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ね〜〜みんな『なら恋』観ようよ〜〜!!!!!!!!!

みんな〜〜!!!!!『君となら恋をしてみても』って作品、知ってる?知らない?知らないか〜…知らないならちょっと観てみないか…Amazon Primeで全話みられるんだよ…そこの君ぃ…

まぁ、そんなこと言っててもなんやねんそれと言われてしまいそうなので、ちゃんと何がおすすめなのか書かせてください。薦めさせてください。お願いします。自分、まだやれます。


あらすじ

まずはあらすじを簡単に。
天(あまね)はゲイの男子高校生。マイノリティなりの小さくも重いトラウマを抱えながら「こんな自分には恋愛なんてできない」と、身体の関係を持ち遊び歩く日々だった。そんなある日、祖母と暮らすため江ノ島に引っ越してきた天は、龍司(りゅうじ)というドンピシャ好みの男子と出会う。彼の食堂でしらす丼をご馳走になったりしながら、少しずつ二人は仲良くなっていく。

こんな感じの話です。待って。回れ右しないで。よくある設定じゃ〜んとか言わないで。よくあるけど、色々ね、すごく良いところがあるんす。今から良いところ説明するので、5分だけ時間をください。
※ネタバレ注意!!!!!

良いところ①二人のキャラクターの説得力

天くんはめちゃくちゃ明るくてよく気を遣えて、優しいし自分がマイノリティであるからこそ、ついついすり減ってしまう部分もある子。
なんだけど、コミュ力がべらぼうに高いし、「根明」という言葉がピッタリ来る子でもある。私があまりBL作品を読む方じゃないからかもしれないんだけど、私そこそこすり減ったり、割り切って遊んだりしてるゲイの男の子が「あくまでも精神的には健康な『ふつうの』高校生」として描かれてるの、ちょっと初めて見た。陰とか全然ない。そりゃ悲しいことを思い出したら悲しい顔をするし、深く傷つくこともある、そういう繊細で優しい子を明るい子として描くの、繊細系明るいクィアの私としてもちょ〜嬉しくてめちゃめちゃサイコー!!って叫んでしまった。友達になりたい。
あと、彼はコミュ力が高いゆえにタイミングを間違えない。大事なことを、「言っても大丈夫だ」と信頼した相手にはすぐに言う。会ってすぐ、龍司と接して彼を信頼した天は「実は俺、男が好きなんだよね」とすぐに言う。言いにくいことを先に言っておくことが一番大事であることも、相手が言いふらしたりしないタイプの人間であることもちゃんとわかっているのが、なんというか大人だ。

一方の龍司はこれまた素晴らしい男の子。彼もめちゃくちゃ気を使えるんだけど、彼の一番良いところは正直で素直で、全てを真剣に受け止めること。これってすごく難しい。
彼の良いところが出てくる場面として、天が龍司にセクシュアリティを告白した後、色々あって一緒に銭湯に行く場面があるのだけれど(詳しくはドラマで)そこの会話をお見せしたい。
天「さっきあんな話(※セクシュアリティの告白のこと)したばっかなのに、俺と風呂入るの嫌じゃないの?」
龍「嫌だったら来てないですよ」
天「え〜、じゃあガン見オッケーってこと?」
龍「いやオッケーではないです」
天「けーち!(☺️)」
龍「…いつからですか?」
天「修学旅行以来かな〜、あ、でも銭湯は初めて…」
龍「じゃなくて、いつからそうやって茶化して話すようになったんですか?」
自分の心に血を流しながらふざけている時にそんなこと言われたら泣いちゃうよね。嬉しくて。
こうやって、天が自然に、無自覚に、自分を傷つけながらふざけたり、笑ったりしていることに、龍司は気づく。そしてそれは恋愛感情からくるものではなく、龍司の深い優しさだったり賢さだったりからくるものであるところがまた良い(だってまだ出会ったばっかりだし)。
龍司は天が自分のセクシュアリティを告白したからって天に対してドギマギしたりしない。「俺、男が好きなんだよね」と言われることと「自分が恋愛対象にされること」をきちんと分けて考えられる人間なのだ。世の中の人間はほとんどがそれを混同しているというのに。

