見出し画像

初めてApple Vision Proを触る方々

本記事は、MESONで実施中のApple Vision Pro 1ヶ月記事投稿チャレンジ2月23日の記事となります。
昨日の記事は【コチラ】です。


はじめに

2024年2月2日にリリースされた、全世界待望のAppleの新デバイス Apple Vision Pro。空間コンピューティングという概念を引っ提げ、黒船のように僕らの元にやって来ました。
現在MESONには2台のApple Vision Proがあります。これを機に、空間コンピューティングという概念を多くの方に知ってもらい、界隈を盛り上げていきたいということで、多くの方にご来社いただき、Vision Proをご体験いただいております。

テレビ東京 WBSに取材いただいた際の様子

何度かデモのアテンドをした時、多くいただく感想が「思っていたよりスゴい体験だった」です。
もちろんポジティブな感想です。界隈に属する人間として非常に喜ばしいです。
ですが、ご来社いただいた方は、わざわざ来ていただけるくらいにはVision Proに興味のある方で、すなわち事前に色々と情報を持って体験しに来ている方です。が、それでも「思っていたより」という感想。Appleを以てしても、言葉や2Dの映像ではその凄さを伝えきれていないと感じます。

このご体験いただく会は現在もやっていますので、ご興味ある方はご連絡ください!という宣伝もあるのですが、来社して体験いただく以外に、シンプルにその魅力を表現したいという思いもあります。そうでなければいつか下火になってしまう、と。

ただ、XRや空間コンピューティングの体験に慣れすぎてしまった自分では、中々良い切り口が見つからず。では折角ならということで、体験いただいた方々の感想を拝借しながら「伝えきれていなかったスゴさ」を探す、そんな記事にしたいと思います。


感想を振り返る

MESONのデモの流れ

MESONにご来社いただいた際、複数名で来社された場合は一人当たりおよそ20分のデモをご体験いただいています。
内容としては以下の4つをご体験いただくことが多いです。

①Digital Crownを回して現れる標準機能「Environments」

②MESON社員がSpatial Video(=空間ビデオ)で撮影した浅草寺の初詣

③Apple製の恐竜の映像体験「Encounter Dinosaurs」

④MESON社のアプリ「SunnyTune」


上記4つをご体験いただく理由を大まかに言うと

  1. VRの元来の魅力である没入体験、そしてそれがDigital Crownによって現実からシームレスに移行するという体験の魅力を伝えたいこと

  2. 一人称視点撮影が可能になることによる写真/動画というメディウムの変化の可能性や、立体的な映像が「思い出」を変えうる可能性を感じてもらいたいこと

  3. 3D映画の前身ともいえる映像を体験してもらいたいこと

  4. MESONの考える「情報やアプリがインテリアになる世界観」を感じてもらいたいこと

が挙げられます。どれもApple自身が訴求しているVision Proの魅力の一面を切り取った体験であり、体験いただくことで、確かにそうなる未来が想像できる、という感想を頂戴しています。


その他の感想って?

しかし今回の記事の目的は違います。事前にこちらが想定している凄さをもう一度発見しても、結局ご体験いただかないと分からないまま。僕らが想定していないような感想をもらって初めて、僕らのまなざしも開かれる訳です。

どの切り口で感想を拾うかは僕次第なのですが、一つ面白いと思ったのが「アイトラッキングとハンドトラッキングのセッティング」の時点で感動する方が多いということです。

やり方はシンプルで、最初に手をかざし、その後に現れるドットを見ながら指をつまむ動作🤌(=PCでいうクリック)をするだけ。
アイトラッキングの精度と、遠くのものに触ったような感覚が得られることが感動を呼ぶようです。

その後もアプリを起動したり、開いた画面を好きな位置に配置したり、そういった体験を新感覚として、そして便利だと好意的に捉えて戴く感想が非常に多かった印象です。

また、私の友人にも何名か体験いただいているのですが、その後に一緒に居酒屋にいった際に、注文用タブレットの画面を、Vision Proと同じように操作したいと話したりもしました。他の方も、外した後もその動作を繰り返す人が多く、体験中のみでなく、その後の生活にまで尾を引くような体験のように見えました。

インターフェースが人の身体性を規定するとはまさにこのことなのかも知れません。

実際、この操作の快適さの影響は大きく、言われてみると我々も多分に影響を受けています。この記事、今現在MESONオフィスの共用スペースで書いているのですが、横でCEOがApple TVのコントローラをいじりながら「Vision Proみたいにアイトラッキングでやりたい」と喚いています

そう、僕らは現実のオブジェクトすら、指をつまむだけで操りたい、そんな感情が芽生えているのです🤌🤌🤌


Vision Proのスゴさをシンプルに伝える

フォースと共にあらんことを

Vision Proの魅力を語るときに、没入感とかSpatial Videoとか、そういうものはついでなのかも知れません。ひょっとすると、一番の魅力、いや魔力はその操作性なのではないでしょうか

誰でも一度は「指を鳴らした瞬間に信号機が変わる」とか「ドアを開くジェスチャーをしたら自動ドアが開く」とか、そういう想像をしたことがあるのではないでしょうか。
スターウォーズを見ながら、フォースの力でライトセーバーが手元に戻ってくるのに憧れたことはないでしょうか。そう、それです。厨二臭く、でも気持ちいい、それです。

空間コンピューティングとは、それを実現するデバイスです。といったら興味を持ってもらえるでしょうか?


