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アフリカ縦断記(3) 差別化されたおっさんのセールスに感動した話


アフリカで私が1番恐れていることは、人です。アジア人(特に日本人)は彼らのビジネスチャンスになるからです。常に強気の姿勢で、彼らからの強烈な誘いにも断固として拒否をし続けることが大切だと感じます。

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おじさんとの出会い

ピラミッドにつくと、たくさんのエジプト人がピラミッドツアーを私のために開くと駆け寄ってきました。

やはりきたな、たくさんの商品を売りつけて、最後に高額な額とチップを請求するつもりなんだろう。懐疑的な目で彼らを選別していた時、あるおじさんが近くに寄って来て一言。

「私は君から何ももらわない。せっかくのこのピラミッド旅行を私たち(悪徳のツアー)のせいで悪いものにしたくないからだ。」

依然怪しさはあったものの、このおじさんが言ったことは私が将来叶えたい未来と近い。そう思った瞬間、このおじさんにツアーをお願いしようとおもい、彼とピラミッドをめぐることにしました。

道中ではなぜピラミッドが建てられたのか、スフィンクスとは何かといったツアーのような話から、おじさんの奥さんの話、なぜこの仕事をしているのか、エジプトについてどう思うのかといった世間話がたくさんあり、ツアーらしくない対等な感じがとても心地がよかったです。
道中でもお水をくれたり、無料でスフィンクスの中に入らせてくれたり(本当は250ポンド=1000円する)大満足のツアーでした。さぁ、帰ろうと思ったとき、急におじさんから、

「近くにカフェがあってそこでシーシャとマンゴージュースを飲むか?とてもおいしいよ、近くまでこの馬車で行こう。」

あ、これはまずい、ついにここで払わされてしまう。しかしラクダに乗って3時間炎天下の砂漠を動き回った僕に、目の前の馬車とマンゴージュースを断る体力は残っていませんでした。気がつけばシーシャバーに連れてかれ、マンゴージュース、コシャリ(エジプトの有名なトマトご飯)を食べていました。

金額に怯えながらシーシャを吸っていると、おじさんからまた一言、

「じゃあまた来てくれるかな?」

私が頷くのと満足そうに微笑み、
支払いを済ませ、そのまま帰ろうとしたのです。私はあまりにもそのおじさんに申し訳ないと思い、彼のホスピタリティを称して200ポンド(1000円)を渡しました。おじさんは本当に喜んで、帰りタクシーまで呼んでくれました。


ホスピタリティとは

観光客の立場を利用して、根こそぎ奪う方が理に適っているし、たくさんのお金が取れるはずです、そんな中でも、自分の美学を持ち、仕事を全うする。こんな人がとても魅力的に映りました。

本来チップとは衝動的に込み上げる気持ちを代弁するものだ。そんなこと気づきながらも、このおじさんのような感謝される仕事をしたいと強く感じた1日でした。

最後まで読んでくださりありがとうござました。エジプト編も次で最後です。

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