柚木怜

主に昭和末期を舞台にしたノスタルジックで、年上女性の母性溢れる官能小説を書いています。…

柚木怜

主に昭和末期を舞台にしたノスタルジックで、年上女性の母性溢れる官能小説を書いています。 京都生まれ、東京在住。フリーライター。 著書『惑わせ天使』(双葉文庫)『明君のお母さんと僕』(匠芸社・シトラス文庫)など多数。 YouTubeチャンネルは『ちづ姉さんのアトリエ』

マガジン

  • 「姉枕」(匠芸社刊) 関連

    匠芸社・シトラス文庫より発売(2024年4月5日)、官能小説「姉枕」に関する記事をまとめたものです。

  • 官能小説「僕たちの五号機」

    両親は離婚、中二の妹は中年男性の部屋に入り浸っていた。家族がバラバラになろうとしている最後の夏休み、十六歳のぼくは「海の京都」と呼ばれる京都府北部のY町へ向かった。そこには四年前、仲良くなった山谷勇吉・陽太という兄弟がいた。学校でも家でもナヨナヨしているぼくだが、兄弟にとってはヒーローだった。

  • 電子書籍「お向かいさんは僕の先生」関連

    電子書籍「お向かいさんは僕の先生」関連の記事になります。 匠芸社・シトラス文庫刊。定価660円 楽天ブックス、DMMブックス、コミックシーモアなど40以上のオンライン書店で発売。

  • 電子書籍『キウイ基地――ポルノ女優と過ごした夏』関連

    2023年6月23日発売(匠芸社・シトラス文庫)の「キウイ基地──ポルノ女優と過ごした夏」関連の記事になります。

  • 邪淫の蛇ー女教師・白木麗奈の失踪事件 夢幻快楽編

    今宵もまた〝魔の夜〟が始まろうとしていた。  品行方正をモットーに生きてきた高校の女教師・白木麗奈と、優等生で神秘的な美しさを持つ女学生・天沢瑠璃。  二人のヒロインは夜な夜な教室に突如現れる、男性教師や男子学生たちの性の生贄となり、おぞましくも淫らなSEX拷問を受けていた。  目隠し輪姦、馬跳び浣腸、一升瓶に詰められた浮浪者の腐敗ザーメンを子宮に流し込まれるなど、前編をはるかに上回る過激な調教の数々。  そして、心とは裏腹にむごいことをされるほど感じてしまう、呪われた邪淫の血。  鬼畜紳士&ドM淑女のみ必読!   郷愁の官能作家 柚木怜が描くエロティック・バイオレンス奇譚。 ※「邪淫の蛇 女教師・白木麗奈の失踪事件 堕天調教編」の続編となりますが、本編だけでも楽しめる内容となっております。

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柚木怜【著書の案内と、自己紹介もかねて】

 こちらでは柚木怜の著書を最新刊から過去の作品まで、当時の話なども交えて、紹介していきます。 柚木怜 プロフィール 京都出身、東京在住。1976年生まれ。 23歳の頃よりフリーライターとして、週刊誌を中心に記事を執筆。30歳の時、週刊大衆にて、初の官能小説『白衣の濡れ天使』を連載開始(のちに文庫化されて『惑わせ天使』と改題)。 著書 『惑わせ天使』(双葉社) 『おまつり』(一篇「恋人つなぎ」 双葉社) 『ぬくもり』(一篇「リフレイン」 双葉社) 『初体験』(一篇「制服の

    • 【姉枕】僕こそが姉さんから離れるべきときだった……。

       僕は封筒を差し出した。 「なにいってんの? それは、はるが……」 「持っていって! お願いやから!」  本気で姉さんを怒鳴ったのは、このときが初めてだった。  封筒には、約四十万円。姉さんと僕が二人でアパートを借りるために貯めていたものだ。 「……わかった。じゃあ、もっていく。ありがとう」  受け取り、大事そうに一度胸に抱えてから、姉さんは「いくね」と言った。 「住むところ決まったら、すぐに教えてな」 「わかってる。手紙、書くから」 「そしたら、遊びにいってもええ?」 「も

      • 再生

        【朗読】ぼくは香里先生で、精通した

        YouTubeチャンネル「ちづ姉さんのアトリエ」より。 匠芸社・シトラス文庫より発売中の『お向かいさんは僕の先生』の第一話を朗読したものとなります。 よかったらチャンネル登録、お願いします。

        • 再生

          【朗読】それは僕の記憶にない、姉さんの匂いだった

          YouTubeチャンネル「ちづ姉さんのアトリエ」より。 現在発売中の『姉枕』(匠芸社・シトラス文庫)の冒頭部分を朗読した動画となります。(投稿は昨年の9月) 近々、『姉枕』のPVや、スタジオでの生朗読も投稿します。 お時間あるときなどに、見てもらえると嬉しいです。 柚木怜

