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映画「アメリ」のような部屋で暮らしたい!#10 ~独特な風合いのモリスの壁紙。サーフェスプリントとは?~

こんにちは。読んでいただきありがとうございます。
学生の頃から憧れていた映画アメリのような部屋での暮らし。
ここではマンションを購入し、そんな憧れだったアメリ部屋づくりの道のりをつづっています。

以前までのお話 ↓

#01 映画アメリとの出会い
#02 輸入壁紙を知ったきっかけ
#03 マンションを購入するに至るまで
#04 絶対失敗したくない壁紙選び。選ぶ前段階の考察
#05 アメリ部屋の分析
#06 壁紙選びにおける私の願望
#07 実際にお店で相談、懸念点が…!
#08 ウィリアムモリスと海外取り寄せの大変さ
#09 壁紙サンプル取り寄せ!色味・素材・質感などあれこれ

前回のつづき
リビングダイニングの赤系壁紙

リビングダイニングに貼る候補として取り寄せた壁紙サンプル

⑦~⑪はすべてモリスの壁紙。
やっぱりダントツで質感と色味がドンピシャ私の好みだ。
とくに質感というか、印刷のされ方を見てほしい。
この、手で色を塗り重ねたかのような盛り上がり具合やかすれ、版画のような色と色のズレなど深みがあって最高だ。
これ、モリスが好きな方には壁紙を貼るとか関係なく一度実物を見てもらいたい。

【実物の質感(前回からのつづき)】

⑦MORRIS & Co. / MORRIS VOLUME II WALLPAPERS / Medway WM8555-4

⑦MORRIS & Co. / MORRIS VOLUME II WALLPAPERS / Medway WM8555-4
赤の色味もイメージ通りの色。柄行きも好きな感じだが、柄がしっかり出ているのでうるさくなり過ぎないかが心配だ。

⑧MORRIS & Co. / MORRIS VOLUME III WALLPAPERS / Thistle WM8608-4

⑧MORRIS & Co. / MORRIS VOLUME III WALLPAPERS / Thistle WM8608-4
これも取り寄せ前から期待していた壁紙。色味も思っていた通りの色!
#09で書いた⑤よりも赤味が強く落ち着いた色だが、かわいさも残る絶妙な色。
柄行きもクラシックすぎず、地色と柄の色が同系色で描かれていて無地っぽく使えそう(と言うと語弊があるが)というか、隣に他の柄物が来ても喧嘩しなくて良さそうだ。

⑨の写真は割愛

⑩MORRIS & Co. / MORRIS VOLUME III WALLPAPERS / Owen Jones WM8606-7

⑩MORRIS & Co. / MORRIS VOLUME III WALLPAPERS / Owen Jones WM8606-7
こちらは⑧と似ている。色味は⑧よりも少し重ため。柄も⑧よりも古典的なイメージ。

⑪MORRIS & Co. / ARCHIVE COLLECTION / Meadow Sweet 210347

⑪MORRIS & Co. / ARCHIVE COLLECTION / Meadow Sweet 210347
こちらは#09で書いた⑥と同じでアメリとか関係なくかわいいと思ったので取り寄せてみた。想像通りとてもかわいい。ただこちらも柄行きが大きめなのと、方向のある柄なので断念。(方向のある柄とは? #07参照)

先ほど「版画のような」と書いたが、以前ウィリアムモリス展の展示が美術館であり見に行った時、地道に木型で版を押して印刷するブロックプリントの工程の動画が流れていた記憶がある。まさに版画だった。
この記事を書く時にモリスの壁紙について少し調べ直すためにマナさんのホームページを改めて見直してみた。
WALPAさんもマナさんも壁紙のページを開くとそのブランドの背景や、柄によってはどんな柄なのか解説を載せてくれているものもあって、壁紙の図鑑を見ているような気分になれる。

そして⑧の壁紙ページ、マナさんの解説で気になる文章があった。

「オリジナルの木版によるブロックプリントに似た効果をもたらすサーフェスプリントを用いて単色印刷されています。」

出典:MANAS / Thistle WM8608-4

え、このモリスの壁紙はブロックプリントじゃないのか!
確かに、あんなに手間ひまかかる手法で印刷していたらモリスの壁紙、一般庶民には簡単に手の出せないくらい高額なものになるだろう。
そうじゃなくてもモリスの壁紙はお高いです。
ところでサーフェスプリントとは…!?
気になって調べてみた。
するととても分かりやすい解説をしてくれているホームページを見つけた。
引用させていただく。

【サーフェスプリントとは?】

「一般的な壁紙の印刷技法として広く用いられているものにグラビア印刷というものがあります。雑誌の写真などのように超高速の印刷工程で多色刷りを可能にする印刷技法です。日本製の壁紙は最新式のグラビア印刷でプリントされるため、印刷精度と生産性には優れていますが、粘度の低いインクを使用するため、絵画調の独特の立体感を表現することができません。このグラビア印刷に対して、柄の持つ立体感、重なり合う色彩の生み出す味わいを追求するアメリカの壁紙の一部にはSurface Print(サーフェース印刷)という伝統的な多色刷りの印刷技術が用いられます。超低速回転の印刷機で、粘度の高い複数のインクを連続して重ねてゆく工法で作られる壁紙は、大量生産には向きませんが、できあがったサーフェース印刷による輸入壁紙は手書きの油絵・絵画や「トールペインティンティング」のように立体的で独特な色の重なりを表現することができるのです。」

出典:ミツワインテリア/『輸入壁紙』の魅力を探る/「サーフェイス・プリント」の魅力

これを読んでいろんなことに納得がいった。
モリスの壁紙って、まさにこの文章に書いてあるまんまの風合いが出ている。

話は戻って、前回にわたりリビングダイニングの壁紙について熱弁したが、どれにしようか。
キッチンに緑系の壁紙を持ってくるのでそれとの相性もある。
それと、壁紙を真っ赤にすることに少し怖気づきそうになり保険で白地に赤の模様の壁紙も取り寄せてみたが、やはり地色は赤の方が断然アメリの感じを出せるのでとりあえず⑦⑧⑩を候補にして次はキッチンの壁紙を考える。

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