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2023年上半期の個人的プロレス名勝負10選について

はじめに

2023年も半分が経過した中、個人的に振り返っておきたい上半期の諸々…。


今回は、『2023年上半期の個人的プロレス名勝負10選』を取り上げたいと思います。

毎年のようにプロレス界で生まれるベストバウトですが、上半期のうちに振り返っておかないと忘れてしまうので、思い切って振り返ることにしました。

個人的な選定基準は以下の通り。

①基本的に、私が実際に生観戦している。
②振り返った時に、内容や凄さが今でも記憶に残っている。


また、『グレート・ムタvsシンスケ・ナカムラ』(1.1)とか『武藤敬司vs蝶野正洋』(2.21)みたいな、その年の上半期とかでは括れないような歴史的記念碑は外しています。
(個人的に、殿堂入りで位が付けられないので…)


そんな基準と今の気分や嗜好で選んでみた個人的10選になります。
(順番は日付で並べました)

写真も多めに貼ってみましたので、長くなりますが、何卒…!!
<m(__)m>


①高梨将弘&クリス・ブルックスvs勝俣瞬馬&MAO(1.3DDTプロレスリング後楽園ホール)

個人的に、『2023年のタッグマッチにおいて、評価基準を確定させた』試合だと思ってます。
単純に、この試合と同等或いは超える要素を残せれば、間違いなくタッグマッチとして良い試合。それくらい素晴らしい内容でした。


しかし、その基準点が非常に高い故、そうそう超える試合は現れない。
年始からそう感じさせた点も印象に残っています。

(この後に紹介するタッグマッチも、この一戦が基準になっていたりします。)


空位となったKO-Dタッグ王座の決定戦でしたが、双方タッグとしての動きやテンポが抜きん出ていて、メインイベントに起用されたのも納得の内容。

この試合を超えるタッグマッチが現れたとしても、高い基準を突きつけたこの試合の衝撃は忘れないでしょう。


②望月ジュニアvs布田龍(1.14DRAGON GATEアクトシティ浜松)

DRAGON GATEの地方大会で組まれた、若手同士によるシングルマッチ。


大会の配信も無ければ、大会後に配信されるYouTubeのダイジェスト映像にも載らない試合ではありましたが、「今後、この2人がタイトルをかけて争う姿が見たい」と思うほど、双方の蹴り合いが凄まじかった記憶。


一介の若手という立ち位置や枠を超えてクオリティの高さを示してくる所に、今のDRAGON GATEの育成能力が窺えた試合でもあります。
プロレス界でも配信が当たり前のようになった時代の中、これをビッグマッチとかではなく、配信のない地方大会で見せてくる所に感動してしまいました。
(映像で見られないのが辛いので、写真多めで…)


③AZM vsスターライトキッド(3.4スターダム代々木第二体育館)

【女子プロレスで良い試合】ではなく、【良い試合をしていたのが女子】。
ハッキリとそう言い切れる名勝負でした。


双方手を知り尽くしているからこそ生まれる攻防の数々に、ハイスピード王座戦の名に違わぬ早いテンポ感。
これがほぼほぼシームレスで展開される様に、見ていて圧倒された記憶があります。


何より、キッズレスラー時代からの生え抜き選手が男女の垣根を超える熱戦を生み出した事で、スターダムの凄みを実感しました。
是非とも色んな方に知られてほしい名勝負です!


④岡林裕二vs大門寺崇(3.11大日本プロレス後楽園ホール)

個人的に、2023年ベストバウト候補でも最上位に入る激闘だったと思います。


戦前から期待値が高く、東京まで遠征してきたプロレスファンも少なくない状況の中、叩き出した最高点!
「大門寺が、ここまでやっても勝てないのか…」と思うほど、岡林裕二の壁は高く分厚かった…。


岡林も今年7月より無期限休業に入ったとはいえ、このまま引退したならば本当に寂しい。そう感じてしまうくらい、現役バリバリな姿を象徴するような一戦でした。

この日の大会の観客数は538人。
土曜夜開催でも動員だけ見れば苦戦していたと思いますが、声援は後楽園ホールフルハウス級の凄まじい爆音だった事も印象に残っています。

またこの怪物級カードは見たい!


⑤石田凱士vsT-Hawk(4.12GLEAT後楽園ホール)

GLEATのシングルベルト・G-REX王座の防衛戦。

正直なところ、戦前はそこまで高い期待値で見ていなかった試合でした。
技自体も石田の蹴りとT-Hawkのチョップが軸になる展開で、比較的シンプルなもの。


しかし、DRAGON GATE時代の実績で上を行かれていた石田が、王者としてT-Hawkを煽り見下す視点に加え、試合中盤から一層火を吹く双方の打撃技に圧倒!


