それっぽいの書いちゃいましょ__1_

膨大なデータから見えない声を救う。データサイエンティストの魅力とは

近年、注目の職業としてメディア等に取り上げられはじめ、多くの企業で採用ニーズが高まる “データサイエンティスト” 。
データサイエンティストとして活躍している女性は男性に比べるとまだまだ少なく、全体の1〜2割程度ともいわれています。
しかし実際は男女の性別の差が影響する職業ではなく、むしろ女性ならではの着眼点やコミュニケーション力が活きることも。特に購買層が女性メインのサービスを提供する企業では、女性の感性や視点を活かした分析を行える女性データサイエンティストを積極的に採用しようとする取り組みも増えつつあります。

今回は、Rejoui(リジョウイ)でデータサイエンティストとして活躍する早坂 亜紀(はやさか あき)さんにインタビュー。データサイエンティストとして仕事をする傍ら、家庭を支える妻であり、さらにプロのシンガー(歌手)としても活動。女性にとってのデータサイエンティストの魅力、HR領域のデータ分析に携わった経験などについて、ディレクターの見並(みなみ)がインタビューしました。

実際の仕事について

見並:
データサイエンティストとしてどのような仕事をしていますか?

早坂:
現在はクライアント先に常駐し、人事データの分析をしています。従業員の勤怠や意識調査、ストレスチェックの結果データなどから、社内の休職や退職を防ぐにはどうしたらいいか、またどのような人材を採用したら良いかなどをデータからアプローチし、組織づくりのお手伝いをしています。

見並:
分析をする中で手ごたえを感じるのはどのような時ですか?

早坂:
分析によって導かれた結果が、実際に施策に取り入れられるなど、具体的な改善に活かされたときに手ごたえを感じます。直近では、来年度の採用活動に取り入れられました。
入社希望者が受験したSPIの結果データから、人の性格傾向のパターン分析をおこない、既存の在籍者の分析結果と照らし合わせ、採用業務に活用いただきました。さまざまな要因が絡むので効果を特定するのは非常に難しいですが、来年の新卒入社で結果が見えます。

見並:
それは来年が楽しみですね! 人事業務はヒトの判断が必要なことも多い領域ですが、データで可能な限りより良い解を示していけるといいですね。

画像1

データサイエンティストに必要なスキル

見並:
分析者としてのキャリアはいつ頃から目指されたのですか?

早坂:
ファーストキャリアはプログラマーでした。技術者としてキャリアを積む中で、データに触れる機会が多く、データサイエンスの面白さに徐々に惹かれていきました。

見並:
わりと自然な流れでデータサイエンティストを目指すようになったんですね。早坂さんのように技術者から転向された場合は、データ処理が得意な方が多いと思いますが「データサイエンティスト」としてよりレベルアップするにあたり、鍛えるべきと感じる領域やこれから取り組みたいなと思う領域はありますか?

早坂:
一般的にデータサイエンティストには3つのスキルセットが必要だと言われており、『エンジニアリング力』『データサイエンス力』『ビジネス力』の3つがあります。私の場合はエンジニアリング力が起点でした。
他の2つはデータサイエンティストを目指したところからのスタートでしたので、自ら勉強会に参加したり先輩に教えていただいたりして一から学んでいます。まだまだこの領域はアップデートし続けなければならないと思っています。

見並:
なるほど。ビジネス力において重要なのは課題解決力だと思いますが、ロジカルシンキングなどの現場を回す力といった、本ではどうしても学べない部分についてはどのように学んだのでしょうか?

早坂:
クライアントとのやり取りの中で要望がたくさん上がってきますが、課題解決にとって何がクリティカルなのかを常に見抜かなければなりません。この点は現場で学びながら日々対応しています。わからないことがあれば社に持ち帰って教えてもらうなど、学び続けています。キャリアをスタートする上では、3つのスキルセットすべてが完璧でなくても大丈夫です!笑

見並:
とはいえ、やはり数字やデータと縁のない職業の方からするといきなりデータサイエンティストを目指すのは難しいように感じますが、実際はいかがですか?

早坂:
おそらくハードルが高いと感じている人や、聞いたことあるけど自分とは関係ないと思っている人が多いのではないかと考えます。でも、私の周りには文系出身で優秀なデータサイエンティストとなり、起業して活躍なさっている方もいます。
繰り返しになりますが3つのスキルセットをすべて兼ね備えてる人はいません。どれか一つでも経験や素質があると思えばぜひ目指してほしいです。

データサイエンスの魅力

見並:
この仕事の魅力を1つ挙げるとしたらどういった点ですか?

