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落胆する・虚 離

些細な事柄から深刻な事柄まで振り幅が大きな日本語の中の1つに「落胆」がある様に
思います。

何処に価値基準があるのかによって、違いはあるものの、人は負の状態にある時には
これ以上、悪化させないというリスクを選択し、快の状態にある時には減らさないと言う選択をしようとする様に思います。

例えば、とんがり盛りだった人が彼女(彼氏)が出来た途端に、周りの人にも思いやりや気遣いが出来るようになり始めて、いままでの(言動は)何だったの?と思わせるほど、幸せのお裾分けを始める心当たりのある人がいるのではないでしょうか。

そうかと思えば、側からみれば何一つ不自由もなく、場合によっては地位を名誉も財力もあるのに空虚さばかりを抱えている人もいる様に思います。

少し事例をあげてみたいと思います。

とある企業様での事。
その企業様では月に一度、お客様向けに
ワークショップを開いていた所、
何処からかワークショップがある事を聞きつけて下さった別の企業様が自社のレクリエーションの一環として別枠でのご予約を下さり、私が登壇する事になった時でした
ワークショップを始める前に代表取締役の方からのご挨拶を頂く時間を含める位で、後の段取りは、こちら側の通常のワークショップ通りに進めて頂いて構いませんと言う打ち合わせでした。
レクリエーションとしてのワークショップの
開催当日、準備万端とは言っても、毎回の様にいざ事が始まると多かれ少な必ずと言っていい程、何故かイレギュラーが発生したりするもので、何もなければ御の字と心づもりを整えて御一行の企業様をお出迎えしてワークショップが始まりました。
そして代表取締役の方からのご挨拶が始まりました。その代表取締役の方のお話では、
何時も業務中は職務上の立場を優先させなければならない事が多く、お互いに打ち解け切れない関係性の親睦が深まればと言う事で、
ワークショップ中は社長様自身も職務上の立場に関係なく一緒に楽しみましょうと言うものでした。
所がワークショップが始まってみると、20〜30人いる中の1〜2人の人は何故が社長様が作業をしようとする所の側に行っては「社長!僕(私)がやりますから。」とか「社長!僕(私)が代わります。」と言っては社長様が1人の人としてワークショップに参加しようとしている作業を、片っ端から取り上げていっしまう従業員が出始めてしまったのです。
さすがに社長様も内心「開催前の俺の話の何処を聞いてたんだよ!」と少し不服そうな
表情を覗かせつつ、その従業員さんの会社での様子を知っている為か、少しため息まじりに落胆しつつ、このままではいかん!とばかりに「い〜いんだよ!俺がやるんだから!自分の事をやれ!」と言い出すまでになってしまいました。私に出来る事としたら、その従業員さんをマークして置いて、また社長様の所に行こうとしたら、さりげなく声をかけて
他に気を背ける事位しか出来ません。
でもある意味では、それが登壇者の役割の1つでもあり特権でもありますが、そればかりに気を取られていると、ワークショップ全体のタイムスケジュールの遅延が発生してしまう為に係りっきりになる訳にも行かないと言った状況の中で何とか無事にワークショップを
終える事が出来たのでした。

