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【姉枕】今日はおっぱい、吸いながら……する?


 あれは、姉さんが高校を卒業する間際だった。学校から帰ってきた姉さんは制服のままで、まだ日も暮れていないのに、和室でごろごろしていた僕をツンツンつついてきて、「あれ、する?」と突然言い出したのだ。
 学校で何かあったのかもしれない。ちょっとだけいつもと様子が違って、笑みにも力がなかった。
 どうかしたのかな、心配ではあったけど、僕が何かを聞いたところで、姉さんは「なんでもない」というだけだろう。それならば、姉さんのしたいことを、してあげたほうがいい。そんな弟なりの、思いがあった。
「うん、したい……」
「わかった。今日はおっぱい、吸いながら……する?」
「うん! それ、好き」
 たぶん、姉さんはおっぱいを吸ってもらいたかったのだろう。姉さんはちょっとずるくて、僕のお手伝いをするという名目で、たまに、こういう誘い方をすることがあった。
 布団を出すのが面倒だったので、座布団を敷いてすることにした。


『姉枕』第四章「卒業……………十五歳」より

『姉枕』公式プロモーションビデオ

「ちづ姉さんのアトリエ」はこちらから。官能小説の紹介動画をはじめ、既刊の小説朗読もしてもらっています。


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表紙デザイン……彼女、
モデル……………ちづ姉さん
撮影………………夢路歩夢
編集………………若林育実
著者………………柚木怜

出版社  匠芸社
レーベル シトラス文庫

定価 770円

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著者プロフィール

柚木怜(ゆずき・れい)

京都出身、東京在住。1976年生まれ。
23歳の頃よりフリーライターとして、週刊誌を中心に記事を執筆。30歳の時、週刊大衆にて、初の官能小説『白衣の濡れ天使』を連載開始(のちに文庫化されて『惑わせ天使』と改題)。
おもに、昭和末期を舞台にしたノスタルジックで、年上女性の母性溢れる官能小説を手がける。
また、YouTubeチャンネル「ちづ姉さんのアトリエ」にて、作品を朗読配信中。

著書

『惑わせ天使』(双葉社)
『おまつり』(一篇「恋人つなぎ」 双葉社)
『ぬくもり』(一篇「リフレイン」 双葉社)
『初体験』(一篇「制服のシンデレラ」葉山れい名義 双葉社)
『明君のお母さんと僕』(匠芸社 電子書籍)
『お向かいさんは僕の先生』(匠芸社 電子書籍)
『キウイ基地ーポルノ女優と過ごした夏』(匠芸社 電子書籍)
『邪淫の蛇 女教師・白木麗奈の失踪事件 堕天調教編』(匠芸社 電子書籍)
『邪淫の蛇 夢幻快楽編』(匠芸社 電子書籍)
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