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浮気されてウィーンに国外逃亡したら踏んでくれと頼まれ二か月間目が使い物にならなくなってメンヘラから脱却した話

はじめに

こんにちは!これは自分が元恋人に浮気されて超病んでウィーンに国外逃亡してたまたま出会った人に翌日踏んでくれと言われて自分の目が二ヶ月間使い物にならなくなってメンヘラから脱却した経緯です!

この話は今現在、絶賛恋人に浮気されてて病んでてメンヘラだよ~!ネットストーキングやめられないよ~でもメンヘラ辞めたいよ~という方、これから催涙スプレーの購入を考えていて、かつその飛距離を勘違いしている方におすすめです。前者には、私が「日本にいるとその日の気温・湿度で元彼を思い出す…日本無理…」とお天気キャスターならぬフラッシュバック度合いで大体の気候がわかるお天気限界メンヘラから脱却したポイントも少しだけお話ししたいと思います。(少しでも気分が楽になるお手伝いをできたら嬉しいです)

(この記事はもしかしたら人によっては性的表現が含まれると感じる方がいるかもしれませんので、人を踏むことがとても性的だと感じる方はご遠慮ください!)

1.超病んだ→国外逃亡まで

全ての事の発端は、元恋人の浮気です。まず浮気発覚の経緯についてさらっとお話しすると、私には当時二年半付き合っていた彼氏がいました。ある日の夜なんとなく「あれ?今女を連れ込んでる気がするぞ?」と謎の勘を働かせ(証拠皆無)、その日の終電はもう終わっていたので翌日の始発(4時台)(片道2時間)に乗り、車内で友人から「”初めてでもできる効果的なビンタのやり方“のURL」を貰い、彼氏の家に突撃(朝6時)(戦国時代のように夜明けを狙った)(現代では非常識)、無事玄関に、普段私が靴を揃えて置いている位置にタッセルの付いた可愛い女物のローファーを発見しました!

その後は布団の中で寝ていた女の子と元恋人の3人で人生初の修羅場になりました。女の子は彼女がいると知らなかったらしく(元恋人が私の存在を抹殺していた)、私より倫理観がしっかりしている子で、元恋人に対してど正論をかましながらめちゃくちゃ怒ってくれました。怒ってる時の関西弁が可愛かったので「関西弁かわいいですね!」と素直な感想を述べたら「今方言はどうでもいいですよね?!」と私も怒られました!その節は空気が読めず本当にすみませんでした。

そんな感じで本当にド⭐️鬱になってしまって、もう毎日生きてるのがつら~い!永遠に部屋の天井を見上げる日々が続きました(比喩でなく)。もう日本にいるだけで「元恋人と同じ国境内にいて同じ空気を共有しているのムリ」と考えが負の極限に至った結果、「じゃあ国外逃亡すれば良いのでは?」と思い立ち、カンボジアに憧れがあったのでカンボジア行こうかな~と航空券をチェックしている途中、よくよく考えたら自分はパスポートすら持ってないし、ドイツ語を勉強してる身だし、その年はオーストリア出身の超推し画家が没後100周年、日本とオーストリアの国交樹立150周年の年だったので、8月のウィーン行きのチケットを2月に取っちゃいました!(貯めたバイト代さようなら!夏は航空券高いので気をつけて)

こうして精神しんどいメーターが振り切れてぶっ壊れた結果、超インドアで生まれてこの方一度も海外に行ったことがない自分が、まさかの初海外、かつ初1人旅、1ヶ月ウィーンの大学で勉強することになりました。家族で海外旅行などの経験もなかったので、パスポートの手続きやウィーンの大学にドイツ語でメールを送るところから始まりました!今考えると「オレ オマエの大学 ベンキョウ したい」レベルの超失礼なメールを大学に送ってしまいました。すみませんでした。でも受け入れてくれてありがとう!

2.ウィーン到着→踏んでくれ!まで

初めて12時間という長時間フライトに耐え、無事到着し、大学の手続きをして街ブラに繰り出しました。携帯は使えないので(SIMという概念を理解していなかった、携帯って全世界使えるワケじゃないんですね!)Wi-Fiが使える寮で予め行く場所を調べてなんとか一人で観光していました。その日はウィーン大学の図書館に行く計画を立て辿り着いたのですが、残念なことに図書館が夏休みのため閉館していました。ワンチャン開かないかなと思って扉をガチャガチャしてみたら、後ろから30代後半くらいのオーストリア人男性と20代前半の台湾人男性に「夏休みだから閉まってるよ」と声をかけられました。続いて「一人?大丈夫?ウィーンに友達いる?友達になろうか?(ドイツ語が拙さすぎる上に英語ができない私をガチで心配してくれた)」とありがたい誘いを頂いたので、「ぜひ友達になってください!!」と申し出て友達になりました。ウィーン来てすぐ友達ができてラッキー!