別の事例をあげてみたいと思います。

どの職業でも混雑する時間帯とそうでない時間帯、休憩時間、シフトによって公休日や出勤時間の違い等があります。
特に昨今では、24時間営業の店舗もある為、
昔と違って勤務時間は職種によって多様になっています。
ですが、取引先の職種によっての混雑する時間帯や勤務時間帯、部下や後輩の公休日など
を踏まえず電話をかけて来る人が以外にも多い事に頭を悩ませる事があります。
例えば、飲食店でのランチタイムは分単位での行動を求められる為、1分でも1秒でも惜しく感じる中、仕入れ先から問い合わせの電話や次の発注の電話などがかかってくると、
「今、それどころじゃない!状況かんがえてから電話しろ!お客様に提供しなければならない物が提供できなければ、こっちだって発注したくても出来ないんだよ!」と怒鳴りたくなる気持ちになってしまう様な時に限って必ずと言っていいほど電話をかけてくる人がいます。
すると、関係性を続けようと思ったら、そのまま我慢して、毎回、決まった同じ時間に電話が来る事が分かっていたとしてもクソ忙しい時でも電話に出続けるか、ピーク時間帯をさけて○時〜○時の間に電話をかけて頂く様にお願いするしかありません。
でも社会人ともなれば、予めどの時間帯に電話をかけても差し支えがないかの確認くらいは出来ていて欲しいと思うものです。
自分は休みではないからといって公休日に、
上司からの電話は気分がいいとは思いません。そうかと思うと取引先の担当者から、
勤務時間が終わって自宅で繕いでいる時に
仕事の電話がなるとゲンナリしてしまう人もいます。
小さなお子様のいるパートさんだと、お子様の急な発熱などによる休みや遅刻の連絡の仕方によるトラブルというのもとても多いです。連絡を入れなくてはならない上司が、いつでもいいよと言う人ならともかく、そうでなければ、今の時代、職種や出勤時間の違位によって就寝時間帯のちがいによる考慮はお互いに必要になってくるかと思います。
中に自宅にいる時に取引先から電話がかかってくる事をカッコいいと思っている人がいるのも確かですが…
でもやはり仕事の連絡はお互いの勤務時間内で終わらせる事が社会人としてのマナーかなとも思います。

また他の事例をあげると、
結論から言ってしまうと、
「翌日の業務にヒビいてしまう作業は、段取りを考えて今日中に終わらせておく、
何でもかんでも前倒しすればいい訳ではなく翌日でも十分に間に合う作業まで当時に持ち込まない」と言う鉄則があります。
なのですが…

時給での給料換算による感覚の違いによる弊害があります。
社員さんの場合、給料が時給ではないので、
時間外出勤をしても給料が変わらない場合が殆どです。
なので、抱えている仕事量によって勤務時間外出勤して通常勤務時間内に終わらせてきれない仕事をする場合があります。
その時間というのは、お客様の対応や部下や後輩の指導をしなくて済む時間として、個別担当している業務に専念したくて出勤していたりするのですが、何故か分からない事があると、「どうしたらいいですか〜。」と他にも社員さんが出勤しているのに聞きに来たり、出勤してみると机のの上に翌日でも間に合う仕事の準備がしてあったりする場合があります。そんな状況に直面すると、やはり落胆を隠さなくなります。
気を利かせてくれているつもりなのは分からなくはないのですが、場合によって指摘してしまうと人間性を否定されたとか、折角の準備を無下にされたと不貞腐れしまう事が容易に想像が出来てしまう為に、流石に落胆は隠せなくなります。

やはり気を回され過ぎてしまうと、
適度な気配りや配慮とは言えなくなって来てしまい負担に感じる事の方が多くなってしい
関係性は崩れて来てしまう様に思います。

当事者としては悩みのタネではありますが、ここまでは比較的、軽度な落胆の部類に当たる様に思います。

例えば、事故や病気などで体に麻痺や後遺症が残ってしまう場合は突然として、今まで出来ていた事が出来なくなってしまいます。
その時の落胆さは、当事者でなければ計り知れる事がなく、普通の骨折などの怪我や発熱などによる一過性の事と違って、その時その時、折り合いをつけながら一生、付き合っていかなければならない事になります。

他を例えるならば、有名人の有名税と言われるものもあると思います。
私達、一般人は普通に本屋さんやカフェ、
ショッピングに行こうと思えばいつでも気軽にいけますが、御本人様が努力した結果として有名人になったのは確かではありますが、
有名人としての姿を求め続けられてしまう為に、いち1人の普通の人としての行動を制限されてしまう事が多くなります。
有名になった事によっての代償と言われてしまえばそれまでですが、もし自分が職務を離れて1人の人としてさえみてもらえず、扱ってもらえず、本屋さんやショッピング、カフェなどに出かける事が気軽にではない一生に耐えられるでしょうか。

人として根底にあるものは変わらないと思うものの、置かれている環境の違いによる許容範囲が人それぞれの為、落胆に関しては
難しい課題ですね。
告知ともリマインダーとも違うのですから。


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