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国東半島峯道ロングトレイルでのトレラン講習会に参加してきた


2018年に一緒にサハラ砂漠に行った爆走サキちゃんが大分県の国東半島でトレラン講習会を行うってことで(文字通り飛行機で)飛んで行ってきた。ゲストランナーは、今年1月北九州でのトレラン講習会での縁で実現した、先日、100日かけて日本列島大縦走を終えたばかりのあのワカオカ氏だ。



イベント前日に現地入りし、図々しくもサハラ仲間の爆走サキちゃんの家にお泊まりすることにした。

というのも、イベントの集合場所となる「あかねの郷」へは絶望的にアクセスが悪い。調べてみると、このあかねの郷が宿泊施設みたいだったので、予約を入れようとするも、あれ?営業していないの?、よく分からず。仮に予約できたとしても、空港からそこまでどうやって行くのよ?って話だ。

また楽天トラベルやじゃらんで国東市と杵築市の宿泊施設を探してみたが、選択肢がかなり限られているし、やはりここでも集合場所までどうやって行くのよ問題が発生する。そんなところにサキちゃんちの宿泊のお誘いがあってほんと助かった。


Oita 2023

ということで、集合場所には爆走サキちゃんちの車で向かう。


イベント参加者は大分県内、お隣の福岡県、そして神奈川県から集まった。福岡県からやって来られた方たちは、前日の晩は道の駅で車中泊をしていたとのことだ。


あかねの郷からまずはロードを走り、しばし国東半島の山々を愛でる。

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岩肌剥き出しの山々がなんだか近寄りがたい神秘的な空気を醸し出している。

仁聞菩薩は、宇佐八幡神の化身(生まれ変わり)として宇佐国東の地に
今をさかのぼること約1300年前に神仏習合の原点となる山岳宗教、「六郷満山」を開かれました。

宇佐国東半島を巡る会より

それもそのはずで、国東半島には「国東六郷満山霊場」という33ヶ所の霊場が点在している。


無謀にもペースを落としていたとはいえ、先頭を走っていたワカオカ氏と喋りながら行ってしまったのが運の尽きだったな。



ロードからトレイルに入ったところで、いきなり岩屋が現れた。

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そこからずんずんとトレイルを登って行くのだが、おかしい、おかしい。別になんてことないトレイルなのに登れないのだ。というか、めちゃくちゃ息が上がって苦しいのだ。

で、超見どころである「大不動岩屋」を目前にしてまさかの撃沈。

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みんなが楽しそうに記念撮影している声を聞きながら、途中に設置してあったベンチに座って1人寂しく休憩する。

おかしい。おかしい。
8月のルーマニアではこれよりもっとエグいところを登っていたはずなのに…。


大不動岩屋から戻ってきた参加者達と合流し、来た道を戻り、再びロードに出て向かった先は第1エイドの千燈寺(霊場第二十三番)だ。

飲み物、みかん、バナナ、個性的なゆで卵を用意して、座ってゆっくり食べれるようにとパイプ椅子をたくさん用意して、私たちの到着を待っていてくれた。

キャラ強めの面白い住職と一緒に


六郷満山が開かれて以来、1300年の歴史をもつお寺だが、住職曰く、過去には火災にあって廃寺同然になったこともあったようだ。

ふと、疑問に思ったのが、この地はかつてキリシタン大名の大友宗麟が治めていた土地のはず、その時の豊後国内の寺社仏閣を破壊の影響はなかったのだろうか。帰宅したらちょっと調べてみようかな。


千燈寺を後にし、再び、トレイルに入る。目指すは、千燈岳だ。

Oita 2023


といきなり「西行戻し」なるものを発見。

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西行がこの先の(旧)千燈寺の住職はどんな人かいなと向かっていたら、ちょうど、小僧がやってきたので試してみたら、しっかりとした受け答えをしていたので、もはや会ってみるまでもないと引き返した場所だと伝わっている。