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        柚木怜【著書の案内と、自己紹介もかねて】

        マガジン

        • 「姉枕」(匠芸社刊) 関連
          16本
        • 官能小説「僕たちの五号機」
          22本
        • 電子書籍「お向かいさんは僕の先生」関連
          19本
        • 電子書籍『キウイ基地――ポルノ女優と過ごした夏』関連
          23本
        • 邪淫の蛇ー女教師・白木麗奈の失踪事件 夢幻快楽編
          17本
        • 官能コラム『今日も、のうのうと生きている』
          9本

        記事

          【姉枕】怖いのは、姉さんと僕のあいだに──。

          「ちょっと見ないうちに、男っぽくなったなぁ」  ヒールを履いて立ち上がった母さんが、振り向きざまに言った。見ると、感心したように目を細めて、かすかに微笑んでいた。そんなふうに、母さんから優しい目を向けられた経験がなかったので、僕はたじろいだ。 「そうか?」 「女、できたやろ」 「へ?」  一瞬で僕の心は凍り付いた。母親っぽいと感じたのはやはり間違いで、ずいぶんと、やらしい言い方で、母さんはにぃと口元をゆるめていた。そのにやついた表情に、僕はあせりにあせった。もしかして、姉さん

          【姉枕】怖いのは、姉さんと僕のあいだに──。

          姉さんの秘密の分泌液は、僕にとっては家庭の味だ

           偉そうな姉さんを泣かしてやりたくなるのだ。  姉さんの秘密の聖園に顔を近づけて、まずはお約束となっている言葉を呟いた。 「姉さん、ちょっと、臭い」 「アッ……」  本当は何も臭くなくて、むしろお風呂上がりだから、清冽な石けんの匂いしかしないが、僕はあえて嘘をいう。さらに、さっきの仕返しとばかりに、わざとスーハースーハーと、思いっきり匂いを嗅いでみる。 「あぁ……あかん。嗅がんといて……アアアッ」  まだ触れてもいないのに、つららの滴のように淫蜜がしたたり、僕の唇を濡らした。

          姉さんの秘密の分泌液は、僕にとっては家庭の味だ

          第十九話 清純可憐な優等生美女の、露わな太ももに……

          【前回までのあらすじ】  夏祭りで出会った市川満里奈さん(18)と、本の貸し借りをするようになったぼく(16)。清純可憐で優等生系の彼女に、ぼくはすっかり恋をしてしまっている。  海辺の近くのかき氷屋さんでデートを重ねるなか、前回は台風も接近していたとあって、ほとんどお喋りができなかった。結局、土砂降りの雨のなか、自転車で帰ってきたぼくは、ひどい風邪を引いてしまって……。 「ほんまにつらそうやな……そうや、これ、姉ちゃんが潤に渡しといてって」  風邪を引いてから三日目、勇

          第十九話 清純可憐な優等生美女の、露わな太ももに……

          【姉枕】制作メンバーと、ボツ表紙をいくつか紹介

           4月5日に発売された「姉枕」(匠芸社・シトラス文庫)より、ボツとなった表紙案がいくつかありまして、このままお蔵入りにするのも可哀想なので、紹介させてもらいます。  表紙デザインは、いつも柚木怜の表紙をやってくれている「彼女、」さんです。  表紙モデルは一緒にYouTubeをやっている、ちづ姉さんです。  「ちづ姉さんのアトリエ」はこちらから。柚木怜の官能小説を朗読してくれています。  カメラマンは夢路歩夢さん。夢路さんはアイドルやグラドルの写真集を沢山出しているバリバリ

          【姉枕】制作メンバーと、ボツ表紙をいくつか紹介

          第十八話 彼女と、レモン色の夏の雪

          【前回までのあらすじ】 海辺の夏祭りで、ぼく(16歳)は市川満里奈さん(18歳)と出会った。千鶴さんや一号機、二号機、三号機とは違って、清純無垢な優等生ふうの女の子で、たちまちぼくは恋をしてしまった。 翌日、ぼくはY町の商店街に出かけて、埃臭い本屋の中で、満里奈さんとばったり再会。さらに、満里奈さんから「かき氷を食べにいこう」と誘われたのだ。  時間が止まったような本屋を出ると、外にはぼくの自転車の隣に空色の自転車が置かれていた。日頃から手入れされていると思えるピカピカの

          第十八話 彼女と、レモン色の夏の雪

          【姉枕】一緒に気持ち良くなるのが、一番気持ちいい

           一緒に気持ちよくなるのが、一番気持ちいい。  それを教えてくれたのも、姉さんだった。  舐めあいっこ、という遊びも、その一つだ。 「んあぁ、ねえ、はる、次は、あれ、しない? 舐め合いっこ……」  乳首ばかりいじっていると、姉さんは我慢できなさそうに腰をなよなよさせながら、提案してきた。 「うん! 俺も、それ、やりたいと思ってた」 「ふふ。じゃ、どっちが上になる?」 「俺!」  舐め合いっこのときは大抵、僕が姉さんの顔の上にまたがる。実はこのほうが、長く楽しめるのだ。姉さんが

