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ずっと主人公が嫌いだった

こんにちは、ルネッサです。
今日は好きなアニメキャラのお話です。

みなさん、子供の頃『アンパンマン』は好きでしたか?
どのキャラクターが好きでしたか?
私は大好きでした。
その中でなぜか『バイキンマン』が大好きでした。物心ついた頃から、みんなから嫌われて最後はアンパンマンにぶっ飛ばされるバイキンマンをいつも応援していました。

何度ぶっ飛ばされても立ち向かうバイキンマンの姿に、諦めない心を学びました。
逆に何度でもぶっ飛ばすアンパンマンを敵視するようになっていたそうです。どんな子供だ……笑

少し大きくなった頃は『セーラームーン』が大流行して、私は亜美ちゃんが大好きでした。賢くて控えめで女性らしい彼女は、5歳児だった私にとって理想の人でした。
逆に主人公である『セーラームーン』が嫌いでした。
理由は簡単です。

大した努力もせず、大した能力もなく、すぐに泣いたり、すぐに人に頼ってるくせに、
ただセーラームーンってだけで、みんなに愛されてズッッッル!!!!!!

って本気で思ってました。
当時、幼稚園生です。
さすがにここまで言語化できなかったですが、セーラームーンがセーラームーンってだけで愛されることが許せなかったのはよく覚えています。
その点、亜美ちゃんは努力家でどこに行ってもお勉強頑張ってますから。今も大好きなキャラクターです。

振り返ってみると、私も家庭が複雑で親の愛を受け取れる環境にいなかったので、主人公キャラクターに嫉妬していたのでしょう。
ぶっ飛ばされても、嫌われ者でも、頑張っていたらいつか報われるかもしれないと、自分の環境や思いをバイキンマンに重ねていたのかもしれません。

そんなわけで、私は昔からいわゆる主人公キャラクターが苦手でした。
純粋で何も知らなくて、真っすぐで、誰よりも才能があって、皆に好かれて、幸せな主人公。
当時、真逆の人生を歩んでいた私にとっては、こんな存在を認めるわけにはいかなかったわけです。

「許せない」って感情には押し殺された何かが隠れている気がします。

「セーラームーンがセーラームーンなだけで愛される」ってことは
「存在を愛される」ってこと。
それが許せないってことは、存在を否定される環境に長らく身を置いていたせいだと思うんです。
私の子供の頃は、親が余裕がなくて向き合ってもらえませんでした。祖父母に預けられたり、父が再婚したら継母に虐められていたので、存在を愛されるなんて夢のまた夢でした。

自分は主人公にはなれない。
だから、嫌い。

って思ってたんですよね。

これに気づいた時、今まで見て見ぬふりしてきたことを突きつけられた気分でした。
こんな風になれるわけない。って自分で自分を否定していたわけですね。気づかないうちに。

しかしですね、人間ってのは成長するわけですよ。
いつまでもバイキンマンや亜美ちゃんが大好きな子供ではいられないわけです。

大人になって、実家を離れて、社会に出て、
少しずつ少しず〜〜〜つ、自分という存在を好きになることができました。
そしたら、セーラームーンを許せるようになってきました。
相手からしたら、私なんぞに許されても困るって話でしょうが…笑
よく見たらうさぎちゃんも素直で周りを愛する可愛い子じゃないか。って、やっと思えるようになったんですよね。
でも一番は亜美ちゃんだけどね!!

そして、少しずつ自分の人生の主人公を自分にすることができました。
今まで誰が私の人生の主人公だったんだって話ですが、周りに嫌われないことが一番大事だったんですよね。
つまり、私の人生の主人公は「その他大勢」でした。
一番どうでもいい存在!!!!
そこから自分が一番好きなことを大事にするっていうことに時間をかけて修正していきました。

そしたら、主人公が嫌いっていう感情が消えていきました。

こんな世の中、それなりに不当に生きてきて、理不尽に耐えてきて、歯を食いしばって生きている人ってたくさんいると思うんです。
不器用な悪役が死んでそれで周りの人間が「良かった良かった」と喜んでいる姿に、疑問を覚えている人……、私以外にもいると思うんですよね。
心の何処かで「私もいなくなったら、こんな風に喜ばれるのかな?」って不安になる人、いませんかね?

もしなにかが許せないっていう人がいたら、要注意かもしれないです。
何かがあなたの心を蝕んでいるかもしれないです。

自分が正解だなんて思いませんでしたが、
私は、許せないという感情を手放してになりました。

そんなことを言いながら、私も許せない人がちょいちょいいるんですけどね。
駅のエスカレーターを猛スピードで駆け上がっていく人とか!!!危ない!!!許せない!!!!!!

主人公が許せないって思っていたころの私は、心に余裕がありませんでした。自分を否定されて余裕のある人なんていないですよね。
今の方がずっとずっと幸せです。
好きなことが出来て、自分の存在を否定する人もいないです。

だから、許せたんだと思います。

もし、過去に戻れるなら、幼稚園生の自分に言ってあげたいです。
安心して、◯十年後には悪役も悪役と重ねるあなたも、ちゃんと報われる世界が待っているよ。って。

ちょっと今日は湿っぽい感じになりました。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
素敵な一日になりますように。

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