その千燈寺の跡地に到着。

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建物は跡形もないが、2体の仁王像がお出迎え。
この下にも西の坊の跡地があり、かなり立派な寺だったことが窺える。


ここに本殿社屋が建っていたと思われる区画、そして真ん中にポツポツと礎石らしき石が埋まっているのが見える。

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そして、土塁ではなく、石垣なのだが、これはいつ頃作られたのだろうか。

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石垣の隅石をよく見てみると、石垣を切り出す時の矢穴跡が残っている。

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どこから切り出したんだろうか?国東半島内だよなあ。


と、後からサクッとググってみたら、

かつては六郷満山の中山本寺で、16の末寺を有し六郷満山の中核を成す寺院として栄え、「西の高野山」とも称された。しかし、天正年間に大友宗麟による焼き討ちに遭って大規模な伽藍は焼失し、文禄年間に再建されたものの往時の繁栄を取り戻すことはなかった。

Wikipediaより


出たよ、出たよ、ソーリン様。やっぱりそうだったか。ということは、この石垣は文禄年間に再建された時のものだな。


旧千燈寺を後にし、向かった先は奥の院。

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岩谷の中にピッタリ収まるように建てられている。

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その岩屋の岩に掘られている仏像が、なぜかカンボジアのアンコールワットを彷彿させる。修行を積みながら、何を考えながらこれを掘っていたのか。無心で掘っていたのか。


その隣には仁聞入寂の岩屋(枕の岩屋)

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入寂とは僧が死ぬことで、要は六郷満山を開いた仁聞菩薩が亡くなった場所だ。



仁聞の墓だと伝えられる仁聞国東塔。

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今回のイベントを主催している爆走サキちゃん曰く、ここの仏塔は他の地域と形状が異なっていることが学者さんの研究で分かり、国東塔と呼ばれているとのこと。


こちらにも仁聞菩薩の墓地があった。

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そして五輪塔群。

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圧巻だ。


第二エイドは不動茶屋の駐車場だ。

 梨がめちゃくちゃ美味しかった。

イベントを主催した爆走サキちゃんママがたくさんの食べ物とお水を用意して待っていてくれた。ありがたい。


不動茶屋から再び登山道に入り、千燈岳山頂を目指す。その途中に、切り立った岩肌に鉄の彫刻が置かれている。

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アントニー・ゴームリーの作品だそうで、この彫刻をこの場所に設置するのに、地元の人たちによる一大プロジェクトが立ち上がったようだ。



しかし、いい天気だ。

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このすぐそばには岩壁に張り付くように立っている五辻不動があった。ここからの眺めも最高だったのだが、写真を撮り忘れてしまった。


で、ここから千燈岳山頂まではひたすら登りだ。しかも急登だ。

登れぬ者はロープをも掴む


ほんと、自分どうしたの?ってくらいに登れない。好んでスイーパー役をやっているとかではなく、あまりにも登れなさすぎて他の人から遅れを取っているのだ。めちゃくちゃ足引っ張ってるやん(汗)

おっかしいな。15kmの初心者向けトレイル楽勝と思って参加しているのに全然ダメ。ダメダメだ。

先に山頂に到着したワカオカ氏がお迎えにきてくれ、励まされ(?)ながら登るがほんとに何でこんなに登れないのか。やばいな、来月のトレランのレースがめちゃくちゃやばいかも。


で、なんとか山頂に着いた。

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山頂に着いたら、鬼さん集団がおもてなしをしてくれた。

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おにぎりに豚汁(鬼汁?)、鶏の唐揚げとご馳走だ。ありがたく頂く。この鬼さんたち、調理道具に食材、水を担いで、あそこを登ってきたかと思うとすごいな。そして、顔出しNGなのか、最後の最後までお面を外すことはなかった。


千燈岳の後はただただ下るだけ。助かったー!


ということで、東京に戻ったらダイエットしようと本気で思った。

イベント第二弾も企画されているようなので、次はサクサクと登っていく私をお見せしたい、したい、、。


国東半島峯道ロングトレイル
http://www.kunisakihantou-trail.com/


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