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エンジニアもデザイナーも、みんなユーザーインタビューに参加しよう

私は3月に初めてユーザインタビューに参加しました。とても学ぶことが多かったので、開発者全員におすすめする記事を書こうと思います。

ユーザーのニーズを直接理解する

ユーザーインタビューの良いところは、ユーザーの顔が見えることです。普段パソコンと向き合っているだけでは分からない、生の意見を吸い上げることができます。自分で開発を始めてみて、開発中はどんどん正常化バイアスが働くことを実感しました(特に個人)。この機能を付け足した方がいいんじゃないか、メニュー画面の構成はこうしてみよう、などをどんどん自分の頭で妄想してしまいます。
その結果、自分たちのアイデアや機能がユーザーにとって価値があると信じ込んでしまい、ユーザーの本当のニーズを見落とすことがあります。また、長期間取り組み愛着を持ってしまったプロダクトはその価値を過大評価してしまうことがあります。
ユーザーインタビューを行うことで、「この機能本当は全然使われてなかったんだ」と気がつけます。

共通言語を作る

開発においては、暗黙知を形式値に変換しメンバー全員の感覚を同じ方向に向けることが重要なのだと思います。同じ作業をしていても、見据える先が違ったらそれは後々破綻します。
やはり重要なのは「感覚を共有する」ということではないでしょうか。
それもスキルや表面的なTipsでない、暗黙知的な感覚です。誰かがユーザーインタビューをたくさん行って、発見ををまとめたプレゼンを聞いても得られるのは形式知です。自分の、肉体的な感覚としてユーザーの声を落とし込むことは難しいでしょう。
野中郁次郎著の『知識創造企業』でも言及されています。
ホームベーカリーの開発を行う中で、どうしても技術的に再現できない職人独自の技がありました。開発は難航し、マネージャーと技術者の間で何をどのように再現するか共通認識が取れませんでした。
そんな中、マネージャーは職人ならではのパンこね技術を「ひねり伸ばし」と命名し、エンジニアにもわかるように説明しました。またエンジニア数名も職人のもとに派遣され、パン作りの技術をその手で体験したのです。

「職人さんが語れないんだったら、技術屋さんが職人にならなきゃいかんですね」

知識創造企業(新装版) 野中 郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳)

触ったことのないものを再現することは困難です。感覚を掴めないまま手探りの状態で作業を続けることはチーム的にも負荷が大きくモチベーション低下につながります。
ユーザーファーストを目指すのであれば、ユーザーともっと話さないといけない。みんなで経験を共有することが重要だと思います。

エンジニアたちも、パン生地の感触を得るためにそのチーフベーカーのところで数時間すごして「経験を共有」しなければならなかった。

知識創造企業(新装版) 野中 郁次郎 (著), 竹内 弘高 (著), 梅本 勝博 (翻訳)

単純に楽しい

毎回同じ流れなので、飽きてしまうかなと最初は思っていたのですが完全に杞憂でした。
流れや傾向は同じでも人によって考えていることや使う単語が違っていて、毎回何か新しい発見があります。
また見学者がいる際には振り返りも非常に密なものになり、自分にはなかった視点を注入してくれるのでそれもまた楽しい。なのでチームや社内でユーザーインタビューが行われていたら、積極的に見学してみると多くの発見があると思います。そしてユーザーから何気なく技術やデザインを褒められるので、「あの時の頑張り、ちゃんと届いてた!」となると思います。

GPT4によるまとめ

  1. ユーザーインタビューによって、開発者はユーザーのニーズを直接理解し、正常化バイアスを防ぎ、本当のニーズに基づいた機能やデザインを開発できる。

  2. 開発チーム全員がユーザーインタビューに参加することで、共通言語を作り、暗黙知を形式知に変換し、感覚を共有できる。これにより、チーム内での認識の共有が向上し、プロジェクトの成功率が上がる。

  3. ユーザーインタビューは単純に楽しく、毎回新しい発見があり、技術やデザインへのフィードバックも得られる。これにより、開発者のモチベーションが上がり、プロジェクト全体の効率が向上する。

ちなみにこの記事はまず Voice inという文字起こしツールでざっくり思ったことをしゃべり、GPTと相談しながら書いてみました。


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