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症例紹介#13 【ギックリ腰と按腹】


【患者】

40代男性(ワタシです)


【所見】

肥満傾向にあり、腹を突き出すように歩く。
腹筋の弱体による体幹維持力の低下と、その結果による腰椎への過剰負荷(反り腰)

【状況】

日常生活動作中の不意の激痛。
これまで数回ギックリ腰は経験していたが、過去に類を見ない激痛で、
立ち上がることはおろか、指先の少しの動作でも腰に激痛が生じる状態だった。

横向きで寝ると痛みは全くなくなる。
仰向けだとやや腰にハリを感じる。
うつ伏せ姿勢は痛くて取れない状態。

脚に痺れや感覚鈍麻はないため、神経の障害はないと推察された。
よって、単純な筋肉の疲労による急性の障害炎症と思われる。

【処置】

ギックリ腰発生直後の、患部への刺激は禁忌であることから、
他部位への処置を行う。

優先したのは「按腹」である。

字の通り、「腹を按じる」腹をさすったり揉んだりすること。

ギックリ発症直後に腹を触ってみると、板を張ったかの様に固くなっており
体を前屈して丸める動作ができない。

体幹を前に倒して丸めようとしても、腹につっかえ棒が入っているかの様に
抵抗がある。

そのため、指の腹を使ってゆっくりと息を吐き、それに合わせて指を腹に押し込んでいく。

腹直筋に固い抵抗があるため、それを緩めるように繰り返す。

施術後は痛みは和らぐものの、積み重なった疲労の結果発生したギックリ腰に、一度の施術で
スッキリ軽快とまではいかず、時間を見て「按腹」を繰り返すことによって
回復を促す様にする。

【経過】

一週間で少し痛みが和らいできたことから、股関節のストレッチを加える。

腰の痛みは股関節の可動域制限による負担も原因であることから、
積極的に股関節ストレッチを行う必要がある。

座位で足裏を合わせ、体を前屈させるストレッチでは、お尻の筋肉を伸ばせるが、
自分が思っていた以上に柔軟性が損なわれており、少し老いを感じる結果になってしまった。

しかし、「按腹」とストレッチを合わせることで、腰への負担がかなり軽減するのを感じる
ことができた。

【結果】

腰の病気は肉体疲労が原因と言われることが多く、自分が意識していないだけで
体は疲労していることが多い顕著な例となった。

また何より、ワタシの場合は「体重が重すぎること」が最大の原因である。

2024は本格的にダイエットに取り組むことを宣言します。


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