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漆喰の住まいについて、考えてみる。

こんにちは!足立 淳と申します。

前回のnoteではカーペットの床の魅力についてお伝えしました。
今回は漆喰の壁の魅力について、考えてみようと思います✏️

中古マンション購入〜リノベーションのストーリーについては全12話のストーリーにてまとめていますので、私のnoteを初めてお読みいただく方は、是非お読みいただけると嬉しいです🙇

第一話 住まい購入のきっかけ
第二話 ペアシティとの出会い
第三話 懸念点
第四話 購入の決断
第五話 リノベのポイント
第六話 解体工事スタート
第七話 断熱工事&大工工事
第八話 漆喰工事
第九話 キッチン&タイル工事
第十話 床(カーペット工事)
第十一話 リノベ工事完成!
最終章 まとめ


漆喰の住まいについて考える

壁と天井を漆喰で施工しました。

さて、今回は壁や天井が漆喰の住まいについて考えていきたいと思います。

住まいを新築したりリノベーションする時に、壁や天井の仕上げ方には、たくさんの選択肢があります。
日本において最も多く選ばれるのはビニールクロスですが、他には紙のクロス石のタイル、左官職人さんが施工する漆喰珪藻土ペンキといった素材を選択することができます👩🏻‍🎨

新築マンションや分譲戸建物件などではビニールクロスが採用されることがほとんどなのですが、その理由としては以下の3点が考えられます。

✅ コストが安い
大量に生産できる素材で、且つ、短時間で施工することができるため、原価が安く抑えられ、利益が上げやすい。
✅ 施工難易度が低い
ビニール素材なので破れにくく、熟練の職人でなくても均一に、きれいに施工することができる。
✅ クレームになりにくい
施工のムラができにくいので、お引き渡し後にお客様のクレームになるリスクが低い。

この通り、ビニールクロスは不動産を売る側からすると、非常に魅力的で優秀な素材といえます。

一般的なビニールクロスのお部屋。均一できれいではあります。

ビニールクロスはとても合理的な素材ではあるのですが、壁紙そのものや、施工する際に使用する接着剤から放出される化学物質が室内に充満してしまうリスクや、どうしても湿気が室内にこもりやすいので、結露やカビが発生しやすいといったデメリットもあります😰

近年、住まいはどんどん高気密化しており、シックハウス症候群を発症するリスクが高まっています。特に持病で喘息やアレルギーをお持ちの方は要注意です。

これからリノベーションを検討される方や、新築住宅を建てられる予定の方は、壁や天井の素材としてビニールクロス以外の素材も是非、検討していただくと良いと思います☝🏻

そもそも漆喰って何?

壁に漆喰を施工したリビング。光の反射が優しく、明るいです。

今回、私は築35年の中古マンションを購入してリノベーションをしたわけですが、壁や天井はビニールクロスではなく「漆喰」を施工しました。

漆喰は天然の素材である石灰岩から作られた塗料です。消石灰(水酸化カルシウム)にすさ(麻)や糊などを混ぜて作られており、左官職人さんが手作業で施工します。

職人さんが漆喰を調合しているところです。

漆喰は昔からお城や蔵の外壁や内装などでもよく使われていた素材ですが、日本だけでなく、ヨーロッパなどでも住宅の外壁などに使われています。

よくヨーロッパの海岸のリゾート地などで、外壁が真っ白に塗られた街並みをテレビや雑誌などでも目にすると思いますが、ほとんどが漆喰で施工されています🏠

左官職人さんが漆喰を施工しています。

漆喰は一回塗れば終わりということではなく、塗っては乾かして・・・を2〜3回繰り返します。ビニールクロス等の壁紙の施工に比べて何倍もの手間・時間がかかるので、費用はどうしても高額になってしまいます💸

漆喰の魅力とは?

費用が高くなってしまうのに、漆喰を採用する理由はあるのでしょうか?
ここからは漆喰にどんな魅力があるのか、考えていきたいと思います✏️

漆喰の壁の表面。職人さんの手仕事を感じます。

⭕️ 魅力① 光が優しい

まず私が実際に漆喰の住まいに住んでみて一番驚いたのは、 ”光が優しい” ということです💡

漆喰の表面は細かい粒子でできているため、窓から入ってくる太陽の光が漆喰の壁に当たって乱反射し、拡散するので、室内を優しく照らしてくれます。特に朝の光はとても爽やかで、毎朝気持ちよく目覚めることができます🌿

また、夜は夜で、室内の照明の灯りが漆喰の壁に当たって拡散するので、室内がふわっとした優しい明るさに包まれます✨

夜の室内。室内の明かりが漆喰の壁やコットンのシェードに当たって優しく反射します。

以前住んでいたビニールクロスの家では、光がビニールクロスに当たって直線的に反射するので、光に少し攻撃的な印象があり、目がチカチカしてしまうこともしばしばありました👀