早坂:
タスクをこなして終わり といったことがなく、自分の手を動かすことで「顧客の課題が解決される=人の幸せや未来に繋がる」というところが最大の魅力です。

見並:
いくら考えても解決できなかったものが、データによって要因が明らかになることもありますよね。データ分析は課題解決に直接アプローチできる手段ですね。
Rejouiも力を入れている、HR(人事)やEdtech(教育)領域についてはどんな想いがありますか?

早坂:
HRの大テーマに「働きやすさ」というざっくりしたワードがありますが、この領域はまさにデータサイエンスが役立つと思っています。
働かなければならない人は多くいますし、働くのであれば気持ちよく働けたほうが良いに決まっています。
ただ、実際の採用の現場では「働きやすいかどうか?」の一番大切なことは、入社するまでわかりません。企業側も伝える努力をしていますが、それでも伝わらない部分が多くあります。そこをデータを通じて明確にすることができれば、お互いに気持ちよく働ける可能性は広がります。積み上がっていくデータをどうにか活用できないか、日々よく考えています。

見並:
お互いに本当に知りたいことが明らかにならないからミスマッチが起きるのかもしれませんね。その部分が解明されて、「楽しく働くってどういうこと?」が見えるようになれば不本意な入社が減らせますね。

早坂:
在籍者にとっても「この人ちょっと合わないな・・・」みたいなことを減らすことができます。笑
Ed Tech領域については、教育はこのままではいけないと思っている人は多くいるはずなので、課題や改善策をもっと明確化していきたい思っています。

画像2

女性×データサイエンティスト

見並:
女性が少ないと言われているこの領域ですが、女性データサイエンティストの活躍についてどのようなお考えですか?

早坂:
「細かいことに気が付く」「マルチタスクが得意」「気持ちに寄り添え」といった"共感力”は、女性に多くある特性だと思いますが、データサイエンティストはそういった特性を活かすことができる仕事です。もちろんこれらの特性は女性限定とは言い切れませんが、私の周りの女性データサイエンティストには共感力の高い方が多いように思います。

見並:
データ分析の仕事において「寄り添う」というキーワードは、パッション的な表現で少し意外です。どういったシーンで共感力が必要だと感じますか?

早坂:
データから導かれた結果をもとに課題解決をする際、いかに「自分事」として捉えられるかがとても重要だと考えます。
客観的に見ることはもちろん大切ですが、データを単なる数字として分析するか、その数字の背景にある人の温度や想いを想像できるかで分析結果は変わってきます。
膨大なデータの中からそういった“見えない声”を掬う(すくう)ことが、クライアントや働く人たちのしあわせに繋がる糸口になると思っています。

見並:
「掬う」だけでなく、「救う」とも言えますね!
たしかに分析でわかったファクトに対して、その背景を想像する力は必要ですね。とくにHR領域は、人間関係など数値化されていない因子も多い。
残業が多い場合、単純にタスク量が多いのか、社内上部とのコミュニケーションが複雑化していて調整のための調整といった見えないタスクが発生していて気遣いにつかう時間が頻発しているのかはデータだけではわからない。このあたりはメンタルヘルスとの関係も深そうですね。

早坂:
課題解決はデータが全てとは思っていません。データだけで100解決するのではなく、分析結果を解決の糸口にする。技術がどんなに進んでも、人間力は必ず必要です。

楽しく働くコツは?

見並:
Rejouiでの働きやすさはいかがですか?

早坂:
忙しいですが、時間の調整が非常にしやすいですね。プライベートの予定が続いても仕事をしっかりやっていれば誰にも咎められません。

見並:
早坂さんはシンガーとしても活躍されていますが、家のことやアーティスト活動と仕事との両立で大切にしていることは?

早坂:
時間は限られているので、その時々でマルチタスクを意識しています。予定がころころ変わることが多いので、変に時間が空いたときその時間をムダにしないように気をつけています。

見並:
データサイエンティストとして今後の目標があれば聞かせてください。

早坂:
HRやEd techの領域はとても関心があり今後もさらに学びたいですし、データサイエンスの知識や技術もさまざまなジャンルのプロジェクトに携わり、知見を深めていきたいと思っています。

見並:
頼もしい限りです。Rejouiとしても今後の早坂さんのご活躍に期待しています!

画像4

早坂さん、ありがとうございました!

最後まで読んでいただきありがとうございました。 このnoteに関するご質問は、コメント欄またはTwitter(@rejoui1)DMなどでお気軽にお問合せください。 ぜひ、スキやシェア、フォローなどの形でサポートしてしていただけると嬉しいです!