見出し画像

山梨銘菓・くろ玉

山梨の銘菓といえば、桔梗屋の信玄餅、というイメージがあるが、今日の話はそうでなく、澤田屋のくろ玉のことを記したい。澤田屋のWebアドレスは「kurodama」になっている。店名ではなく商品名を持ってくるところに、くろ玉へのこたわりを感じる。

くろ玉とはどういうお菓子か、商品ページにある説明を借りることにする。

青えんどう豆でつくる鮮やかな緑色のうぐいす餡に、粒の食感を残しながら別煮した青えんどう豆も加え、豆本来の優しい味わいを引き立てました。餡をまるめ、こくのある黒糖羊羹で包んだ風味豊かなお菓子です。
(くろ玉商品ページより)

基本的にはうぐいす餡と青えんどう豆の味である。それらをコーティングした黒糖羊羹がアクセントとなり、あの独特な味を作り出している。珍しいお菓子ではあるが、和菓子を極めた一つの形と思う。

こんなにこだわりのあるお菓子なのに、作られた経緯に関しては謎の部分が多いそうだ。この記事は、くろ玉誕生の時に澤田屋で働いていた方の息子さん(和菓子屋さん)に話を聞いて構成している。

後編では、和菓子業界そのものの危機感が書かれている。餡子を嫌いな子どもが増えていて、その子たちが大人になってしまえば、ますます和菓子からは遠ざかっていく。洋菓子好きな人が増えれば、洋菓子職人が増えていくのは自然な流れで、和菓子はどんどん淘汰されてしまう。

自分が置かれている環境に安住して、たとえうまくいっているとしても、何も変化を求めず胡坐をかいていると、気づくと取り返しのつかないことになる。健全な危機感を持って目の前のことに当たらねばならない。

#至福のスイーツ

この記事が参加している募集

至福のスイーツ

よろしければサポートをお願い致します。頂いたサポートは新しいことを生み出すための活動に使用させていただきます。