なかなか文章では言い表すことができませんが、本当に ”光が優しい” のです😊

⭕️ 魅力② ホコリが付着しない

漆喰には静電気が発生しません。

ビニールクロスには静電気が発生します。子供の時にプラスチックの下敷きを擦ると静電気が発生して、髪の毛に近づけたりして遊んだかと思いますが、それと一緒の原理です⚡️

以前住んでいたビニールクロスのマンションでも、天井付近の壁を見ると、壁紙にホコリが付着していました・・・空気清浄機の上の天井などは特に酷かったです。空気清浄機から出てくる風と壁紙との摩擦で、静電気が発生してしまっていたのだと思います。

一方で、漆喰には静電気が発生しないので、空気中に舞っているホコリは壁に付着することはなく、そのまま床に落ちていきます。

床に落ちたホコリは掃除機で吸ってしまえば、清潔な空気環境を保つことができます。

⭕️ 魅力③ 消臭効果がある

キッチンは個室になっていますが、漆喰の効果で臭いは気になりません。

漆喰は "多孔質" な素材なので、空気中の臭いを吸収してくれる作用があると言われています。なかなか個人で科学的に証明するのは難しいですが、今回の住まいではキッチンの壁にも漆喰を施工しており、魚焼きグリルで魚を焼いても、次の朝には臭いがさっぱり消えて無くなっていることを確かめることができました🐟

⭕️ 魅力④ 調湿作用がある

お風呂の後に扉を開けておけば、すぐに乾きます。

上記で説明した通り、漆喰は多孔質なので、空気中の湿度が高い時には湿気を吸ってくれ、逆に湿度が低い時には湿気を吐いてくれるといった「調湿効果」があるといわれています。

最近まで梅雨でしたが、室内の空気はサラッとしていて、あまり不快を感じません。湿度計を確認すると、室内は常に60%以下を維持しています🍃

人間が快適と感じる室内の湿度は40〜60%といわれています。
今の家に住んでいて不快を感じている方は、湿度計で湿度を測ってみると、不快の原因がわかるかもしれません。

お風呂が終わった後、換気扇を回しながら浴室と洗面所のドアを開けておけば、お風呂の床や壁もすぐに乾きます。ビニールクロスの住まいでは、お風呂のドアを開けておくと、湿気が洗面所や廊下に長時間こもってしまっていました。

魅力⑤ 殺菌効果がある

漆喰の壁には殺菌効果もあります。

漆喰は "強アルカリ性" という性質ももっています。
殺菌効果が期待できると言われており、カビも発生しづらいといわれています🦠

ビニールクロスの住まいは、いわばビニール袋の中で生活しているのと同じ状態ですので、換気の状態が良くないと、結露したりカビが生えやすくなってしまいます😨

⭕️ 魅力⑥ 燃えないので安心

漆喰は燃えない素材です。

漆喰は "不燃性" の素材なので、燃えることはありません🔥
万が一、室内で火災が発生しても壁伝いに燃え広がることが無いので、安心して暮らすことができます。

特に火災発生リスクが高いキッチンの壁を漆喰にすることは、消臭効果と一石二鳥で効果的といえます☝🏻

⭕️ 魅力⑦ 塗り替える必要がない

漆喰は耐久性もとても強い素材です。

漆喰は非常に ”耐久性" の高い素材とも言われています⛏️
乾燥するとカチカチに固まりますし、質の良い素材を熟練の職人さんが施工することで、ひび割れのリスクも少ないです。仮にひび割れたり剥がれたりしても、その部分だけ補修するといったことも可能です。

また、漆喰には自浄作用があるといわれており、汚れが付着しても自らの性質で浄化して、白さを維持してくれるといった特徴もあります🤍
昔からあるお城の壁がずっと純白に保たれているのも、この漆喰の効果といわれています🏛️


漆喰は機能性もデザイン性も兼ね備えた、とても性能の高い素材です。

施工の手間がかかる分、どうしても費用は高額になってしまいますが、私は実際に漆喰に包まれた家に住んでみて、間違いなく支払う金額以上の価値があったなと実感しています。

リノベーションの時に過剰な装飾や間取り変更にお金を掛けるのではなく、まずは床や壁の素材の優先順位を上げることが、快適な住まいづくりにおいて、とても重要なポイントであると私は思います☝🏻

カーペットと同様、漆喰の施工実績が豊富なリフォーム会社さんはとても少ないです。上質な素材を選び、熟練の職人さんに依頼をしないと、イメージ通りに仕上がらないリスクもありますので、検討される際には漆喰の施工実績が多いリフォーム会社さんに依頼されると良いかと思います。

漆喰にもさまざまなメーカーのものがあり、質感や色味が全然違うものもあります。また、施工性を高めるために、漆喰の ”つなぎ” として化学的な接着剤が使われているような劣悪なものもありますので、くれぐれもご注意くださいね。


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