ヘイルメイリーではだめだと思うこと

アメリカンフットボールで、残り時間わずか。逆転のタッチダウンを狙ったイチかバチかの神頼み的なロングパスを「ヘイルメイリーパス」という。

米国での「ヘイルメイリー」の使い方はごく一般的なようで、ゴッドファーザーパート2でのワンシーンでも出てくる言葉である。

ゴッドファーザーことマイケルコルレオーネが、弟フレド暗殺前に、釣りにでかけるフレドが子供達に釣りの極意を教える。

「ヘイルメイリーって祈れば大物が釣れる」

挑戦し続ける人生において、「一発逆転」での神頼みには触れてはいけないことを経験則で知っている。

今の世の中、インターネットに詐欺まがいの勧誘があふれている。

「働くと負け、不労所得で億り人へ」などのキャッチコピーを探せばいくらでもある。

実際に、サラリーマンは時間を切り売りしている状況であり、「水飲み百姓」と揶揄する成功者の方たちもいる。

フリーで活躍するには、特別な専門性と人脈、セルフプロデュース等が欠かせない。

多くのサラリーマンは、守るべき家族を抱えて、それでも逃げ場を探している。

起業への夢を断ち切れない人も多いであろう。

私も、10年若ければ、、、と言い訳気味に話している。

市場の暴力が襲うかもしれない時代においては、頭を抱えてびくついているのか、一歩踏み出すのか、やはり「急がば回れ」なのかの答えは人それぞれだろう。

城山三郎著、中山素平の「運を天に任すなんて」を再び手に取ってみた。

「大事は軽く、小事は重く」という文句をいう中山は、逆境の人生から頭取にまで上り詰めた成功者であるが、自ら裸になって相手の懐に飛び込んでいき、自ら納得いくまで考えるより行動した人生だったという。

「運を天に任すなんて、他人に任すなんて」とばかりに行動に移し、「しつっこい」性格でマネジメントに長けていた経済界の鞍馬天狗である。

私が思うに、やはり行動することが今求められているのに変わりはないのだろう、と思う。

ただ、自ら納得いくレベルに達しないと、大きな舵を切るのは早計なのだと思う。

VUCAの時代のリスクマネジメントは、先行者利益を追うことよりも、ゴーイングコンサーンに目線を合わせることが大事かと考えている。

そうすれば、「一発大逆転」でなくても、「逆転」を狙えることもあろうかと思う。

「ヘイルメイリー」の自滅確率は90%以上、と査定しておく。

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