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#4 Rugby World Cup ‐ モンブラン編

モンブラン(Mont Blanc)、フランスが誇る標高 4,808 m の雄姿も楽しできました。スキーリゾートで有名な町であるシャモニー (Chamonix-Mont-Blanc) に聳えるこの名峰は、フランスの最高峰と同時にヨーロッパ・アルプスの最高峰でもあります。

モンブランもアマチュアが頂上を狙えるような山では無いので、目指すはエギーユ・デュ・ミディ (Aiguille du Midi) 展望台です。標高 1,035 m のシャモニーの町からゴンドラで、途中一回の乗り継ぎを経て、富士山より 1 m 高い、3,777 m の標高にあるエギーユ・デュ・ミディ から眺望を楽しみます。

エギーユ・デュ・ミディからモンブランの山頂を見ることはできるのですが、残念ながら手前に大きな峰があり、ちょっと消化不足的に姿を見せています。しかし、このエギーユ・デュ・ミディから別の方角を望むと、ヨーロッパ三大北壁の一つであるグランド・ジョラス (Grandes Jorasses) が目の前に聳えています。正確には六つの頂きで構成された連山で、総称がグランド・ジョラスです。最も高い峰は 4,208 m もあります。

そして、グランド・ジョラスの右手、かなり遠方に雪に覆われた厳つい連山が目に付きます。この連山、前日に訪れたコルナーグラート展望台から目にしたスイスの最高峰モンテ・ローザ (Monte Rosa) です。実は、肉眼では分からなかったのですが、望遠レンズで撮影した写真を見ると、マッターホルン (Matterhorn) もその横に鎮座しておりました。

ヨーロッパ鉄道最高地点にあるユングフラウヨッホに比べると、マッターホルンの雄姿が楽しめるゴルナーグラート展望台は観光客が少なく意外に思ったりしたのですが、エギーユ・デュ・ミディはそれよりも少なく、のんびりと眺望を楽しむことができました。

ところで、ユングフラウヨッホ、コルナーグラートそしてエギーユ・デュ・ミディ展望台から見渡せる 3,000 m 超級の山々の数が多すぎるのか、展望台でよく目にする、その場から見える山の名前が入ったパノラマ写真的な案内板を見かけませんでした。実際は、エギーユ・デュ・ミディでは1つ見たので、注意しながら展望台を回れば、東西南北それぞれの方向への案内板があったのかもしれません。ただ、コルナーグラート展望台には、展望台でよく目にする有料の望遠鏡のようなものがあったのですが、実は望遠鏡ではなく、覗くと向いている方向にある山の名前が表示されるというものでした。360度回転するので、周囲の山々の名前が分かる仕組みで、こちらは無料です。もし、気に入った姿の山の名前が知りたければ、こちらの望遠鏡もどきでチェックすると良いと思います。

フランス最高峰モンブランを飾る光
右にモンテ・ローザ、左手遠方に見える独立峰はマッターホルン
アルプス最大北壁の一つ、グランド・ジョラス!
グランド・ジョラス、そして遠方にあるはスイスの最高峰モンテ・ローザ
モンテ・ローザ!
3,000 m 超級の山々
標高 3,777 の世界を楽しむキバシガラス
躍動感溢れる氷河!
温暖化が進むと、この氷河も落下してしまうのかも。
3,777 m の絶壁の上にあるエギーユ・デュ・ミディ展望台
氷河が押し包む大絶壁。
紅葉に染まるエギーユ・デュ・ミディの裾野
ホテルのバルコニーからエギーユ・デュ・ミディを望んで
夕日に染まるエギーユ・デュ・ミディ
かすかな夕日に照らされるモンブラン(左の頂き)
夕食に食べたイタリアンのタコ・サラダ。柔らかいタコとさっぱりした味付けで美味かったです。
メインのポークについては特別な感想はありませんが、本場のフレンチフライは一味違ったとか?

これにてアルプスの名峰編は終わりで、次回はマルセイユの町です。

余談:ツェルマットからシャモニーへの道中、その他
スイスアルプスの麓の町々で目にした数多くの家の大きさが不思議でなりませんでした。何世帯で住んでいるの?大家族なの?みたいな家が本当に多かったです。これらの家々は大豪邸という趣ではなく、あくまでもスイスの一般的なデザインと作りの家なんだろうとは容易に想像できたのですが、何しろ3階建てが当たり前、3階+屋根裏部屋かロフト付きなのではという家ばかり。通過した殆どの町は、どちらかと言うと ”村” くらいの規模が多く、アパートとして部屋を貸しているとも思えず、なぜあんなに大きいの?と不思議でなりませんでした。
ついでに書くと、薪を使っている家々が多かったです。あちらこちらで、家々の外にキレイに積み上げられた薪が目に付きました。実際、山合にある町々を通過するとき、道路の脇に薪として利用されるのだろうと思われる、伐採された木々が積まれておりました (薪への使用が主目的とすると、急斜面における伐採でどこまで利益が出るのか知りたいところです) 。

さて道中ですが、ツェルマットからシャモニーは、およそ2時間半の道のりです。この区間、最初は推定 1,000〜2,000 m 級 の山々に挟まれた谷底に点在する (比較的大きな) 町々を通過しながら、シャモニーの手前 3、40 キロの地点より、強烈なスイッチバックを繰り返した後、シャモニーへと入ります。勿論、ルート案内は Google Map です。

このスイッチバックを登りきったところでフランスへと再入国したのですが、この再入国は全く問題ありませんでしたし、ユーロ以前に使われていたと思われる、老朽化した入国審査所が残っているだけで、無人だったと思います (以前の旅日記で書いたのですが、スイスからフランスに入国したときは、入国審査官らしい人が抜き打ちの検問をしていた)。

殆どの道中は高速道路を走っていたのですが、山越えをするために高速を降りた辺りから、ブドウ畑が広がる比較的大きな町を抜けています。このブドウ畑はスイッチバックの途中まで続いたのですが、いわゆる『映える』的なスポットがけっこうありました。ブドウ畑は急斜面に沿って育てられているので、段々畑のようになっています。この段々の作りが、石を積み上げて段を作っていたので、これが何とも味わい深い風景で、車を停めて撮影をしたかったのですが、停められるようなスポットがありませんでした。

ブドウ畑が広がる町。この写真には写っていませんが、ブドウ畑は斜面に沿ってかなり上の方まで続いていました。
もう2、3キロで走るとスイッチバックの終点


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