Vision Proにおける空間と、今後の展開

残念ながら、Vision Proは上記の例のように、実空間に存在するオブジェクトに作用するほどの力はありません。では、いったい何に作用しているのでしょうか。

与太話:
空間というと、多くの人は物理的な空間を想像するでしょう。しかし空間という言葉は非常に多くの意味を持ちます。
例えば、心の中で思い描いている「心象風景」も一つの思想空間と呼べるでしょう。その思想空間を現実世界に持ってきて他人に影響を及ぼすことを、とある漫画では領域展開と定義したりしています。
他にも、パーソナルスペースという言葉も存在します。実際に物理的に何か区切られているわけではありませんが、何となく存在するそれは自分にとって大切な空間と呼べるでしょう。
他にも、都市空間・生活空間・色空間・言語空間、、、
本気で空間の話をしだすと本題からずれてしまうので、ここらで打ち止めにします。

筆者の与太話

Vision Proは、今までPCの中にあったアプリやデジタル情報を、あなたの周りに、まるでフォースを持っているかのように、好きに操れるデバイスです。
それを何空間と呼ぶのかは分かりませんが、個人的には「パーソナルデジタルスペース」くらいが分かりやすいかなと思っています。「パーソナルスペース」において「デジタルオブジェクト」を自由に操れる、ということです。

MESONのSunnyTuneは、インテリアのような側面を持っています。これもある意味では、あなたの身の回りに置くものを好きに選べるなら何を置きたい?に対する一つの回答なのでしょう。ひょっとしたら他の形もあるかも知れません。


そう考えると、没入的な映像体験やSpatial VideoやSpatial Soundは次いでに出来るようになった機能で、眼全体を覆うデバイスはそれ自体に何の価値もなく、手段の一つでしかなかったのでしょう。「空間を操るいちばんの近道だった」くらいのニュアンスです。ただ、それを実現するために、Appleは最高級の作り込みが必要と判断した、とも言えますが。

注釈:
iPhoneは当初、携帯電話 x 音楽プレイヤー x モバイルインターネットデバイスが主機能としてプレゼンされていました。この整理だと、カメラはついでの機能と捉えることもできますが、カメラがInstagramを生み、ゆくゆくはyoutubeやTikTokになり、これらが人々の生活を大きく変えたように、ついでの機能が後世に大きく影響を与えることはあります。ついでだからどうでも良いわけではありません。

誤解されないための注釈

言い換えると、今回のデバイスが射程に置いたのは「パーソナルデジタルスペース」だっただけで、空間コンピューティングとは空間を自由に操れるように計算機がどのようにサポートするのかなのでしょう。
シンプルに言えば、「今はまだデジタル空間に閉じているが、そのうち物理空間にも効くようになる」というやつです。


Vision Proならびにその後に続くであろうAppleのVisionシリーズですら、決してAppleの終着点ではなく空間コンピューティングの始まりなのだ、そう言えるのかも知れません。あなたが指を鳴らせば信号が変わる、それもある種の空間コンピューティングの射程であり、だからこそAppleはVision Proを頑なにXRとは呼ばないのかも知れません。

とりあえず、Apple Vision Proの凄さとは、指を鳴らせば信号が変わるような体験を、PCの向こうにあったデジタルなもの全てに対して行うことができる、こんな切り口はいかがでしょうか。


末尾に

ここまでご覧いただきありがとうございました。まだVision Proを体験したことがない方に少しでもVision Proがどういうデバイスかが伝わる、MESONに訪れて体験した方が更にVision Proへの理解を深める、その一助となったのであれば幸いです。
また良ければ、これを読んだ方にVision Proをご体験いただき、「思っていたよりスゴい体験だった」という感想が続くのか、「あなたのnoteのおかげで思った通りのスゴい体験だった」という感想に変わるのか、教えていただけると幸いです。ご体験したい方は、ぜひご一報を!

最後までお読みいただきありがとうございました!!

・・・

・・





宣伝

我々MESONは、まなざしの拡張をVisionとして掲げ、自社プロダクト創造と共に、クライアントやパートナーと共に体験創造を実施しています。我々がまなざしを拡張することもあれば、日々クライアントやパートナーから学ぶ、そのようなチームとなっています。

Vision Proに絞っても、オフィスなどでのVision Pro体験会実施や企業向けの研修プログラムの提供を行っています。共に切磋琢磨したいなど、ご興味ある方はぜひご一報いただければ幸いです。

また、我々と共に空間コンピューティング領域に挑戦する仲間も探しています。ご興味ある方は以下のリンクをご覧いただければ幸いです。

改めて最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?