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感謝の気持ち

24〜25歳、児童指導員1年目のときのことです。
父親世代の職員Mさん(運転手兼事務)に、しょっちゅう叱られていたことをふと思い出しました。
職人気質の雷親父って感じで、怖かったなぁ〜

私は、転職して、全くの新人ってことでなかったこともあり…
言われたことに対して素直に従えず、口答えするように質問をぶつけていたから、課長(直属の上司の上司)や園長までも「すごいねぇ!」と、苦笑いしていたようです。

Mさんは器用な人で施設の修繕も業者を呼ばずにほとんど全部ひとりでやってしまっていました。
強度行動障害の児童が施錠したドアさえ外してしまうようなことが日常茶飯事で、Mさんに「○○が壊れました」と報告しに行くのが憂鬱でした。

物品購入の伝票も手書き時代は、Mさんにチェックしてもらっていました。数字の転記ミスなどあったときには、「絶対に間違うな」と怖かったです〜

それでも、3年4年…とお付き合いするうちに、いつしか可愛がってもらうようになっていました。
Mさんが修繕作業を終えて寮の職員室に寄ったときは、素早くコーヒーとMさんの大好きなチョコレートをお出しして、感謝を伝えていました。

私が退職してからも年賀状のやりとりが続き、奥様と旅行など楽しむ様子に安心していましたが…

数年前、奥様から喪中はがきが届きました。
元気に畑を耕し、バイクに乗って…
悠々自適に定年後の生活を楽しんでいたと思っていたのに。

Mさんの退職から、15年くらい経ちました。
私はパート勤務ですが、管理職の立場で、職場のスタッフに関わるようになりました。
自分より年上のスタッフにも、若いスタッフにも、耳の痛いことを言わなければならない場面もあります。
特に事務関係の進め方ややり方は、公務員時代に厳しく指導されたので…
私は口うるさいタイプだと思われているでしょう。

時に、なんだか孤独だなぁ〜と感じることもあります。

でも、ふとMさんのことを思い出して…
新人の頃は、反発して「○○オヤジめ〜」と悪口も言っていましたが、あの時厳しく指導していただいたことは、その後の自分の血となり肉となり、今も身体にしみついているのだと、改めて感謝の気持ちが湧いて来ました。

Mさん
ありがとうございました!

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