父さんの正しさやっと分かったよ 金魚掬いに憧れた夏
僕は今日、二十年来の親友を亡くした。交通事故で、即死だった。
午前11時ごろ、彼の母親から電話がかかってきたときは、彼の最近の過ごし方を教えて欲しいのだろうと、呑気なことを考えていた。
泣きながら訃報を告げられて、僕はただただ立ち尽くすばかりだった。
僕たちは、生まれる前から一緒だったのだ。母親どうしもまた親友であり、僕の半年後に彼が生まれてからというもの、小・中・高と連れ添ってきた仲だった。大学こそ違うものの、二十年を共にして、もはやお互いのことを自分の体の一部のよう