厳を捨てたいのかもしれない

「そう……だめよね。弟のおちんちんの匂い、嗅いで……」 「だめな姉さん」 「あぁ……」  …

柚木怜
1か月前
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【姉枕】同じ血という鎖でつながれた、歪んだ性愛

 枕元の目覚まし時計は、十時を過ぎていた。こんな時間まで、姉さんがいなかった夜はない。思…

柚木怜
1か月前
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【姉枕】実の姉に寄生する、いやらしい、大きな虫

「はあン、ああん、んふぅ、はあはあはあ、あぁ……」  背中を向けて、お尻だけを突き出し、…

柚木怜
1か月前
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【姉枕】激しく打ち寄せる波の、一瞬の静寂

 右に日本海、左に久美浜湾。  その境界線には真っ白な砂州が伸びていたのだ。 「小天橋………

柚木怜
1か月前
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【姉枕】近○相姦のときだけ許されること

 一年ぶりの、近親相姦。この禁断のワードを僕たちは一度も口にしたことはないけど、禁忌に溺…

柚木怜
1か月前
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【姉枕】むわむわと、しのびよる。

 お母さんがいなくなると、家の中にまたあの匂いがし始めた。  すすけた畳や、色あせた柱、雨漏りの染みが広がる天井、しめきった押し入れのわずかな隙間からも、磯に似たあの匂いが、むわむわとしのびよる。近親相姦という犬畜生にも劣る性臭が、幸せな生活の中に、少しずつこびりついていくような不安。  お母さんの言い残した言葉が死神のように、僕の背後にまとわりついていた。  十八時を過ぎても七月の空はまだにわかに明るい。蛍光灯はまだついておらず、小さな窓から差し込む日差しのなか、僕はしばら