トックリバチと反省

トックリバチという蜂をご存知だろうか?その名の通り、とっくりみたいな...と言われてもわからないと思うので、ツボのような巣を一生懸命に作る生き物だ。ちなみにめちゃくちゃ巣は小さい。

ツボのような巣の作り方として、泥で下から巣を構築して頂点まで達すると蓋を作る。巣が出来上がると子孫繁栄の為に巣に卵を産みつけて、餌の青虫と呼ばれる緑色の虫を放り込む。そのため、青虫達が逃げないように巣の上の方には蓋を生成して、またどこかへ飛んでいく。

そこでファーブルという昆虫学者は、完成間近の巣の底辺をぶっ壊して、中にある青虫も卵も全て掻っ攫った。

巣の中身はカラで、何もないにも拘らずトックリバチは関係なく巣の上部を作り続けたり蓋を閉じたりを繰り返す。

これを人間に言い換えれば「反省をしない人間」だ。

努力を免罪符にして同じことを繰り返して、何も技術が身につかない。自分自身がそれに気づいていない、それはもうトックリバチと一緒だ。こういった状態に陥ると運が転がってこないと何も進まない状態に陥る。完全に他人依存だ。

自分自身がトックリバチになっていないか、無駄な努力を続けていないか、常に確認しながら環境に適応していくことが重要だと再認識したし、さまざまな人生にもこういった場面はしばしば介在する。防ぎようのないギャンブルのようにも思えてくるだろうが、その確率を狭めるのは知識と運だ。

定期的に摂取する体系的な書物は、彩ある人生の選択肢を増やしてくれるし、いかに自分が無知であるかを自発的に教えてくれる。多種多様な気づきは自分の経験だけじゃ足りないからこそ、書籍の肝要性は必須といっても過言ではない。あらゆる知識を吸収しながら多動する。

よく考えてよく動こう。

この一言に尽きる。

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