カエルと私のエゴ
先日、スーパーの駐車場でのこと。
買い物を終えて車に戻ろうと駐車場の中を歩いていると、アマガエルさんがピョコピョコと目の前を跳んで行った。
大きな駐車場で車は始終出入りする。
アマガエルさんは、駐車場から車道に向かって跳んでいる。
スーパーへ買い物にでも行きたいのか?それともあまりの暑さにスーパーに涼みに行きたいのか?…なんて。冗談はさておき…脳裏に浮かんだのは『このまま通り過ぎたらあっという間に彼はペチャンコになってしまう。』
だった。
スーパーの袋を下げたまま、私は彼の後ろをピョコピョコと追いかけていた。
彼も何事か!と思ったのだと思う。必死になって私から逃げようと、ほんの少しだけスピードを上げ私が掴もうとするとそうはさせじと跳び方もギアーを上げたようだ。
何度か掴み損ねたが、ようやく彼は私の手の中におさまった。私は、彼を草むらに置き、車に乗り込んで職場へと向かった。
が…しかし…
何故かスッキリしない気持ちに苛まれた。
草むらは駐車場の中にある草むらで、彼がそこでずっと、じっとしているはずがないのである。
彼は少ししたらそこからまた冒険にでかけるだろう。
私がしたことは、ほんの一瞬の安全を保障しただけで、ずっとの安全を保障していない。
単に自分の自己満足のためだけに、その場凌ぎのことをしてしまった。
どうせなら、私の職場まで連れてきて離してやればよかったのではないか…。
罪悪感さえも感じてしまった。
私のエゴのためだけに…
本来、それぞれ価値観が違うことで、考え方も違う。どれが正解か不正解かなんて、100人いれば100とおりあるのかもしれない。
だからこそ、自分で自分の答えを出すしかないわけで。
今回は、自分のBestの答えを導くことができなかったということに、落胆している自分がいる。
自分自身がめんどくさい奴ではあるが、いまだにあのカエルはどうなったのだろうということが頭から離れない。
誰かの賛同を得たいわけではない。ただ、自分が納得できる答えを導きたい。
やはり私は、エゴに拘る人間なのだな、とつくづく思う出来事だった。
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