日本各地の郷土料理と銘酒を提供する九段下の郷酒へ。
ビールを飲みながら食事を選ぶ。

・ホタルイカの酢味噌 (本日のお通し)
・蒸し牡蠣のポン酢
・かつおのたたき
・短角牛炙り焼き
・岩手白金豚の肩ロース
・盛岡冷麺

国産ワインのメニューも1ページあり、ワイン好きにも嬉しい。北海道、山形、山梨などのワインが並ぶ。ホタルイカの酢味噌と蒸し牡蠣のポン酢に、山梨県甲州市勝沼町、勝沼醸造のクラレーザが合いそうだ。

ホタルイカの酢味噌は本日のお通しとして提供された。春の名物に季節を感じるスタートが嬉しい。イカの旨味、ほんのりとしたほろ苦さ、耳・胴・軟骨・足の異なる歯ごたえと、親指ほどの大きさのイカの全身に、エンターテイメントが詰まっている。酢味噌の酸と味噌の風味が、ホタルイカの風味に絶妙に寄り添う。

まずはワインを一口。

勝沼醸造, クラレーザ, 2019, 4,200円(レストラン価格)
穏やかながら芯のある柑橘香、穏やかな酸味、シュールリーによる心地よい風味の厚みと口内の軽やかなグリップ、余韻に含まれる甲州特有のほろ苦さが心地よい。

ホタルイカの酢の物のワインを合わせてみる。

イカの旨味とほろ苦さに酢味噌が合わさり、すでに口内は幸福な状態となるが、その余韻を追いかけるようにクラレーザを一口。酢味噌の酸を起点にワインの柑橘香と酸味が繋がり、甲州特有のほろ苦さがイカの風味をさらに引き立て、盛り上げる。間違いのない王道の組み合わせだ。
相性: ★★★★☆