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非正規公務員問題とG7サミットと軍事費と私〜その1

【あさイチの非正規公務員雇用問題からいろんなことを考えた】


先日、NHKのあさイチで非正規雇用の問題を取り上げていた。今さらのテーマであるし、多くは知ってることではあったが、あらためて当事者を捕まえて生の証言を聞くと、やはり今の世の中の矛盾を感じずにはいられなかった。

特に今回の番組では公務員の非正規雇用を扱っていて、教員や保育士、福祉介護職などに携わる人が、自らの生活に不安を抱きながら仕事をしなければならないことに、これからの日本社会への不安を感じた。

近年の税収の減少は公務員の雇用にも影響を与え、2020年から会計年度任用職員制度というものが導入され、非正規公務員は基本会計年度1年契約。契約更新は2回まで。つまり、同じ職場には最長3年しか勤められなくなった。よって、民間では労働契約法によって認められている5年勤めればその後は無期で契約可能になるというルールも適用されない。どんなにがんばったところで、その職場では3年までしか勤められないのだ。

現在、上記のような非正規公務員がなんと公務員全体の4割を占めるという。
今まで、その安定が故に羨望の対象となっていた公務員の半数近くが今では不安定な雇用に甘んじている。これは国の安定という意味ではかなりo危機的状況なのではないだろうか。そんなことを考えながらあさイチを見ていたら、どんどん今の日本のやばい状況がリンクしてきて、本当はかなり詰んでいるのに、それを正面からみつめることをしないで、G7サミットが広島開催だの、ゼレンスキーが来るだのと一人ではしゃいでいる岸田首相の姿がより薄ら寒く感じられてきて、noteに書かずにはおれなくなってしまった。公務員非正規雇用の話からG7サミットや軍事費倍増の話まで、かなり話は飛躍しながら進んでいくが、ぜひ最後まで読んでほしい。

というわけで、まずは怒りのきっかけとなったあさイチでやってた公務員非正規雇用の話である。

【非正規公務員増加の現状】

今回、自らの賃金も明かして取材を受けていた女性。収入は月14万円。仕事内容は、夫のDVなどを受けて助けを求めてきた女性の安全を確保し、その女性が自立できるように支援する相談員である。信頼関係を築くことが必須の大変な仕事だ。それで月14万円である。不安を抱える人の相談に乗り、自立を助ける仕事をする人が、そんな賃金で、しかも、1年契約最長3年という不安定な立場で、落ち着いて働けるだろうか。どんなにがんばって働いても、そこでは3年。キャリアを積むこともできず、常に駒として数を埋めるだけのような扱いでは働くモチベーションも保てない。結局彼女は将来も考え、離職の決意をしたという。

相談していたDV当事者の女性も、普通他人には話さないことも打ち明けるため、ころころ担当者が変わってはほしくない。中には新しい担当者にまた同じ過去の体験を語ってフラッシュバックが起こり精神的に不安定になる人もいるらしいから、短期雇用は仕事内容にも悪影響を及ばすのである。

賃金も安く、雇用も不安定なため、非正規公務員の離職率は高く、教師や保育士、介護士など、最も人手が必要な職業の人手不足はさらに酷くなる。そうした公共サービスの低下について、政府はどう考えているのだろう。

番組では、雇い止めにあったりした人のために、非正規でも相談できる労働組合の事例を紹介。ある女性は和解金として1年分の給料をもらって、別の職場に移ったという事例を紹介していた。個人では話も聞いてもらえないが、組織として立ち向かうと話を聞いてくれるし、今まさに、賃上げの動きが高まっている時なので、今のうちにそういう機運を盛り上げるためにも、権利は訴えておこうと、相談窓口を紹介していた。

1年分の給料がもらえたというのはすごいし、非正規ユニオンがちゃんと機能しているのは喜ばしいことだ。ゲストコメンテーターで出演していたゴリも、この1年分の給料という部分に反応。こういう場所があると知っていると知らないとでは人生変わりますよねと興奮気味に語っていた。

ちなみに、非正規雇用者が相談できる労働ユニオンの全国的な窓口としては以下の団体が紹介されていた。
コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク
https://cunn.online

しかし、訴えた全ての人が確実にこういう補償を受けられるわけではない。
それに、訴え出た後の彼女が、派遣業界のブラックリストみたいなものに載らないかが心配だ。まあ、心配ばかりしてもしょうがないし、主張しないよりはしたほうがいい。この同調圧力の強い日本社会の中で、訴え出て訴えが聞き入れられたという実績をひとつでも多く作ることが、社会を変えていくのも事実だ。特に、政府も企業に賃上げを求め、大企業の内部留保に対する批判も増えてきている今は、企業も自社イメージを悪くしたくないので、逆にこういう権利の主張が通りやすい好機とも言える。その好機を捕まえて、権利は主張し、自主規制しがちな日本社会の空気を変えていくことも必要だ。

それには、今回のようにメディアが非正規雇用者にも相談できる組合があることを伝えることは必要で、あさイチはその点、役に立つ情報を伝えたと思う。

しかし、メディアとしては、解決策を弱い個人の側に強くなることを求めるだけでなく、強い側の矛盾を掘り出して、それを解決するためにもう一歩突っ込んで欲しかったとも思う。

何をお願いしたいかというと、税収が減ってきたからといって、なぜこういうところの予算を減らさねばならないのか、もっと社会の安定に影響を与えない、他の分野で予算を削れる部分はなかったのかということを検証してほしいということだ。もちろん、数多ある予算項目からどれを減らすかなんて、全て検証することは不可能だ。しかし、今、その予算配分について世論から反発が出ているものについてだけでも検証してほしいのだ。

政治とはそもそも、税金を何にどう使い、世の中を安定させていくかということである。

次回に続く>>>>>

※サポートよろしくお願いします。
フリーランスで、別に雇い止めにあってるわけでもなく、自分の身体の事情で仕事が制限されている私は、ユニオンに訴えるわけにもいきません。福祉に訴える方法もありますが、現在利用可能な福祉(生活保護など)では、医療費が無料とはいえ、保険診療が適用される標準治療しかできず、それだと、本当に医師の言うとおりの余命になってしまうと思われ、これまでも自分なりの方法をとることで、医師の言う余命を超えてなんとか生きてきたので、今後もそれを続けたいと思い、生活保護は申請しておらず、できる範囲で仕事を自分なりに考えて、こうして文章を書いてサポートいただくなどの方法で生きていくことを模索しています。このところ、身体の動きが悪くなってはいますが、頭はしっかりしていますし、食事もできますし、まだまだまだ回復を目指しておりますので、何卒、身体が動けるようになるまでの間、生活のサポートをお願いできますと幸いです。私が目指す奇蹟にご協力いただけますとありがたいです。
自分がこういう状態になると、社会の矛盾はより鮮明に目の前に浮き上がります。
その視線で、政治の話なども書いていければと思います。
よろしくお願いいたします❗️

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