前回、マッチングアプリにおいてトップ画像を盛る(言い方w)ことへの重要性をお伝えしました。

トップ画像には風景や食べ物やペットの写真を登録することもできますが、当然それじゃマッチは望めません。いかにペットが可愛くても焼肉が美味しそうでも、マッチは98パーセント無理だと思っていいでしょう。

だから今ではほとんどのアプリで、トップ画像には自分のはっきりした顔写真を載せるよう推奨されていますね。マッチする確率がUPしますよ〜と。

それは勿論その通りなんですが、ね、わたしいつも疑問に思うんです。
出せと言われて写りのいい顔写真を何枚もポンポン載せられるような暮らしをしている人間に、果たしてアプリが必要だろうか？いやあるのかも知れないけど、マッチングアプリってもっと、カメラロールに自分の写真が一枚もないような男性にこそ必要なツールなんじゃないのかい？？と。

最近こそ、マッチングアプリは『容姿のいい男女が無双して相手を選り好みしてヤリモクやパパ活やなんかに使うツール』みたいな風潮がありますけど、元々は趣旨が違っていたはず。
職場が男ばっかりとか、仕事がフリーランスで一日中引きこもって家から出ない(例：わたし)とか、職場や普段の生活で出会いがない人達のための救済ツールとして生まれたはずなんですよね。

だから、勇気を出してインストールしたマッチングアプリではっきり写った顔写真を登録しろと迫られたあなたは、スマホのアルバムを開いて愕然とする。

「待て、ろくな顔写真がないぞ…？」

追い詰められて、運転免許更新のときの写真とかパスポート用の写真を載せる人もいますね。悪くはないですが、やっぱり公的なものとあって表情が固いし、どこかとっつきにくい印象を与えがちです。
かといって、職場の集合写真の自分のところだけをトリミングしたようなものでは画質が荒すぎて全然顔がわからない。もはやモザイク。

どうにかしてアプリ用の自分の写真を撮らなければいけないと考えたあなたは、そう、自撮りする訳ですね。

わたしも隠キャなので、他撮り写真が全然ないという苦悩は十分理解できます。特に男性なんて、彼女と遊びに行った先くらいでしか写真に写る機会なんてないでしょうし。男同士で出かけてお互いにパシャパシャ撮りあってたら、それはそれでちょっと気色悪いとも思っちゃいますしね(あくまで個人の感想です)。
そう、別に自撮り写真を登録すること自体は問題ないんです。問題は、その内容ですから。

自撮り写真というのは、案外難しいもの。
ちょっと話が逸れますが、わたしがパリピな友人と撮ったツーショット写真は、いつも友人だけ完璧な笑顔なんです。わたしのほうはその日のコンディションによっても全然違うし、半目だったり口が歪んでたり角度によっては二重顎だったり(！)するのに、彼女は毎回実物と同じか、実物以上に可愛く写っていたりするんです。なんでいつもあんなに可愛く写るんだろう。羨ましくて、不思議で仕方ありませんでした。

でも、蓋を開けてみたらどうということはなくて。彼女はそれまでに何百枚、何千枚と自撮りを究めていたんです。ちらっと見せてもらうと、彼女のカメラロールは自撮りでびっしり埋まっていました。だから自撮りをするときの表情の作り方から自分が可愛く写るアングルまで、完璧に知り尽くしていた訳です。自撮りするにもテクニックと練習が必要なんだと、わたしには目からウロコの発見でした。

さて、これを聞いて、どう思ったでしょうか。そう、マッチングアプリ初心者の男性は自撮りのプロではありません。
そもそも人に写真を撮られる機会も少ないし、自撮りなんて言わずもがな。自分の容姿にそこまで興味関心や自信がある訳でもないから、わざわざ自撮りの練習なんてのもしませんよね。自分が一番素敵に写るアングルを知っている、という男性の方が稀なはず。だから難しいんです。普段モテない男性が自撮りを撮るというのは、言ってしまえば山登り初心者がいきなり富士山に登らされるようなものだから。

そして、自撮りに慣れていない男性が試行錯誤四苦八苦してアプリに載せる写真を撮ろうとした結果起こる悲劇が何だか、おわかりでしょうか？

加減がわからなくてドアップすぎたり、上から撮りすぎたり下から撮りすぎたり、そんなつもりなくてもカメラに向かってガン飛ばしちゃったり、キメッキメのカメラ目線だったり。そういうの全部…ごめんなさい、女からしたらちょっと怖いんです。
自撮りに慣れていない男性の自撮り写真は、実は他者から見るとかなり不自然だったりします。

マッチの数を増やしたいけど、写真を登録するには自撮りするしかない。そんなときは、ぜひ自撮りを練習することから始めてみてください。切羽詰まって一言コメントの欄に「自己紹介がんばって書いたので見てください！」なんて書くより、トップ画像の自撮り写真を見直したほうがずっとずっと効果ありますから。