大学近くのマックでWi-Fiをゲットした私は二人とLINEを交換しました。オーストリア人男性は日本によく旅行に行くらしく、欧米では珍しくLINEを使用していました。LINEのアイコンが蚊取り線香みたいだったので今後は蚊取り線香(仮名)と呼びます。台湾人男性は台湾の大学に在学中かつドイツ語圏をヒッチハイク旅の真っ只中で、泊めてくれる人を探すアプリで蚊取り線香とマッチングし、泊めてもらっているそうでした。台湾人男性のことをヒッチハイク(仮名)と呼びます。

結局その日はウィーンで有名な遊園地や、蚊取り線香が十年連れ添い三年前に浮気が原因で別れた妻との初デート夜景スポットに連れて行ってくれました。蚊取り線香は泣きながら「苦しみはアルコールでしか癒えない」とこぼし、ビールを煽っていました。ちなみに浮気はされた側らしい。浮気は国籍・性別・人種関係なく辛い。

↓遊園地の様子

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翌日、蚊取り線香の出張により宿をなくしたヒッチハイクは私の宿に追加料金を払って泊まることになり、これまでのヒッチハイク旅行の土産話を聞かせてくれました。彼は超デカイリュックを背負っていたのですが、ウィーンを出る準備で荷物を整理する際、当たり前のようにリュックから麻縄が出てきました。人生で初めて緊縛でよく見る麻縄見た。その時のヒッチハイクのセリフが、唯一喋れるという日本語で「僕ちょっとMです」でした。いや知らん。その後本人が自分の手首を自ら器用に縛り始めたときは「マジか」と思いました。絵面が面白かったので放置してたら、「軽くで良いから踏んで欲しい」という要望を頂きました。実際人を軽くでも踏むという行為に超逡巡したんですけど、まぁ人生で人を踏むことなんて小学生の組体操以外ないだろうなと思って軽く踏みました。反応は無言。「違うそうじゃない」みたいな顔をされました。踏むのにもかなりコツがいるそうです。その後は普通に別室で寝ました。ちなみに、ヒッチハイクは五年間付き合ってた彼女と別れて傷心中だったそうです。類は友を呼んだ。

3.目が使い物にならなくなる→ダブル眼鏡へ

翌朝「これ飛行機に持ち込めないからあげる」とプレゼントトフォーミーされたのがこちらの催涙スプレーです。ガチなやつ。ヒッチハイクはこれを置き土産にバイバイしました。

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その日の深夜3時、ブ~ン、じゃなくてドバババチッバチバチィ!!!!と明らかにヤバイ羽音がして目を覚まし、案の定今まで見たことないサイズの虫が部屋に侵入していたので(基本ウィーンの家は網戸がない)、虫とは前世から共演NGを出してる私は咄嗟に「催涙スプレー、人間に効くなら虫にも効くんじゃね?」と軽いノリで↑の催涙スプレーを噴射しました。

私はこの時まで催涙スプレーについて誤解していたのですが、

↓こう飛沫が飛ぶんじゃなくて、実際は

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↓こうなんですね。一直線。

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飛距離についてですが、6畳くらいの部屋で噴射しても大丈夫だろうと侮っていたら、

↓こうじゃなくて、

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↓こうなんですね。

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ドアの近くで噴射したのに数メートル先のカーテンに「ビシャッッッッ!!!!」と当たる音がしました。ていうか、ジェット噴射並みに早すぎて軌道が全く見えなかった。机の上の手帳に飛び散った飛沫の痕跡を見て、「ここを…通った…?」と推理する間もなくすぐ自分の粘膜(目、鼻、喉)が熱くなり、痛みが走り涙が出てきました。ほぼ密閉されている6畳にスプレーはすぐ蔓延し、飛沫が付着した机を触ると皮膚もヒリヒリする。え、催涙スプレーってこんなにヤバイんだ。虫も少し弱ってたので、なんとか捕まえようと頑張りましたがサイズ的に生捕はかなり厳しく、無駄な殺生をごめん!!と謝り、スプレータイプの日焼け止めと歯磨き粉、日本から持参していたお気に入りのヘアブラシを犠牲に確保しました。

この日は粘膜の痛みに耐えながら結局寝たのですが、翌日思いもよらぬ事が起きます。いつも通り目にコンタクトを入れた瞬間、今まで感じたことのない激痛が。

激痛の原因は明らかにコンタクトだったのですが、一度目に入れてしまったコンタクトはなかなか出てこず、痛みで涙はボロボロ、目の周りが涙で濡れているから手が滑る、痛いから目を閉じようとする=コンタクトを出せないの無限苦しみで本当にのたうち回りました。マジで痛かった。なんとかコンタクトを引っぺがし、「もしかしたらこのコンタクトは催涙スプレーの飛沫を浴びてるのかも」と思いゴミ箱に捨て、新しいコンタクトを開封したのですが何故かそれも激痛。(また痛みのループ)