いつしか、悲鳴にも似た声援が会場から漏れ聞こえる程の激闘へと変貌したのでした。
T-Hawkとしてはキャリア初となる所属団体管轄のシングル王座獲得となりましたが、そうした要素も踏み越えて、内容に圧倒された試合でした。

これが無料で見れるのもスゴい!


⑥さくらえみvs高瀬みゆき(4.27 『Tokyo Crossover』新宿FACE)

我闘雲舞とDPWによるコラボレーション興行『Tokyo Crossover』新宿FACE大会のメインイベントで実現した、DPW世界女子選手権試合。

個人的に、今まで映像配信込みで見てきた女子プロレスの中でも、打撃音の凄まじさに圧倒される一戦でした。


チョップの破裂音が場内を切り裂き、比例するように沸き立つ場内にも圧倒されました。
高瀬の追い上げも凄かったのですけれど、最後まで試合のタクトは渡さない、さくらえみの高潔な女王の振る舞いは日本で見れない姿だった気がします。


⑦タダスケ&YO-HEY vsドラゴン・ベイン&アルファ・ウルフ(4.29プロレスリング・ノア後楽園ホール)

両国国技館ビッグマッチ直前の後楽園ホール大会で組まれた一戦。


メインを飾ったGHC Jrタッグ王座戦は、ノア参戦以降観衆を魅了し続けた外国人ルチャドールを相手に、YO-HEYとタダスケが粘りに粘って勝利をもぎ取る白熱した一戦を展開。
初防衛戦にして王者の格が爆上げする試合になったのでした。


この日は清宮海斗と拳王が対峙する6人タッグマッチで女性ファンがリング上に乱入するなど、別の点で話題を誘ってしまった大会でしたが、大会自体は最初から最後まで盛り上がりの途切れない雰囲気と好勝負連発。
個人的には年間最優秀興行と言っても良い内容の大会を象徴する熱戦でした!


⑧大谷譲二&土肥こうじ&羆嵐&大門寺崇&吉田綾斗vs河上隆一&田村ハヤト&チェック島谷&KAZMA SAKAMOTO&クワイエット・ストーム(5.16 P.P.P.TOKYO後楽園ホール)

P.P.P.TOKYO初進出の後楽園ホール大会で組まれた、5vs5の勝ち残り式イリミネーションマッチ。


大会のセミファイナルでもメインイベントでもなかった試合で、試合後は「まだセミとメインがあるのか」と驚かされた程、大会の高い満足度を確定させてしまう一戦でもありました。


豪華メンバーをつぎ込んだとはいえ、それだけなら、こういう盛り上がりは生まれないという確信。
2023年に行われた6人以上の多人数タッグマッチの中で、(現時点で)最も穴のない面白さだったように感じました。


しかも、この試合は無料で視聴可能!是非!



⑨橋本千紘&優宇vs岩田美香&高瀬みゆき(6.11センダイガールズプロレスリング新宿FACE)

女子プロレスのレベルの高さ、他の追随を許さぬ仙女ブランドの凄まじさを目の当たりにした一戦。

男子選手ともミックスドタッグマッチで対戦する程、女子離れしたパワーを有する優宇と橋本千紘を相手に、挑戦者チームが強度の高い連携で試合を進める展開に痺れました。

普通なら、強敵を攻めていても、一瞬の隙を突かれてやられる展開は少なくないであろう相手に対しても、岩田と高瀬は腕殺しと隙を見せないシームレスな連携、強敵を恐れぬハイプレスで圧倒。
恐らく、この二人が相手じゃなければ、王座移動は間違いない試合だったように思います。


まさしく、仙女のスゴさが詰まっている試合でした!


⑩ジェイク・リーvs杉浦貴(6.17プロレスリング・ノア名古屋国際会議場)

個人的に、2023年上半期のベストバウトだった一戦。


ノアマットでジェイク・リーと対戦してきた選手達は、彼のシンプルな技にしてリズムの異なるペースにやられてきた印象がありましたが、試合が決するであろうフィニッシャーを悉く喰らいながらも立ち上がる杉浦に、会場の熱量も一気に上がっていきました。

この日、偶然にもフォロワー様と隣同士で観戦していたのですが、フォロワー様との杉浦コールとジェイクコールの応酬で、私のプロレスファン歴の中でも「プロレス会場で喉が引きちぎれそうになった」と感じる初の試合でもありました。


名古屋まで遠征して良かったと心底思う一戦なのでした!

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