良いところ②圧倒的言語化による「すれ違い」回避


もう一つの魅力は「言語化」だ。
二人はとにかく言語化する。トレンディドラマの主人公たちと比べるとざっと500倍くらい言語化する。こんなにちゃんと言語化できる高校生がいるかよ、という気持ちにならなくもないが、言語化ができると人はこんなに健全に仲良くなっていけるのか…と惚れ惚れしてしまうくらい言語化が上手い。

好きになったらちゃんと好きと言う。美味しい時は美味しいと言う。辛い時は辛いと言う。でも相手の気持ちや距離感を測ることは忘れない。相手を傷つけないように、言葉を選ぶ。互いの話をちゃかさず真剣に聞く。

簡単なようでとんでもなく難しいことを彼らは軽々とやってのける。当たり前のことのように。いや、当たり前のことなのだ。常々思う。ふざけるのも、茶化すのも、お互い合意の上でなら楽しい。でも、もし私が茶化した時、実は相手が真剣に話していたとしたら?だから私はなるべく、「これは確実にボケだ」と思えなかった時は真剣に受け止めるようにしている。「冗談通じないなぁ」という顔をされるよりもずっと良い。そういう自分のスタンスともすごくよく合う作品で、だからこそ自分の胸により響いたのかもしれない。

まぁ、なので彼らは少しもすれ違わない。そして自分の気持ちに正直なので揉めない。マジですごい。見習いたい。多分私たちのほとんどよりも大人である。それは一見すると物足りなく見えるかもしれない。でも、「言葉が足りなさすぎて浮気だと思われる」「言葉を言わなくても運命の相手だから伝わる」みたいな描写よりも、よほど新鮮に感じられたし、なんら事件が起きないのに話に深みがあるというのはおそらくとんでもないことなのではないだろうか。

良いところ③龍司が安易に天を好きにならない

この作品、恋愛ドラマであると同時に、天の今まで隠してきた傷とか、今まで自分を大切にするということの意味がいまいちわかっていなかった天が少しずつその意味をわかっていくという、救済のドラマでもあるので、龍司が天を安易に好きにならないのは、とても心地が良かったりする。

恋してもらえたからこそ治る傷もあれば、恋していないのに優しくしてもらえるから治る傷もあるからだ。そして「天を好きなわけではない」龍司の優しさが、どれほどの救いになっているのか…と思うと、もう「わ〜」ってなる(言語化力低下)。天の存在も龍司の救いになっているし、その互いに支え合える感じ、素敵やなぁほんま…

安易に好きになるドラマも好きなんだけど、この作品は安易に好きにならないところにものすごく深い良さがある、と私は勝手に思っている。(そしてもちろん恋愛感情が下等だと言いたいわけでもなく、その救いがあるからこそ、恋愛に至ろうが至るまいが二人の関係性も優しく深いものになるんだよねという話である)

良いところ④とにかく可愛い

いや、もうね、可愛いんですよ。二人とも。びっくりしちゃうくらい。
ずっと元気で健気で優しくて良い子の天も、包容力あって穏やかで真面目で良い子の龍司も、可愛くて可愛くてしょうがない。しょうがなすぎる。

きっとこれからも二人はどう成長しようと可愛くて、互いを大事にして、仮に離れていくことがあったとしても良い人生を送るんだろうと勝手に予想してしまうくらい良い。あと絶対に性的同意をとり続けるに決まってるところも大好き。可愛い。

語彙力がすっかりなくなってきてしまったところで、再度こちらのリンクを貼らせていただきましょう。

お願いします。シーズン2が見たいんです。見よう!?みんなで『なら恋』旋風巻き起こそう!?
どうやら後の作品の繋ぎで作られたふうもあって30分5話と本当に短くてちょっと悲しくなっちゃうんだけど、繋ぎとは思えないクオリティ(だってスタッフさんも演者も真剣だから…)なのに、宣伝されてなさすぎて、あと同じようなタイトルの裏ドラマと間違えられたりして、割と本当に誰も見てないのです…泣きたい。
傷つくことなく、「あ、可愛い、素敵、優しい、癒される」と思いながら見ることのできる数少ないドラマだと思うので、お願いします。みんな見て、影響力のある人宣伝してください。お願い〜😭ヲタク、なりふり構いません。

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