          【姉枕】一緒に気持ち良くなるのが、一番気持ちいい

          【姉枕】だめな姉さんが、可哀想な姉さんに見えてくる

           姉さんももう何をされるかわかっているから、自分から両手を後ろに回してきた。  まずは姉さんの両手首を後ろ手にして、スカーフで縛った。  ほどけないように強く結ぶと、姉さんは肩甲骨を寄せて、「あん」と可愛い声を漏らした。  それからもう一枚のスカーフで、姉さんの目を覆った。こっちも強めに結んでおく。 「見えない?」  姉さんの耳元に顔を寄せて囁く。 「うん……見えない。すごくドキドキする」  これも姉さんの、いや、僕と姉さんに共通する秘密の性癖のひとつだった。  姉さんの正面

          【姉枕】だめな姉さんが、可哀想な姉さんに見えてくる

          【姉枕】スタジオ朗読レポート(ついでに花見も)

           柚木怜のYouTubeチャンネル「ちづ姉さんのアトリエ」では、看護学生・ちづ姉さんによる官能小説の朗読を投稿しています。  今回は4月5日に発売された『姉枕』を、出版社(匠芸社)のスタジオで生朗読してきました。  1本約15分程度の朗読で、3本分を収録。  来週あたりから随時公開していきますので、よかったら視聴していただけると嬉しいです。    また、生朗読とは別に、「姉枕」のPVも現在制作中です。  さらに「姉枕」のオーディオブックも匠芸社より発売される予定です。

          【姉枕】スタジオ朗読レポート(ついでに花見も)

          第十七話 汗ばむ夏のスリップ姿の千鶴さんの腋窩から漂う色香よりも……

            【前回までのあらすじ】  勇吉と陽太、そして千鶴さんと海辺の夏祭りに出かけた「ぼく」。そこで出会ったのが、勇吉と同じ学校に通う高校三年生の市川満里奈さんだった。優等生っぽくて、清純な雰囲気を漂わせる満里奈さんに、ぼくは忘れていた感情を思い出したのだった……。  祖母の家に置いてあった、長年使われていなかった自転車はこの夏、ぼくと勇吉の物になった。足が悪くなってから祖母は一度も乗っておらず、チェーンは錆びつき、タイヤの空気も抜けて、完全な粗大ゴミと化していたが、ぼくはチェ

          第十七話 汗ばむ夏のスリップ姿の千鶴さんの腋窩から漂う色香よりも……

          【本日発売】貧しい姉と弟の官能ストーリー『姉枕』

           こんにちは、柚木怜です。  本日より、新刊「姉枕」(匠芸社・シトラス文庫刊=定価770円)が発売されましたので、試し読みとして、〝第一章〟をnoteで公開させてもらうことにしました。  こちらの作品は、ドコモのdブック、auブックパス、DMMブックス、楽天ブックス、コミックシーモア、U-NEXT、Googlebooks、Kindleなど、40以上のオンライン書店で発売されています。(詳細は記事の最後に)  作品の概要はこんな感じとなっております。  ちなみに、この作品

          【本日発売】貧しい姉と弟の官能ストーリー『姉枕』

          【姉枕】姉さんだって、この時ばかりは姉の威厳を捨てたいのかもしれない

          「そう……だめよね。弟のおちんちんの匂い、嗅いで……」 「だめな姉さん」 「あぁ……」  姉さんが目を細めて、小さくうめいた。  幼いころから僕の面倒を見てくれた姉さん。しっかり者でだめなところなど一つもないが、なぜかこの行為のときは、僕に「だめな姉さん」と言わせたがるのだ。  最初の頃、僕は姉さんをだめと言うことに抵抗があった。どうして、思ってもいない悪口を言わないといけないのか、と。だけど、姉さんのほうから、「だめな姉さんやろ?」とフェラチオの最中、言い出したのだ。  だ

          【姉枕】姉さんだって、この時ばかりは姉の威厳を捨てたいのかもしれない

          【姉枕】同じ血という鎖でつながれた、歪んだ性愛

           枕元の目覚まし時計は、十時を過ぎていた。こんな時間まで、姉さんがいなかった夜はない。思えば、これまでも職場の人からご飯に誘われることだってあっただろうに、姉さんは一度も付き合っていないことになる。  それなのに今夜はどうして、僕が迎えに来たこともわかっていたくせに、あの柏木とかいう店長と……。ずっと考えまいとしていたけど、ついにこの日が来たのかもしれない。  いつか姉さんに、僕以外の「男」が出来るのではないか。そういう不安はずっと以前からあった。そもそも姉弟でこんな関係にな

          【姉枕】同じ血という鎖でつながれた、歪んだ性愛