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ついに改築モードに突入!そして…はだかる費用。 #冷泉小屋再生プロジェクト

みなさんこんにちは。冷泉小屋再生プロジェクト広報部です。

前オーナーからの権利譲渡の手続きも終わり、8月末のオープンに向けてついにリノベーション作業が始まりました。毎日現地では大工さんがとんてんかんてん♪しております。

オープンに向けて大忙しの新オーナー村田淳一に話を聞いてきました。

冷泉小屋とは?
長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる乗鞍岳の中腹に位置する山小屋です。小屋のすぐ脇に湧いている年間通して冷たい(5℃)硫黄冷泉があることが名前の由来。2006年から閉鎖中。2021年夏の再オープンを目指しています。

地元の工務店

――ついに施工が始まりましたが、どうやって進めたんですか?

4つの工務店に相見積もりをお願いしたところ、どこも誠実なご対応をいただいたのですが、最終的には地元乗鞍の筒木建工さんにお願いすることにしました。前オーナー筒木東洋男さんともご親戚ですし、なにより地元の工務店なのが安心で。

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工務店を決めた翌日から工事に入ったんです。

――早っ!!

翌日が物事を始めるのに縁起がいい日だったそうで、善は急げと(笑)。おかげで今のところ順調に進んでいます。親子二人の工務店さんなのですが、二人ともつきっきりで作業してくれています。私は仕事で東京にいることが多いのですが、毎日LINEで進捗を送ってくれるんです。

そのあとは今ある設備や家具などを外に出していきました。こんな古い看板も見つかりました。たぶん昭和50年より前のもので、冷泉でなく「霊泉」って書いてあります。霊験あらたかな泉という意味でしょうね。

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食器をいくつか残したのと、食卓は設計をお願いしているo+hの榮家さんの新事務所にお引越し。小屋の歴史が新たな繋がりに引き継がれていきました。それ以外は全部捨てました。内装もだいぶ変わるし、出来上がりは今までとだいぶ違う印象になると思います。

眺めを堪能できるダイニング

――リノベにもいろいろあると思うのですが、どんな作業をするのでしょうか?

そうですね。
  ―外壁と屋根を補修します。
  ―入口の橋を可動式にし、冬季には楽に収納できるようにします。
   橋の位置も変えます。
  ―道路側の通路スペースを変えます。
   今は壁になっているのですがサッシにして外を眺めながら休憩できる
   スペースになります。
内装で言うと、
  ―天井を抜いて梁を出し空間の上部を広く取ります。
  ―キッチンを小さくしてお客様のスペースを広げる。
  ―宿泊スペースの間取りは変わりませんが、ホテルライクな部屋と
   ドーミトリータイプなどのバリエーションを作ります。
      ※宿泊の営業は2022年より

そして…窓が大きくなります!(わくわく!)

冷泉小屋の魅力は、切り立った崖の上に立っているからこその、麓を見下ろす雄大な景色。今まで窓の位置が少し高かったので、食卓に座ると風景が見られなかった。食卓に座ったままゆったりと眺望を堪能できるようにしたかったんです。これだけは譲れないポイント!

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新しい窓は20㎝ほど下辺が低くなっています。かなり明るく、眺望が開けているのがわかりますよね。

完成イメージのCGがこちらなんですが…

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天井も抜いて、とても解放感があるスペースになると思います。こんな山小屋、他にないと思います。

唯一の予想外で、予算オーバー

――大工事のようですが、予定通り進んでいるのでしょうか。

建築的には実は大手術は必要ないんです。前の冷泉小屋が火事で焼失した後、現在の冷泉小屋は昭和50年代半ばに建てられた建物ですが、その時にプロに基礎をしっかり作っていただいてたので、手を入れる必要がない。

ただ…やはり雪にさらされる環境なので、雪囲いも必要だし、予想以上に屋根と外壁が痛んでいて……その分は予算オーバーしてしまった…(しゅん)。

これが外壁のペンキの色見本です。

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――今の小屋の外装より色がだいぶ濃いように見えます。

右から二番目の色にしたのですが、元々の冷泉小屋の外壁もこれくらいの色だったそうです。この写真が工事前ですけど、全体も白っぽくなって、あちこち剥がれているから、いかに外壁が劣化したかがわかります。

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解体をしていると、モモンガやコウモリなど動物が棲みついていたであろう跡もあり、見えない部分でも傷んでいる。今年やらなかったとしても外壁と屋根は近々手を入れないといけないから、来年以降に新しい工事をするよりもこのタイミングでやったほうが効率的なので、やることにしました。

屋根の板金も塗装をしなおす予定です。

――予算オーバーは痛いですが、早めの対処なんですね。その分予算調達が課題になりますね。

はい。引き続き投資型ファンドは募集しているので、ぜひご支援いただきたいです。

工事中の特権として、足場が組まれているうちに屋根に上ってみました。

この眺め、ここにしかない景色。

あらためてこの素晴らしさを皆さんに楽しんでいただきたいなあと実感しました。登山者もサイクリストも初めての人も、快適に楽しめる山小屋の実現に向けて一歩ずつ進んでいます。

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これからはエネルギーの設備、内装などと順次進んでいきますが、いったいどんな体験になるのか、次回は設計を担当したo+hさんにお話しを聞きたいと思います!

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