どうやらコンタクトが原因なのではなく、自分の目がおかしいことに気付きました。粘膜がやられてたのかなぁ。残念ながら当時の私は自分の視力に合う眼鏡を持っておらず、「度が弱めのメガネ×2」しかありませんでした。もう仕方がないのでそのメガネを学校に持って行き、板書が見えない時はダブル眼鏡にしました。

↓図

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これは日本の大学でもよくやっていた技で、度が弱めの眼鏡を二つかけることで矯正力を強くする方法です。純粋な教授に「それ、最新のお洒落ですか?」(決して嫌味ではなくピュアな疑問)と聞かれた時はさすがに胸が痛くなりました。この方法を採用した結果、隣の席の大変賢くいつも気配りのできる中国人男性に「日本人はダブルメガネが主流なの?」と聞かれ、「視力が悪くて二つかけてる」とドイツ語で説明できなかった自分は「まぁそんなとこかな」と全てを濁しました。聡明な彼はそれ以上何も聞いてきませんでした。

この日は目の痛みで学校に遅刻したのですが、遅刻した私を見たブラジル人男性リカルドが(初対面の挨拶が「リカルドだってばよ!」で、「だってばよ!」がナルトの真似だと気付けず英語だと思い込み何度も聞き返してしまった)、遅刻のワケを聞いてきたので「催涙スプレーで目がやられた」と正直に答えたところ、自分をナイフで刺すジェスチャーをしながら「えっ、それって強盗とかにあった時使うやつじゃん…大丈夫?」と心配されました。「虫に使おうとして自分も被害を受けた」とうまく説明できず、結局「興味本位で友達にもらった催涙スプレーを自分に噴射したアホ」という認識をされ、隣で話を聞いていたクラスメイトのイタリア人女性に「funny!」と言われました!ファニー!

おわりに 帰国→メンヘラ脱却のポイント

こんな感じで1ヶ月ダブルメガネで過ごし、帰国してめんどくさがり眼科に行かずまた一ヶ月メガネで過ごした結果、今ではコンタクトも大丈夫になりました。二ヶ月間度の合わないメガネ生活は辛すぎたので、最近メガネを買いました(メガネ屋が苦手なので帰国してすぐは行く決心がつかなかった)。この二ヶ月後に今度は台湾に飛ぶことになるのですが、今回は端折ります。

今まで引きこもりで海外経験ゼロの自分が、イチから全て自分で計画・予約をし、友達にケツを叩かれながら荷造りし(あ、そういえば一ヶ月の滞在なのに国内旅行用機内持ち込み可能サイズ二泊三日スーツケースで行ったんですが、マジで帰りのパッキング、ケース閉まらなくて地獄だったのでみんなはでかいのを持っていってね!)、一年間に海外へ二回も行って交友関係を広げたり推し画家の生の作品を見られたのは歴史的快挙です。こんな狂った行動力が出たのも全ては彼女がいないと嘘をついて浮気をした元恋人のおかげです!ありがとう!とは流石に言えません!浮気はかれこれ二年引きずったし(苦しかった)、これから浮気する人は関係者各所に「浮気をしてもよろしいでしょうか」と確認・了承を取った上でやろう!

私は精神が削られて逆に今まで皆無だった行動力が爆発したタチですが(浮気が苦しかったから、これ以上苦しいことはないと謎に強気だった)、自宅療養型ももちろん良いと思います。

現在進行形で悩めるメンヘラの方にメンヘラOGの私が唯一お伝えできることですが、メンヘラ脱却のポイントは「意思をもって行う依存」です。私が他人にドブドブ依存して分かったのは、結局人間は一人で生きていかないといけないこと、ただ、私たちは何にせよ何かに依存して生きているので、依存する方向性を自分でコントロールできるようになること(コントロールできたら依存では無いけど)、ちょっとややこしいですがとにかくきっかけは意思をもって行う依存です。

ただ、傷心で意思を持つとか考える余裕に至ってないし生きてるだけで辛いの人は、まず「辛い時は時間をやり過ごしているだけでアド」という感覚を持ってみましょう。これは結構効いた。あと、余裕が出てきたら自分の機嫌の操縦を他人に預けない。自分が操縦士で他人が副操縦士である分には良いですが、操縦席は奪われないように。

そして最後に、どんな人でも自分自身の認知は歪んでいる部分があることを知っておき、自分の思考の癖を踏まえて物事と接し、傷はすぐ楽になるものではなく、治るのに三年はかかって当たり前くらいに考え、今までより気楽に、できるかどうかは別として気楽に、生きてみてください。

ウィーンと北海道の美味しいアイス屋さんなら知ってるので、全部嫌になったら連絡してください(ウィーン滞在中毎日トリプルアイスを食べていました!7キロ増えてウケた)。それでアイスを食べに行ってみるのも良いですね!

こんな超個人的な長文を読んでくれてありがとうございました!誰かの暇つぶしになれていますように。

#キナリ杯 #メンヘラ脱却法 #メンヘラ #浮気 #催涙スプレー  

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